月刊誌「俳句界」9月号!
〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2019・9〜
◆俳句総合誌『俳句界』9月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」1月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、7月下旬出版する予定です。また、10月には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。
Septembre aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le Septembre de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.
The September issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the September issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.
【Facebook「Haiku Column」より】
今月の秀句(「俳句界」9月号)
永田満徳選評/向瀬美音選訳
※
Hervé Le Gall
●
cerf-volant
ces fils invisibles qui me retiennent ici
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Il ne s’agit pas seulement du cerf-volant que l’on ne peut pas voir mais qui est relié par des fils. C’est la métaphore des relations humaines reliées par des fils invisibles:
エルベ ル ガル
●
凧
私が離さないこの見えない糸
〔永田満徳評〕
見えないけれど繋がっているものは何も「凧」に限ったことではない。「見えない糸」で結ばれている人間関係の暗喩として読み取れる。
※
Maria Teresa Piras
●
pioggia di maggio,
il profumo del glicine ovunque
Peut pleuvoir,
l'odeur de glycine partout
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Avec l’humidité, on sent plus l’odeur de la glycine. La relation entre la pluie et l’odeur est bien saisie.
アリア テレサ ピラス
●
雨が降るかもしれない
藤の匂いがそこらじゅう
〔永田満徳評〕
湿気が多いと、匂いはより強く感じられるものである。「藤の匂い」であればなおさらである。「匂い」と「雨」との関係を鋭く捉えている。
※
Marin Rada
●
o singură fotografie în albumul de familie -
ziua tatălui
une seule photo dans l'album de famille -
fête des pères
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Une photo est peut être le portrait de son père décédé. Il s’en souvient le jour de la fête des pères. La vuede cette seule photo provoque une émotion profonde.
マリン ラダ
●
家族のアルバムにたった一枚の写真
父の日
〔永田満徳評〕
「一枚の写真」は父の遺影であろうか。「父の日」に「家族のアルバム」に残った唯一の父の写真を取り出して、父を偲んでいるところがいい。
※
Beni Yasin Guntarman
●
there is a bridge but dogs prefer other ways ~
summer river
ベニ ヤスミン ギュンテルマン
●
橋があっても犬は別の道が好き
夏の川
※
Ninok Ruhiyat
●
summer evening
old man fans his body with newspaper
ニノック ルイヤット
●
夏夕べ
老人が新聞紙で身を扇ぐ
※
Nuky Kristijno
●
on top of ferris wheel
caressing the sunset sky
ナッキー クリスティジーノ
●
観覧車のてっぺん
夕焼け空を撫でる
※
Igorina Darsa
●
granpa sleeps in his garden bench
sound of fountain
イゴリナ ダルサ
●
庭のベンチでおじいちゃんが眠る
噴水の音
※
Elhoucine Bouhlou
●
Ouragan tropical~
Le cocotier toujours debout
エルフシン ブルー
●
熱帯の嵐
ココナッツの木はいつもまっすぐ立っている
※
Marin Rada
●
curcubeu -
culorile iubirii fără frontiere
arc en ciel -
couleurs de l'amour sans frontières
マリン ラダ
●
虹
国境のない愛の色
※
Starry Starry
●
rainy night
sound of popcorn popping in the microwave
スターリー スターリー
●
梅雨の夜
電子レンジの中でポップコーンのはじける音
※
Siu Hong-Irene Tan
●
quiet morning sea
a seagull perched at the top of the boat's mast
【千秋訳】
朝凪
カモメがマストのてっぺんに止まった
〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2019・9〜
◆俳句総合誌『俳句界』9月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」1月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、7月下旬出版する予定です。また、10月には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。
Septembre aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le Septembre de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.
The September issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the September issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.
【Facebook「Haiku Column」より】
今月の秀句(「俳句界」9月号)
永田満徳選評/向瀬美音選訳
※
Hervé Le Gall
●
cerf-volant
ces fils invisibles qui me retiennent ici
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Il ne s’agit pas seulement du cerf-volant que l’on ne peut pas voir mais qui est relié par des fils. C’est la métaphore des relations humaines reliées par des fils invisibles:
エルベ ル ガル
●
凧
私が離さないこの見えない糸
〔永田満徳評〕
見えないけれど繋がっているものは何も「凧」に限ったことではない。「見えない糸」で結ばれている人間関係の暗喩として読み取れる。
※
Maria Teresa Piras
●
pioggia di maggio,
il profumo del glicine ovunque
Peut pleuvoir,
l'odeur de glycine partout
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Avec l’humidité, on sent plus l’odeur de la glycine. La relation entre la pluie et l’odeur est bien saisie.
アリア テレサ ピラス
●
雨が降るかもしれない
藤の匂いがそこらじゅう
〔永田満徳評〕
湿気が多いと、匂いはより強く感じられるものである。「藤の匂い」であればなおさらである。「匂い」と「雨」との関係を鋭く捉えている。
※
Marin Rada
●
o singură fotografie în albumul de familie -
ziua tatălui
une seule photo dans l'album de famille -
fête des pères
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Une photo est peut être le portrait de son père décédé. Il s’en souvient le jour de la fête des pères. La vuede cette seule photo provoque une émotion profonde.
マリン ラダ
●
家族のアルバムにたった一枚の写真
父の日
〔永田満徳評〕
「一枚の写真」は父の遺影であろうか。「父の日」に「家族のアルバム」に残った唯一の父の写真を取り出して、父を偲んでいるところがいい。
※
Beni Yasin Guntarman
●
there is a bridge but dogs prefer other ways ~
summer river
ベニ ヤスミン ギュンテルマン
●
橋があっても犬は別の道が好き
夏の川
※
Ninok Ruhiyat
●
summer evening
old man fans his body with newspaper
ニノック ルイヤット
●
夏夕べ
老人が新聞紙で身を扇ぐ
※
Nuky Kristijno
●
on top of ferris wheel
caressing the sunset sky
ナッキー クリスティジーノ
●
観覧車のてっぺん
夕焼け空を撫でる
※
Igorina Darsa
●
granpa sleeps in his garden bench
sound of fountain
イゴリナ ダルサ
●
庭のベンチでおじいちゃんが眠る
噴水の音
※
Elhoucine Bouhlou
●
Ouragan tropical~
Le cocotier toujours debout
エルフシン ブルー
●
熱帯の嵐
ココナッツの木はいつもまっすぐ立っている
※
Marin Rada
●
curcubeu -
culorile iubirii fără frontiere
arc en ciel -
couleurs de l'amour sans frontières
マリン ラダ
●
虹
国境のない愛の色
※
Starry Starry
●
rainy night
sound of popcorn popping in the microwave
スターリー スターリー
●
梅雨の夜
電子レンジの中でポップコーンのはじける音
※
Siu Hong-Irene Tan
●
quiet morning sea
a seagull perched at the top of the boat's mast
【千秋訳】
朝凪
カモメがマストのてっぺんに止まった