【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

洪郁芬著『渺光乃律』

2019年09月28日 14時07分04秒 | 句集序文・跋文
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜世界発:本格的「二行俳句」発行〜

『渺光乃律』
二行俳句の個人句集(華文俳句叢書1)
洪郁芬著 華文俳句集
発行2019.10

序一 永田満徳 日文

日本の「俳句大学」の国際俳句学部が提唱している「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句の華文圏初めての個人句集『渺光之律』が台湾で出版されたことは大変喜ばしいことである。
俳句は日本の伝統的な詩の一つである。今では世界各地でそれぞれの言葉で書かれている国際的な文学形式である。しかし、三行書きにしただけの俳句は形式のみで、俳句の美学を表現しているとは思えない。それは俳句の型と俳句の特色に対する共通認識がないからである。
そこで、日本俳句の大切な美学である「切れ」と「取り合わせ」の二行書きの俳句を提唱し、華文圏での俳句の発展に寄与するため、私は顧問および作者として洪郁芬、郭至卿、趙紹球、吳衛峰と共に2018年12月に台北で《華文俳句選》を出版した。さらに2018年12月4日に創立した「華文俳句社」の顧問になり、華文俳句のさらなる進展を図ってきた。
「華文俳句社」の社長である洪郁芬氏が句集『渺光之律』を出版することは「華文俳句社」の顧問として楽しみである。なぜならば、この句集によって、「切れ一つ」と「取り合わせ」の俳句の美学に対する理解が深まり、絶句(漢詩)、現代詩、短詩、散文詩などの様々なジャンルを持つ華文詩の中で、華文俳句の定着と広まりがより一層華文詩界を豊かにすることが期待されるからである。

きちきちを飛ばして進む草千里

掲句は第二回「二百十日」俳句大会に入賞した句である。日本の専門俳人の中で入賞したことは洪氏の日本語能力の高さを示すばかりではなく、俳句においても並々ならぬ力量を持っていることを証明した。
最近では、日本の俳句雑誌「火神」に参加し、積極的に投句している。「火神」65号(平成31年春号)で、今村潤子主宰は「ちつぽけな光の調べ草の露」を選び、「『草の露』の栗粒のような光を『ちつぽけ』といい、更にそれが調べをなしているというところに作者の感性の細やかさがある。」と評している。

囀りや呼ばれて出づる渡し船
硝子瓶蓋をひねれば夏近し
秋うらら合図のやうに開くドア

これらの句は内容の雰囲気といい、季語との取り合わせといい、日本の俳句におさおさ劣らない。洪氏は日本の俳壇でも十分通用できると言っても過言ではない。

恋の果て白蟻の羽黒く落つ
初読の新約聖書愛の文字

洪俳句のみずみずしい青春性が感じられる句で、作者の俳句世界の一面を形作っている。
ところで、「恋の果て」と同様に「たんぽぽの絮草原の果の夢」とあるように、「果て」の文字を使った句がいくつも出てくる。

山道の果ての果てにも桜咲く
初旅や山路の果ての青き海

「果て」の句には「果て」なるものへの嗜好が読み取れる。この「果て」への嗜好が「向こう」、あるいは「あの世」への志向へと繋がっていると言ってよい。

うろこ雲向こうに地球あるやうな
もつれ合ふあの世とこの世冬の靄

この二句からも窺われるのは、洪氏の独特な精神世界、つまり俳句世界が描き出されていることである。この宗教的とでも言える彼岸意識は洪俳句により深みを与えていて、洪俳句の特色をなすものである。
最後に共鳴句を挙げておきたい。

あの庭と同じ落花のしきりなり
ブランコの高みで捕らふ幼き日
全力の軽やかさなり胡蝶飛ぶ
皿を割る子供の喧嘩大暑かな

令和元年七月吉日
永田満徳
日本俳句協会副会長、日本俳句大学学長、俳人

永田満徳氏プロフィール:
日本俳句協会副会長、俳人協会熊本県支部長、俳人協会幹事、「未来図」同人、「火神」編集長。恩師の紹介で俳句を始めて30年、現在に至る。
文学研究では三島由紀夫や夏目漱石の俳句などの論考がある。
句集に『寒祭』(文學の森) 共著に『漱石熊本百句』(創風出版)『新くまもと歳時記』(熊本日日新聞社)。

