【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・3

2020年02月23日 22時23分54秒 | 「俳句界」華文俳句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・3〜

◆2020年『俳句界』3月号が発行されました。また、同じく、月刊誌「俳句界」3月号の特別レポートに熊本大学で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されています。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku より選び出された秀句です。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2020・3〜

◆2020年『俳句界』3月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ➂。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句(俳句界)3月号
永田満徳選評•洪郁芬訳


郭至卿

餐廳外賣花的小女孩
寒月
〔永田満徳評論〕
華麗的餐廳與賣花的孤獨少女形成強烈對比,於一輪嚴寒的月下。沐浴在清澈的月光中,路旁的少女浮現悲美的輪廓,形影淒楚動人。

郭至卿

レストランの外で花を売る少女
寒月
〔永田満徳評〕
華やかな「レストラン」と一人寂しく花を売っている「少女」との対比、厳寒の月との取合せによって、澄み切った月の光を浴びている路上の少女を美しくも悲しく描いているところがいい。



楊貴珠

財神爺笑看人間
新年曆
〔永田満徳評論〕
財神爺是中國掌管財物的神。他高高在上,超越世俗的金權主義,並對年曆上的滾滾紅塵一笑置之。此般居高俯瞰的姿態満有俳諧的詼諧,很有意思。

楊貴珠

財神爺は世間を笑って見ている
新暦
〔永田満徳評〕
「財神爺」は中国の財福をつかさどる神。世の金権主義を良くも悪くもただ「笑って見ている」財神爺の超越的な立場を詠み込んでいるところがいかにも俳諧的である。



慢鵝

迎風搖曳的狗尾巴
枯草
〔永田満徳評論〕
一隻抬起尾巴的狗,安靜地佇立在廣袤無垠的枯草中。風吹來,狗的尾巴和枯草一齊溫柔的搖擺成浪,寂寥中有溫馨的一面。此俳句描繪情景的手法甚佳。

慢鵝

犬の尻尾は風を受けて揺れる
枯草
〔永田満徳評〕
「尻尾」を立てた「犬」が広々とした「枯草」の中にじっとしている情景であろう。「風」の一語によって、犬も枯草も寂しくも優しく揺れている様子をうまく描いている。

 

 

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月刊誌「俳句界」3月号!

2020年02月23日 22時11分28秒 | 「俳句界」今月の秀句

月刊誌「俳句界」3月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2020・3〜

◆俳句総合誌『俳句界』3月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」2019年1月号から毎月連載して行きます。
◆ また、月刊誌「俳句界」3月号には特別レポートとして、熊本大学で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」において、「世界共通の俳句の型について」の報告が6頁に渡って掲載されています。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「飢えた難民の/前に差し出す手には/マイクロフォン一本」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文詩的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆ 向瀬美音氏は日本語訳の改善に着手している。「7つの規則」と「KIGO」の提供により、フランス語を例に言えば最大で15シラブル以内のHAIKU が増えてきていて、15シラブル前後のHAIKUだとほとんど日本の俳句に近く、五七五の17音に簡単に和訳できる。
◆ 五七五の17音の和訳は、HAIKUをただ端に日本の俳句の五七五の17音にしただけではなく、五七五の17音への和訳は原句のHAIKUの真価を再現するものであり、国際俳句の定型化に一歩近づくための有効な手立てであることを強調しておきたい。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。また、2020年3月1日には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日にニ行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Mars aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le Mars de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata. 
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The March issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the March issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published. 
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata. 
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.


『俳句界』2020年3月号掲載句
 

Stefania Andreoni

notizie di guerra-
questo splendido azzurro invernale
 
nouvelles de guerre
ce beau bleu d'hiver
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Toriawase tra il cielo blu e la guerra è straordinario. Mi ricorda [La terra era blu] raccontata da Gagarine.
 
