【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

俳誌「火神」第80号よりのお知らせ!

2024年04月05日 00時58分18秒 | 「火神」

俳誌「火神」第80号よりのお知らせ!

 

〜  「火神」No.80(3月15日)発行  〜

 

「火神」第80号もまた、俳句を中心とした文芸誌にしたいという初代主宰の首藤基澄先生の希みに添った編集になり、新会員も前号よりさらに増えて百ページに近い俳句誌になりました。これも、多くの方の「火神」の活動に対するご理解とご支援を賜物です。

【火神】について

昭和61(1987)年11月に故首藤基澄(熊本大学名誉教授)によって創立された「火神」は、同人26名を含め、会員数は熊本県内外に50名弱である。結成以来30年余の長きにわたり、毎月1回熊本県内各地で吟行句会と合評会を行い、参加会員の句作と鑑賞の両面の資質向上を図っている。

「火神」の師系は元俳誌「未来図」の主宰であった鍵和田秞子であり、結社名「火神」は鍵和田主宰の命名による。

創刊号に「祝」として、次の俳句を頂いている。

  阿蘇の野火神は巨き手をひろげたり

「火神」は写生を基本とし、自然・人生・社会の実相にアプローチする俳句を目指し、熊本という地方から日本の文化活動の発展に寄与するという視点で発行されている。

 

【主宰近詠】 

 河童伝説

           永田満徳

 

ぱつぱつと水輪を散らすあめんぼう

 

わが影の貼りつきゐたる木下闇

 

神代より雨の親しき田植かな 

 

汗拭いて皮一枚となりにけり

 

ゐるほどに無音となりぬ瀑布かな

 

蟬鳴いて天地ととのふ気配あり

 

ひとすぢの青を残せし蜥蜴かな

 

飛び込みや河童伝説ある淵に

 

手は足に足は手に添ふ踊かな

 

熊蟬や天地の焦ぐる匂ひなる 

 

さはやかや主義それぞれの絵画論

 

沈むごと昼寝してをり営業車

 

あぶれ蚊の旧知のごとく寄り来る 

 

肥後平野端より稲を刈りすすむ

 

ふうはりと思惟の飛びたつ秋の蝶   

 

[主宰近況](2023年11月〜2024年2月)

◇「俳句界」11月号

セレクション結社「火神」永田満徳

・グラビア・「火神」紹介・同人20名の一句

◇「俳句四季」12月号

「今月のハイライト」永田満徳

・「俳句大学 創刊十周年」紹介・有力会員25句

◇「俳句界」12月号:レポート野島正則

・「俳句大学」春夏秋冬句会〔秋分の日〕

◇月刊『俳句界』2024年1月号

・「第14回九州現代俳句協会俳句大会」において、選者・選評者を務めた。

◇月刊『俳句界』2024年2月号:レポート事務局・児玉文子

・第二回「文學の森」ZOOM俳句大会において、大会会長として挨拶並びに選者・選評者を務めた。

◇令和5年度「漱石忌法要句会」(12月9日)において、講師・選者を務め、講和「漱石俳句のレトリックとは何か」を行った。   

◇「湧水」第31号(令和6年1月20日発行)に「漱石俳句と『肥後の城』のレトリック」が掲載されている。これは「湧水講演」(10月14日)の文字起こしである。

◇洪郁芬氏(訳)の紹介で、台湾の「策略風新聞網」( https://strategicstyle.org/popustyle-8371/202406/ )に「俳句はレトリック」が掲載されている。

◇角川『俳句年鑑』2024年版の「諸家自選作品集」に5句が掲載されている。

▽『WEP俳句年鑑』2024年版に自選7句が掲載されている。

▽「WEP俳句通信」138号に「肥後平野」と題した「珠玉の七句」が掲載されている。

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〜 「火神」総会(受賞祝賀会) 〜月刊「俳句界」8月号レポート③