書名:渺光之律
副標題:華文俳句集

Tune of the Tiny Light
Chinese Haiku Anthology

洪郁芬
Yuhfen Hong

序一 永田満徳 中文

相同於日本「俳句大學」的國際學部,以提倡「切」與「兩項對照組合」的二行華文俳句個人詩集「渺光之律」的台灣出版是值得慶賀的。
俳句原是日本的傳統詩型之一,現已跨越日文藩籬,在世界各地以不同的語言書寫,儼然成為國際性的文學型式。然而,綜觀國際俳句的實況便可以理解,大部分的國際俳句都寫成三行,卻無表現俳句美學的實質內容。這是因為國際俳句對於俳句的形式與特色沒有達成共識所致。
為了於華文圈提倡俳句的本質「切」與「兩項對照組合」,並推廣俳句,我擔當顧問及作者參與洪郁芬、郭至卿、趙紹球、吳衛峰於2018年12月《華文俳句選》的出版。除此之外,也擔當成立於2018年12月4日的「華文俳句社」的顧問,力圖華文俳句的推廣與發展。
身為「華文俳句社」的顧問,我相當樂見華文俳句社社長洪郁芬出版《渺光之律》俳句集。希望此俳句集的出版能讓讀者更理解「切」與「兩項對照組合」的俳句美學,並期望華文俳句能與古典詩、現代詩、小詩、散文詩等齊聚一堂共同豐富華文詩壇。
踢飛著蚱蜢前進
草千里
這是洪郁芬入選日本第二回「二百十日」俳句大会的俳句。能於專業的日本俳人間領獎,不只證明她日文能力之高,也說明了她具有不同凡響的俳句藝術。
近來洪郁芬刊登日本「火神」俳句雜誌,並於「火神」65号(平成31年春号)被火神主宰今村潤子評選「渺光之律╲草露」。今村氏如此評道:「將草露粟米般的光以『渺』來形容,並看見渺光中包含了音律。由此可見作者獨特的觀察力與細膩的情感。」
鳥囀
喚來行舟渡輪

扭開玻璃瓶鋁蓋
臨夏

秋日麗
門示意即開

以上這幾首俳句,無論是在內容,或是在季語的兩項對照組合使用上,完全不亞於日本正規俳句。我敢斷言,洪郁芬完全符合能在日本俳句界發展的條件。

愛之盡
白蟻的黑翅飄落

歲初讀新約聖經
愛的文字

這幾首俳句使我們感受洪郁芬花樣年華般的青春,是構成她俳句的一個特色。除了愛之「盡」外,「蒲公英棉絮╲夢裡草原的盡頭」等,句集裡出現多次的「盡頭」,如:

山路盡頭之盡頭
櫻花開

回望山路盡頭蔚藍的海
歲之行始

對於「盡頭」的喜好和追求,也可以說相通於對「那方」或「彼方」,甚至是對於「結束後的世界」有濃厚的興趣和傾向。

魚鱗雲
地球彷彿那方

糾纏的來世今生
冬靄

從這兩首俳句,我們可窺見洪郁芬獨特的精神世界,藉由她的俳句表達。宗教信仰或是對於來世的觀感,也可說是她俳句的一個特色。
最後列舉幾首我心所慕的俳句:

庭戶如我
落花無數

鞦韆的高點捕獲
童年

盡全力的輕巧
蝴蝶飛

孩童爭吵摔碗
大暑

令和元年七月吉日
  永田満徳
日本俳句協會副會長、日本俳句大學校長、俳人

永田満徳先生簡歷:

日本俳句協會副會長、俳人協會熊本縣分部長、日本俳人協會幹事、雜誌《未來圖》同人、雜誌《火神》總編輯。由恩師引領開始創作俳句30年至今。
在文學研究方面,著有對三島由紀夫和夏目漱石俳句的論考。
著有《寒祭》(文學の森),《漱石熊本百句》(合著,創風出版)、《新くまもと歳時記》(合著,熊本日日新聞社)。
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月刊誌「俳句界」10月号!