ステファニア アンドレオニ

青空やまた戦争のニュースあり
〔永田満徳評〕
「青空」と「戦争」との取合せが見事で、「地球は青かった」と言って、美しい地球の平和を願ったガガーリンの気持を髣髴とさせる句である。
 
 

タンポポ 亜仁寿

hospital room -
winter stars filled the little girl's drawing book
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
During the long hospitalization a girl describes  winter stars roughly in her sketchbook.She describes the [winter stars] because she hopes  to be the cured from her disease .One scene of ordinary everyday life is well cut
 
タンポポ 亜仁寿

病室や子の画用紙に冬の星
〔永田満徳評〕
長い闘病生活の中で、手すさびに絵を描いている。「冬の星」を描くのは、星に平癒の願いを込めているからである。病の子の日常の一齣をうまく切り取っている。.
 
 
Nadia Ben

Plage d'hiver déserte
juste quelques débris des années envolées
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Le bord de mer où les amoureux s'aimaient devient maintenant simplement déserté [bord de mer d'hiver]. [Les débris des années envolées] nous font ressentir la profondeur des explications.
 
ナディア ベン

冬の浜過去のかけらの飛びゆけり
〔永田満徳評〕
かつて二人だけのかけがえない「過去」を刻んだ浜が今は人気ない「冬の浜」になっている。「過去のかけら」という措辞に詠嘆の深さが感じられる句である。
 
 

Francoise Maurice

bush australien
lueurs d’incendie dans les yeux du koala
フランソワーズ モリス

豪州の森コアラの目に火事の夜明け
 

Gerard Marechal
●.
gelée blanche
l'étoile filante emporte la nuit
ジェラール マレシャル

霧氷や流星は夜を連れてくる
 

Michel Duflo

mare gelée -
le thermos de thé de main en main
ミシェル ドュフロ

手より手に茶の魔法瓶沼凍る
 

Astrid Olmberg

winter walk
just following my breath
アストリッド オムベルグ

みづからの息に従ふ冬散歩
 

Daniela Misso

feste che vanno~ 
il bianco della schiuma sulla battigia
 
holiday goes~ 
the whiteness of sea foam on the shoreline 
ダニエラ ミッソ

休暇果つ海岸沿の波の泡
 

Chantal Toune

Marché de Noël 
à la queue leu leu 3 fauteuils roulants
シャンタル トウーン

車椅子並ぶクリスマスマーケット
 

Sarra Masmoudi

le manteau du père sur les épaules du fils~
nouvel hiver
サラ マスモウディ

冬初め息子の肩に父のコート

 

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月刊誌「俳句四季」3月号!

2020年02月23日 21時50分39秒 | 月刊「俳句四季」

月刊誌「俳句四季」3月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「Today's KIGO」〜

◆2020年俳句総合誌『俳句四季』3月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「Today's KIGO(今日の季語)」から季語の紹介と選句を掲載しています。また、2019年「俳句四季」4月号から毎月連載して行きます。
◆ 今回から、向瀬美音氏は日本語訳の改善に着手している。「7つの規則」と「KIGO」の提供により、フランス語を例に言えば最大で15シラブル以内のHAIKU が増えてきていて、15シラブル前後のHAIKUだとほとんど日本の俳句に近く、五七五の17音に簡単に和訳できる。
◆ 五七五の17音の和訳は、HAIKUをただ端に日本の俳句の五七五の17音にしただけではなく、五七五の17音への和訳は原句のHAIKUの真価を再現するものであり、国際俳句の定型化に一歩近づくための有効な手立てであることを強調しておきたい。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
また、KIGO(季語)を使ったHaikuの可能性を追求して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Le Mars d'avril de「HAIKU SHIKI」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum 
◆Le Mars d'avril de HAIKUKAI 俳句四季 vient d'être publié.
◆il contient les meilleurs haikus du mois avec KIGO selectionnés par M. Nagata. 
◆Selon ce plan nous allons continuer à publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The March issue of 「HAIKU SHIKI]!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the March issue of HAIKU SHIKI has just been published. 
◆It contains the best haikus with KIGO selected by M. Nagata. 
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