2023年08月08日 01時59分00秒 | 「火神」
月刊「俳句界」8月号レポート③

〜 「火神」総会(受賞祝賀会) 〜

令和5年5月21日(日)    KKRホテル熊本
 
 令和五年度「火神」の総会が開かれた。令和四年度事業・会計報告と令和五年度事業計画・予算案が了承された後、今村潤子主宰が主宰を退かれ、新主宰には永田満徳氏が指名された。
 「火神」は昭和六一(一九八六)年一一月に立ち上げられ、創刊主宰は首藤基澄先生であった。先生は月一回の吟行句会を二〇年間にわたり「火神」の発展に努め、俳人協会幹事、「草枕国際俳句大会」実行委員長等を歴任した。
平成二○年(二○○八年)からは今村潤子先生が主宰を引き継ぎ、コロナウイルス問題で揺れ続けた令和四年(二○二二年)までの一五年間を牽引してきた。
「火神」が長年にわたり、熊本の俳句界の一翼を担い、俳人協会熊本県支部を支える結社でありえたのは、二代にわたる主宰の献身と多くの熱心な同人・会員の努力の賜物であった。
 今回、主宰を引き継ぐことになった永田満徳氏は、平成二年(一九九○年)「火神」創刊時からの同人で、「火神」の編集長を長く務めるとともに、平成二四年(二○一二年)に第一句集『寒祭』上梓、平成二七年(二○一五年)からは、俳人協会熊本県支部事務局長、俳句大学学長を兼任し、令和元年(二○一九年)には俳人協会熊本県支部長に着任して今日に至っている。
 令和三年(二○二一年)に上梓された第二句集『肥後の城』は、第一五回「文學の森大賞」を受賞している。
続いて行われた祝賀会は「火神」新主宰となった永田満徳氏の第二句集『肥後の城』が第一五回「文學の森大賞」を受賞したことと、同じ時期に「火神」同人の坂本真二・節子一家の句集『俳壇坂本の会』が「熊日出版文化賞マイブック賞」を受賞したことを祝う会であり、総会終了後に行われ、それぞれ受賞の喜びを語った。
永田満徳氏は「新型コロナウイルス蔓延の時期にもネット句会などを通じて句作を続け、八年間で五千句以上の句を残せた。熊本城や阿蘇、天草などを詠んだ郷土色が強く、俳句のレトリックを使った技巧的な俳句が評価されたことは選評委員の皆様に感謝するとともに、句作の自信に繋がった。」と述べた。
坂本真二氏は、「家族の俳句が続いてきたのは火神など共に発表の場があり、選評や共鳴句が嬉しく次号への励みとなったこと、家族で共通の話題が持てたからだと感じている。家族みんなが今回の受賞に感謝し、これまでにご指導いただいた先生方や句友の方々にも御礼を申し上げたい。」と語った。
「火神」同人の二組の受賞に対し、今村前主宰から心のこもったお祝いが述べられた後、各参加者がそれぞれお祝いの挨拶を述べ、祝句を披露した。

出席者による祝賀の句は次のとおりである。

銃眼の切り取る五月肥後の城
             潤子
風薫る三代句集燦然と   〃    
                         
葉は空に根は肥後の地に楠若葉
             満徳
らんまんの全国区へと肥後の城
             真二
新緑に希望の標肥後の城  節子
楠新樹屹然とある熊本城  隆明
幸せの家族俳壇新樹光   〃
六喜満つ凜然と花肥後の城 渓葉
揚雲雀坂本パワー世界へと 〃
夏草や地震受け止むる肥後の城
             信雄
家族即俳壇となる涼しさよ 〃
道標は今何合目富士登山  一正
花橙をととしの実も去年の実も
             〃
ふるさとの大樹の茂りつぎつぎ
に            佳子
薫風や言葉それぞれにそよぐ
             〃
祝吟や四方に開くアマリリス
             孝輔
食卓を日々久句座にして石清水
             〃
風薫る街に素の声素の笑顔 三閒
積み上げし句の燦めきて若葉風
             〃
(レポート・田島三閒)



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〜 「火神」 永田満徳 新主宰となる 〜

2023年05月21日 20時27分43秒 | 「火神」
俳誌「火神」よりお知らせ!
 