2019年09月26日 01時04分04秒 | 月刊「俳句四季」

月刊誌「俳句界」10月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2019・10〜

◆俳句総合誌『俳句界』10月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」1月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。また、今年末には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Octobre aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le Octobre de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The October issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the October issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.


【Facebook「Haiku Column」より】
今月の秀句(「俳句界」10月号)

永田満徳選評/向瀬美音選訳

Lilas Ligier

Café du matin
me tenant compagnie tout ce que j'ignore
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Au petit matin, tout en goûtant au café, elle se souvient de mots et de souvenirs auxquels elle ne fait pas attention. Le mot [me tenant compagnie]explique bien le sentiment subtil de psychologie .
リラ リジエ

朝のコーヒー
気にかけなかったものすべてが寄り添う
〔永田満徳評〕
朝の静かな雰囲気の中に、コーヒーを味わっていると、日頃「気にかけなかった」言葉や思い出がふと思い出されたという。「寄り添う」に、微妙な心理のあやを描き出している。

Zamzami Ismail

summer vacation
sea water be salt powder on the skin
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
The skin with the sea water produce the salt on the skin. By this salt we can see the golden body of the young women. The sun bathing is well cut.

ザンザミ イスマイル

夏休み
海水が肌の上で塩になる
永田満徳評〕
海水に濡れた肌はしばらくすると乾いて「塩」が残る。この「塩」によって、はちきれんばかりの黄金色の肌艶が見えて、若い女性の日光浴がうまく切り取られている。


タンポポ 亜仁寿

applause to child's piano mistake in the concert
summer vacation
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
The scene when the all family go to the concert of their daughter.The family wants to support by applause for a little mistouch .The Family love is well disrobed.

タンポポ 亜仁寿

コンサートで子どものピアノの間違いに拍手
夏休み
〔永田満徳評〕
夏休みを利用した子どものコンサートに一家総出で駆けつけている様子。少しの「間違い」でも「拍手」して応援したい家族の気持ちがよく描かれている。


Giuliana Ravaglia

tanabata:
le parole mai dette verso le stelle
ギウリアナ ラバグリア

七夕
星々に決して伝らない言葉
浴衣

Abdallah Hajji

mer calme
dans le filet les poissons mâchent la lune
アブダラ ハイジ


網の中の魚は月を飲み込む

Emeraude Dumont-Couturier

vacances d'été -
ma valise emporte mes rêves
エムロウド ヂュモン クーチュリエ

夏のバカンス
スーツケースは夢を運ぶ

Jeanine Chalmeton

les pieds du danseur de claquettes s'animent -
voûte étoilée
【美音訳】
タップダンスの足は活発
星の天窓

Claire Gardien

lever du soleil
les trilles de l'alouette dans mon café noir
クレール ガーディアン

夜明け
雲雀のトリルがブラックコーヒーの中に

Ninok Ruhiyat

summer vacation
mountain bike racing
ニノク ルイヤット

夏休み
マウンテンバイクのレース


Ayung Hermawan

glass skyscrapers
a row of car lights on in the middle of a traffic jam
アユング ヘルマワン

ガラスの摩天楼
渋滞の車のライトの列

Meriem Lahlou

canicule -
le berger ajoute deux tours a son turban
メリエム ラル

猛暑
羊飼はターバンを二重巻きにする

Gal Permadi

dried leaves
crispy sound in every step of the long journey to the top
ガル ペルマディ

枯葉
頂上までの長き道のりの一足ごとにシャキシャキした音

Starry Starry

meeting stranger at a strange place
summer kimono
スターリー スターリー

見知らぬ場所で見知らぬ人と会う
浴衣

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月刊誌「俳句四季」10月号!