月刊「俳句四季」3月号
永田満徳選/向瀬美音選訳 


元日 がんじつ ganjitsu / New Year’s Day / Jour de l’An
 

Maria Teresa Piras

primo dell'anno -
un libro del mistero appena iniziato
 
first day of the year -
a mystery book just started
マリア テレサ ピラス

元日やミステリー本捲り初む

Elhoucine Bouhlou

Premier janvier 2020 ~
Tous les regards braqués sur l'horizon
エルフシン ブールー

眼差しは地平線へと大旦

Michelle Tilman

premier jour de l'année
beaucoup d'oiseaux à la mangeoire
ミシェル ティルマン

元日や給餌器に鳥集まりて
 
 
初旅 はつたび hatsutabi / first travel / premier voyage
 

Nuky Kristijno

first trip
startled by long whistle of the train
ナッキー クリスティジーノ

初旅や長き汽笛に始まりぬ

Mohammed Benfares

premier voyage 
de l'encre et une feuille blanche
モハメッド ベンファレス

初旅やまづはインクと白き紙

Francoise Maurice

premier voyage 
encore chancelants les pas de ma petite-fille
フランソワーズ  モリス

足元のぐらつくわらべ旅始
 
 
大晦日 おおみそか oomisoka / New Year’ Eve / le dernier jour de l’année
 

Sebastian Ciortea

sfârșitul anului -
melodia noastră cântă iar și iar
セバスティアン チオルティア

メロディーのいくども流る大晦日

Marin Rada

sfârșitul anului - 
linii noi de viață în norul de cafea
fin de l'année -
マリン  ラダ

大晦日カフェラテに見る運命線

Soucramanien Marie

Nuisette usée sous tes étreintes -
Dernier jour de l'année
スークラマニエン マリー

大晦日抱かれ皴寄るナイトウェア
 
 
冬の星 ふゆのほし fuyunohoshi / winter stars / étoiles d’hiver

Starry Starry

winter stars
I'm counting the days till I see you again
スターリ スターリ

冬の星また逢ふまでの日を数ふ

Kamel Meslem

étoiles d'hiver ~
au seuil de la porte ma fille m'a rendu visite
カメル メスレム

冬の星ドアの敷居に子の訪れ

Michael Sukadi Sonokaryo

winter stars
ancestral eyes blink from afar
ミカエル スタディ ソノカリョ

遠くより父祖のまばたき冬の星
 
 
毛布 もうふ moufu / blancket / couverture
 

Zamzami Ismail

blancket
the warmth of a baby sleeping soundly in its cocoon
ザザミ イスマイル

ぐつすりと眠る赤子や毛布掛く

Veronika Zora

blankets and chairs
a castle of children's laughter
ヴェロニック ゾラ

子の笑ひ毛布と椅子を占領す

Daniela Misso

stretti stretti - 
una coperta per tre insieme al gatto
ダニエラ ミッソ

ぴつたりと猫も一緒の毛布かな
 
 
クリスマス くりすます kurisumasu / Christmas / Noel
 

Rina Darsa Bonanza

Christmas Eve
a new puppy on little boy's bed
リナ ダルサ ボナザ

ベットには新たな子犬クリスマスイヴ

Rosaria Lo Bono

bianco Natale -
intermittenza di luci gli occhi dei bambini 
 
white Christmas – 
intermittency of lights the eyes of children 
ロザリア ロ ボーノ

きらきらと子の目に光るクリスマス

Chantal Toune

Marché de Noël 
à la queue leu leu 3 fauteuils roulants
シャンタル トウーン

聖夜の市列に三つの車椅子

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『WEP 俳句年鑑 2020年』

2020年02月02日 02時15分00秒 | 月刊「俳句四季」

『WEP 俳句年鑑 2020年』
(2020年1月30日)
 
〜自選7句[276P]〜

永田満徳(ながたみつのり)

〈俳句大学・未来図〉

夜の朧なるも持ちゆく荷のひとつ

春昼やおのれの刻を釣りゐたる

藤揺るる時には力を抜くことも

シャワー浴び罵詈雑言を流 しけり

余震なほ闇深むまで虫鳴け

飛石の一つひとつに年惜しむ

寒風にぼこぼこの顔してゐたり

画像:永田 満徳作品7句とWEP「俳句年鑑」表紙
 


 
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