〜 永田満徳 新主宰となる 〜

 

○2023年5月21日(日)、「火神」総会において、今村潤子主宰より、新主宰に「永田満徳」の指名がありました。

○「新主宰永田満徳氏のもと、火神が益々充実していくことを祈っています」と述べられました。

○永田満徳が令和5(2023)年度より、第3代「火神」主宰に就きました。

○歴史ある「火神」の発展継承に努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

 

【火神】について

昭和61(1987)年11月に故首藤基澄(熊本大学名誉教授)によって創立された「火神」は、同人26名を含め、会員数は熊本県内外に50名弱である。結成以来30年余の長きにわたり、毎月1回熊本県内各地で吟行句会と合評会を行い、参加会員の句作と鑑賞の両面の資質向上を図っている。

「火神」の師系は元俳誌「未来図」の主宰であった鍵和田秞子であり、結社名「火神」は鍵和田主宰の命名による。創刊号に「祝」として、次の俳句を頂いている。

  阿蘇の野火神は巨き手をひろげたり

「火神」は写生を基本とし、自然・人生・社会の実相にアプローチする俳句を目指し、熊本という地方から日本の文化活動の発展に寄与するという視点で発行されている。

(文責 永田満徳)

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俳誌「火神」第76号

2022年12月08日 11時38分15秒 | 「火神」

俳誌「火神」第76号よりのお知らせ!

 

〜「火神」No.76 発行 (11月30日)〜

 

・総ページ:106p

◉特集「三世代合同句集『俳壇坂本の会』38p〜86p

☆「三世代合同句集『俳壇坂本の会』(序文:永田満徳)について

▽「俳句界」(6月号)の特集『「三世代俳人」~受け継がれるもの~』に坂本真二さんのエッセイ「三世代で俳句を詠むこと」、さらに坂本一家5人のそれぞれ5句が掲載された。

▽「俳句界」(9月号)のレポート④で、「『肥後の城』『俳壇坂本の会』出版祝賀会」の様子が取り上げられた。

▽「熊日新聞」(4月2日付)の県南版で、「句集『俳壇坂本の会』〈3世代家族をつなぐ五七五〉」の見出しで紹介。

 

【「火神」76号(いてふ集)巻頭句】

 

  牛蛙   永田満徳

 

眼鏡拭くおぼろの世事を見んがため

湧水のありかや春のきらめきて

ライオンの檻を行き交ふ日永かな

春昼や合図のやうな河馬の耳

猫の子の地になじまざる足づかひ

置き去りにされぬやうにと蜥蜴の尾 

牛蛙沼の発するこゑならん

蛇の尾の隠るるまでに間のありぬ

田水張る千枚の田に千の空

タンカーに隠るる島や夏の海

 

「火神」(命名:鍵和田秞子「未来図」元主宰)

「火神の会」とは、

一、本会は写生を基本とし、直感·連想によって自然·生の実相にアプローチする俳句を目指します。

一、会員は、 句会に参加し、俳誌「火神」に作品を発表できます。

一、同人は、句会·吟行·講演会等各種集まりや、俳誌「火神」を通して相互研鎖を積み、俳句深耕を計ります。

 

「火神」編集長 永田満徳

 

画像:表紙と火神抄と巻頭句

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俳誌「火神」第75号

2022年07月30日 11時14分53秒 | 「火神」

俳誌「火神」第75号よりのお知らせ!

 

〜発行(7月30日)〜

 

● 総ページ:96P

◉特集「永田満徳句集『肥後の城』39P〜76P(37p)

多くの方から句評を頂き、ありがとうございます。

▽「俳句界」(11月号)に、永田満徳さんの『肥後の城』が特集「ピックアップ注目の句集」として取り上げられた。

永田満徳が『肥後の城』から自選五句とプロフィール、エッセイ「わが句集を語る」、岸本尚毅氏が『肥後の城』句集鑑賞(総論) 、 仲寒蟬氏と堀田季可氏が『肥後の城』一句鑑賞をご執筆。

 

【「火神」巻頭句】 晴天の氷柱   永田満徳

振り回すおもちやのバット憂国忌

ぐるぐると尾を追ふ猫や小六月

足掻きの水浄めゆく真鴨かな

水鳥を追ふけんかともあそびとも

百合鴎いづれの鳥が業平か

霜柱踏んでよろこぶ足裏かな

夕日の海へ迂回する五日かな

晴天の氷柱となりて光りゐる

戦死とは数字にあらず梅ふふむ

恋猫のたかぶるままにたかぶりぬ

 

「火神」(命名:鍵和田秞子「未来図」元主宰)

「火神の会」とは、

一、本会は写生を基本とし、直感·連想によって自然·生の実相にアプローチする俳句を目指します。

一、会員は、 句会に参加し、俳誌「火神」に作品を発表できます。

一、同人は、句会·吟行·講演会等各種集まりや、俳誌「火神」を通して相互研鎖を積み、俳句深耕を計ります。

画像:表紙と火神抄と巻頭句

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