2019年09月20日 00時23分30秒 | 月刊「俳句四季」
月刊誌「俳句四季」10月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「Today's KIGO」〜

◆俳句総合誌『俳句四季』10月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「Today's KIGO(今日の季語)」から季語の紹介と選句を掲載しています。また、「俳句四季」4月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
また、KIGO(季語)を使ったHaikuの可能性を追求して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。また、今年末には「国際歳時記」の第1段として【春】を出す予定です。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Le Octobre d'avril de「HAIKU SHIKI」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum
◆Le Octobre d'avril de HAIKUKAI 俳句四季 vient d'être publié.
◆il contient les meilleurs haikus du mois avec KIGO selectionnés par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer à publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The October issue of 「HAIKU SHIKI]!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the October issue of HAIKU SHIKI has just been published.
◆It contains the best haikus with KIGO selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

【俳句四季】10月号(KIGOとHAIKU)

秋の季語(10月)

【秋】

秋麗 あきうらら akiurara / beautiful autumn / automne serein


Michelle Tilman

De la couleur sur ma page blanche
automne serein
ミッシェル ティルマン

真っ白ページの色彩
秋麗

Beni Guntarman

beautiful autumn
lake water is full of colorful leaf shadows
ベニ ギュンタールマン

秋麗
湖面は色鮮やかな葉の影で満たされる

Loch Aber

Automne serein
Un nom gravé sur le pupitre de l’écolier

Beautiful autumn
A name carved on the pupil’s desk
ロック アベール

秋麗
学校の机の上に刻まれた名前


星月夜 ほしづきよ hoshizukiyo / starry night / ciel étoilé


Catherine Dumont

des grains de sable brillent sur sa peau
ciel étoilé
カトリーヌ ヂュモン

肌の上に砂つぶが光る
星月夜

Doina Maria Tudor

nuit ėtoilée au sahara -
et leur danse qui finit à l'aube
ドイナ マリア チュドール

サハラの星月夜
夜明けで終わるダンス

Gerard Marechal

nuit etoilée
un long voyage au fond des rêves
ジェラール マレシャル

星月夜
夢の奥の長い旅


秋の夕焼 あきのゆうやけ akinoyuuyake / autumn sunset / embrasement du soleil

Angela Giordano

tramonto d'autunno-
gli aironi in volo dalla palude

autumn sunset
herons in flight from the swamp
アンゲラ ギオルダーノ

秋の夕焼
沼地から鷺が飛び立つ

Michèle Lila Harmand

embrasement du soleil d’automne -
ta main froide dans la mienne
ミシェル リラ ハルマンド

秋の夕焼
私の手の中のお前の冷たい手


Anna Maria Domburg-Sancristoforo

autumn sunset -
on the radio the Beatles sing Penny Lane

tramonto d'autunno -
alla radio i Beatles cantano Penny Lane
アンナ マリア ドンブルグ サンクリストフォロ

秋の夕焼
ラジオからビートルズのペニーレイン


秋の虹 あきのにじ  akinoniji / autumn rainbow / arc-en-ciel d’automne


Agus Maulana Sunjaya

the only thing you kept for me
autumn rainbow
アグス マウラナ スニバ

君が僕のために守ってくれた唯一のもの
秋の虹

‎Rina Bonanza Darsa‎

autumn rainbow
colourful ribbon on a little girl's hair
Rina Bonanza Darsa
リナ ボナザ ダルサ

秋の虹
小さな女の子の髪にカラフルなリボン

Kang Li

Li autumn rainbow
the color of the birthplace in memories
カング リー

秋の虹
記憶のなかにある生まれ故郷の色


秋の浜 あきのはま akinohama / autumn shore / plage d'automne


Sarra Masmoudi

plage d'automne-
une petite virée avec mon ombre
サラ マスモウディ

秋の浜
影と一緒に小さな散歩

Sofyan Hadi

autumn shore
three grains of white sand in my pocket
ソフヤン ハディ

秋の浜
ポケットに白い砂が三粒
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28号【熊本の祭(13)】

2019年09月16日 12時08分22秒 | 総合文化誌「KUMAMOTO」
総合文化雑誌「KUMAMOTO」28号
NPO法人 くまもと文化振興会
2019年9月15日発行

