俳誌「火神」第80号よりのお知らせ!
〜 「火神」No.80(3月15日)発行 〜
「火神」第80号もまた、俳句を中心とした文芸誌にしたいという初代主宰の首藤基澄先生の希みに添った編集になり、新会員も前号よりさらに増えて百ページに近い俳句誌になりました。これも、多くの方の「火神」の活動に対するご理解とご支援を賜物です。
【火神】について
昭和61(1987)年11月に故首藤基澄(熊本大学名誉教授)によって創立された「火神」は、同人26名を含め、会員数は熊本県内外に50名弱である。結成以来30年余の長きにわたり、毎月1回熊本県内各地で吟行句会と合評会を行い、参加会員の句作と鑑賞の両面の資質向上を図っている。
「火神」の師系は元俳誌「未来図」の主宰であった鍵和田秞子であり、結社名「火神」は鍵和田主宰の命名による。
創刊号に「祝」として、次の俳句を頂いている。
阿蘇の野火神は巨き手をひろげたり
「火神」は写生を基本とし、自然・人生・社会の実相にアプローチする俳句を目指し、熊本という地方から日本の文化活動の発展に寄与するという視点で発行されている。
【主宰近詠】
河童伝説
永田満徳
ぱつぱつと水輪を散らすあめんぼう
わが影の貼りつきゐたる木下闇
神代より雨の親しき田植かな
汗拭いて皮一枚となりにけり
ゐるほどに無音となりぬ瀑布かな
蟬鳴いて天地ととのふ気配あり
ひとすぢの青を残せし蜥蜴かな
飛び込みや河童伝説ある淵に
手は足に足は手に添ふ踊かな
熊蟬や天地の焦ぐる匂ひなる
さはやかや主義それぞれの絵画論
沈むごと昼寝してをり営業車
あぶれ蚊の旧知のごとく寄り来る
肥後平野端より稲を刈りすすむ
ふうはりと思惟の飛びたつ秋の蝶
[主宰近況](2023年11月〜2024年2月)
◇「俳句界」11月号
セレクション結社「火神」永田満徳
・グラビア・「火神」紹介・同人20名の一句
◇「俳句四季」12月号
「今月のハイライト」永田満徳
・「俳句大学 創刊十周年」紹介・有力会員25句
◇「俳句界」12月号:レポート野島正則
・「俳句大学」春夏秋冬句会〔秋分の日〕
◇月刊『俳句界』2024年1月号
・「第14回九州現代俳句協会俳句大会」において、選者・選評者を務めた。
◇月刊『俳句界』2024年2月号:レポート事務局・児玉文子
・第二回「文學の森」ZOOM俳句大会において、大会会長として挨拶並びに選者・選評者を務めた。
◇令和5年度「漱石忌法要句会」(12月9日)において、講師・選者を務め、講和「漱石俳句のレトリックとは何か」を行った。
◇「湧水」第31号(令和6年1月20日発行)に「漱石俳句と『肥後の城』のレトリック」が掲載されている。これは「湧水講演」(10月14日)の文字起こしである。
◇洪郁芬氏(訳)の紹介で、台湾の「策略風新聞網」( https://strategicstyle.org/popustyle-8371/202406/ )に「俳句はレトリック」が掲載されている。
◇角川『俳句年鑑』2024年版の「諸家自選作品集」に5句が掲載されている。
▽『WEP俳句年鑑』2024年版に自選7句が掲載されている。
▽「WEP俳句通信」138号に「肥後平野」と題した「珠玉の七句」が掲載されている。