【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

俳句大学 Haiku Column 2019・6

2019年05月25日 09時46分14秒 | 月刊誌「俳句界」
月刊誌「俳句界」6月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2019・6〜

◆俳句総合誌『俳句界』6月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」1月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行予定の4号では112人が500ページを数えます。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

June aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆Le February de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The Juin issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the Juin issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

今月の秀句(「俳句界」6月号)


Mirela Duma

noapte înstelată-
pe mare doar zgomotul vâslelor
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
En écoutant le bruit des rames, la barque glisse à la surface de l’eau éclairée par la lune.
La combinaison du spectacle du ciel et de la terre donne l’image d’une belle soirée calme.
ミレラ デゥマ

星月夜
海の上には櫂の音のみ
〔永田満徳評〕
「櫂の音」を響きかせながら、月明かりに照らされた水面を滑るように進む小舟。天上の景と地上の景との取り合わせで、静寂で美しい秋の夜を描き出している。


Neni Rusliana

the scent of magnolia
all my mother's memories appear in it
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
The scent of magnolia reminds her mother’s memory. Magnolia is a flower meaning elegance and blessing. With the toriawase of magnolia, we can imagine her mother’s image.
ネニ ルスリアナ

木蓮の匂い
母の思い出がすべてここにある
〔永田満徳評〕
「木蓮の匂い」に今は亡き母に纏わる「思い出」があるという。気高さ、慈悲が花言葉である「木蓮」と取り合わせによって、気高く、慈悲深い母の人柄が偲ばれる。


Angela Giordano

compleanno
i palloncini rosa appesi al soffitto
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
Pink colour of thr balloons hanging from the ceiling is very nice. We can imagine it’s the birthday of her daughter. We csn feel her full affection of her baby.
アンゲラ ギオルダノ

誕生日
天井から吊るされたピンクの風船
〔永田満徳評〕
赤ん坊のベッドに飾られた風船。「ピンク」という措辞がよく、女の幼子の誕生日であることを示すとともに、かわいい我が子を慈しむ気持ちが詠み込まれている。


Dennis Cambarau

spring in the air
the sound of a chainsaw in the flowered orchard
デニス カンバロ

春の空気
花の咲く果樹園に響くチェーンソー

タンポポ 亜仁寿

twittering on Sunday
I do not have a plan to wake up early
タンポポ 亜仁寿

囀りの日曜日
早起きする予定はない

Nuky Kristijno

white lilies
her huge smile as she walks down the aisle
ナッキー クリスティジノ

白い百合
通路を歩いてくる彼女の満面の笑み

‎Cucu Hermawan‎

a new flag on fishing boat -
shining wind
クク ヘルマワン

釣り舟に新しき旗
風光る

Adina Velcea

nicio stea pe cer -
sub pături colorate copiii visează
アディナ ベルチェア

星のない空
カラフルな毛布の下に子どもたちは夢を見る

Keng Pin Toh

hazy moon
reciting poems 'neath glowing lanterns
ケング ピン トオ

朧月
ランタンの光の下で詩を暗唱する

Michel Duflo

fin des grands froids –
les joggeuses remettent leur petit short
ミシェル ドゥフォー

寒開け
ジョギング愛好者は短パンをはく
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月刊誌「俳句四季」6月号!

2019年05月19日 00時49分48秒 | 月刊「俳句四季」
月刊誌「俳句四季」6月号!

〜俳句大学 Haiku Column 「Today's KIGO」〜

◆俳句総合誌『俳句四季』6月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「Today's KIGO
(今日の季語)」から季語の紹介と選句を掲載しています。また、「俳句四季」4月号から毎月連載して行きます。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「難民の/口元に差し出す/マイクロフォン」の俳句が大会賞を受賞しているように、三行書きにしただけで散文的な国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が500ページを数えます。
◆最近では華文二行俳句のコンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日に二行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆なお、総合俳句雑誌「俳句界」12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」3頁に渡って書いています。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

Le Juin d'avril de「HAIKU SHIKI」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum
◆Le Juin d'avril de HAIKUKAI 俳句四季 vient d'être publié.
◆il contient les meilleurs haikus du mois avec KIGO selectionnés par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer à publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

The June issue of 「HAIKU SHIKI]!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the June issue of HAIKU SHIKI has just been published.
◆It contains the best haikus with KIGO selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

【俳句四季】6月号

地球の日、Chikyuunohi / Earth day / Jour de la terre

Françoise Deniaud-Lelièvre


Jour de la terre ~
les graines de coquelicot semées à tout vent
フランソワーズ デニオ レリエブル