《熊本の祭(13)》

   一 『御田植祭』野原八幡宮(荒尾)ー

   永田 満徳
【後半抜粋】
御田植祭は、「のばらさん」と呼ばれ、地元で親しまれている野原八幡宮で、五殻豊穣、秋の豊作を祈願する恒例行事として、毎年六月二十五日に行われている。昔ながらの古式ゆかしい田植えの儀式で、伝統ある行事である。
そもそも、御田植祭は古くから寺や神社、皇室などが所有する領田(=御田)で、豊作を祈念する行事である。田植えを行ったり、地域の芸能などを加えたりする。
昭和四十九年十一月二十三日、新嘗祭の際、一隅にある約十三アールの土地の活用について、総代会で協議した結果、神饌田(水田)として開拓し、古式に倣って田植行事を行い、敬神尊崇の念を高揚し、収穫されたお米は新嘗祭に献上し、残りのお米は氏子全体に頒布することに決定する。開田工事は昭和五十年、五月三十日に完成し、第一回の御田植祭は昭和五十年七月三日に行った。
野原八幡宮の御田植祭では、拝殿でお祓いの儀式が行われた後、狩衣の神官を先頭に、裃姿の大田主(総代会長・公民館長)や早乙女、唄姫などが列を作り、境内の一角にある神饌田(水田)へ移動する。途中、火男(ひょっとこ)踊りの奉納があり、爆竹とともに御田植祭が始まる。水田に苗が投げ込まれると、赤い腰巻きとたすきをかけ、菅笠に絣の着物に身を包んだ早乙女一五名に八幡小学校の児童が加わり、豊作を祈願する八名の唄姫による田植え歌に合わせて横一列に並んで田植えをする。平成二十九年に皇室への献穀田に選ばれたので、竹矢来が建てられて、そのままになっている。なお、唄姫は各地区婦人部の世話で唄いの練習を何度かおこない、野原・菰屋・川登・今寺・上赤田・下赤田・川後田・井川口・八幡台各地区の区長と宮総代がお田植祭りを取仕切る。
御田植祭協賛俳句大会は、第一回御田植祭より二年遅れ、昭和五十二年から始まっており、今年で第四十三回である。県外からの参加もある。
(ながた みつのり/俳人協会熊本県支部長)
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「華文俳句社」Kabun Haiku ⑨

2019年09月12日 01時26分55秒 | 月刊誌「くまがわ春秋」
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku ⑨〜

◆『くまがわ春秋』9月号が発行されました。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ⑨が掲載されています。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku ⑨〜

◆『くまがわ春秋』9月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ⑨。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句(くまがわ春秋)9月号
永田満徳選評•洪郁芬訳

黃淑美

守夜的警衛

〔永田満徳評論〕
當警衛致力於守夜的工作,迷失在夜燈的蛾正縈繞著火光紛飛。在靜與動的對比之間,將夏日深宵的一景描繪得淋漓盡致。

黃淑美

徹夜のガードマン

〔永田満徳評〕
一人の夜警のガードマンが仕事に打ち込んでいる中に、夜の灯に迷い込んだ蛾が飛び回っている風景であろうか。静と動の対比がよく、夏の夜更けの一場面がうまく切り取られている。


皐月

身著特製家庭服聚餐
父親節
〔永田満徳評論〕
作者使用「特製」的措辭,使我們腦裡浮現整個家族豐盛的情景。全家人穿好客製化的服裝,一同出門慶祝父親節。家人團圓的熱鬧場景呈現在眼前。

皐月

全員特製のおそろいの服で食事をする
父の日
〔永田満徳評〕
「特製」という措辞が要点で、かなり裕福な家庭が想像できる。特注の服でそろえて、一家総出で、「父の日」をにぎやかに祝っている家族団欒の一場面が切り取られている。


微塵

擱筆的文案
冷萃咖啡滴漏
〔永田満徳評論〕
將絞盡腦汁後完工的文案放在桌上,細細品嘗滴漏成杯的冷萃咖啡。這是一個沉溺於寵愛自己而令人滿足的時刻。
微塵

原稿に筆を置く
ポタポタのアイスドリップコーヒー
〔永田満徳評〕
悩みに悩んで書き終えた「原稿」を前にして、好みの「アイスドリップコーヒー」をじっくり味わっている情景が見える。贅沢で、満ち足りたひと時をうまく描いている。

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