地球の日
風によって撒かれた芥子の種

Starry Starry

earth day
a caterpillar transforms into a butterfly..
スターリ スタ―リ

地球の日
毛虫は蝶に変身する

Brendon Kent

all that breathes is breathing...
earth-day
ブレンドン ケン

万象の呼吸
地球の日


麗か、uraraka / beautiful, lovely, cheerful / beau, clair, serein

Jeanine Chalmeton

ciel clair ~
côte à côte leurs deux vélos.
ジャニン シャルメトン

麗らか
二つ並んだ自転車

Michelle Tilman

temps calme
dans la rivière les canards barbotent
ミシェル ティルマン

麗らか
川の中で鴨がはしゃぐ

Khadija El Bourkadi

Lac serein
Bruissement de pages tournées
ハディジャ エル ブルカディ

麗らかな湖
ページをめくる音


春の海、harunoumi / spring see / mer de printemps

Neni Rusliana

spring sea
wine glasses clinking on stern of the yacht
ネニ ルシリアーナ

春の海
ヨットの船尾にカチリと鳴るワイングラス

Starry Starry

spring sea
I could feel your heartbeat
スターリ スターリ

春の海
あなたの鼓動を感じる

Christina Chin

spring sea
far up the cliff another hang glider
クリスチアン チン

春の海
遠くの崖にもう一つのハンググライダー

Beni Guntarman

spring sea
I felt her warmth flowing in tune with tidal wave
ベニ ギュッターマン

春の海
波のリズムに彼女の温もりが流れてくるのを感じる

凧 、tako / kite / cerf-volant

Mireille Peret

tout le ciel dans ses yeux
cerf-volant
ミレーユ ペレ

目の中に空が一杯


タンポポ 亜仁寿

forgetting the time
kite and me in the evening sun bathing
タンポポ 亜仁寿

時間を忘れる
黄昏の日没の凧と私

Nadia Ben

Cerfs volants dans un champs.
Les enfants courent dans tous les sens.
ナディア ベン

小麦畑の凧
子供達はあらゆる方向に走る

木蓮、mokuren / magnolia / magnolia

Ayung Hermawan

smile of a girl
magnolia in the breeze in the bridal room
アユング ヘルマワン

少女の微笑み
結婚式場のそよ風に乗った木蓮

Benoit Robail

vocalises matinales~
un peu plus de rose dans le magnolia
ブノア ロバイユ

朝の発声練習
木蓮の中に少し薔薇色

Mirela Brailean

buds of magnolia -
first twins's movements in my womb
ミレラ ブレイヤン

木蓮の蕾
子宮の中の双子の初めての動き

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「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1

2019年05月18日 08時28分47秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1〜

◆2020年『俳句界』月号が発行されました。
◆Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①が掲載されています。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・1

◆2020年『俳句界』1月號已出版。
◆刊登Facebook「華文俳句社」のKabun Haiku ①。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句(俳句界)1月号
永田満徳選評•洪郁芬訳

薛心鹿

張開雙臂深呼吸

〔永田満徳評論〕
此景應是作者結束了一天的工作,在外頭行著深呼吸。季語使用「雁」,相當貼切。晚秋至初春的雁飛時期,呼吸清新空氣,藉此釋放身心的疲憊,頗能引起讀者共鳴。

薛心鹿

両手を広げて深呼吸する

〔永田満徳評〕
仕事を終え、外に出て、「深呼吸」をしている情景である。「雁」という秋の季語が効いていて、「雁」の頃の清々しい大気を吸って、疲れを癒す様子を詠んでいるところが共感できる。


楊博賢

醫院長廊的腳步聲
霜降
〔永田満徳評論〕
走廊的腳步聲在安靜的醫院裡顯得特別響亮。適逢寒冷時期更是如此。藉著季語「霜降」於此兩項對照組合裡的運用,巧妙地描述了冬天的嚴寒與寂靜。

楊博賢

病院の長い廊下の足音
霜降
〔永田満徳評〕
廊下の「足音」は静かな病院であるがゆえに耳につくものである。ましてや、寒い頃であればなおさらである。「霜降」との取合せによって、冬の厳しい寒さとともに静けさがよく捉えられている。


郭至卿

窗外盛開的紫藤
愛情小說
〔永田満徳評論〕
兩項對照組合的場景是現今盛開庭園的紫藤,窗外灑入暖煦的光,麗人正入迷地讀著戀愛小說。此俳句巧妙地勾勒出春天平穩的氛圍。

郭至卿

窓外に溢れんばかりの藤
恋愛小説
〔永田満徳評〕
今を盛りに咲き誇っている庭の藤との取合せによって、窓から差し込む暖かい光を浴びて、「恋愛小説」に読み耽っている麗人の姿が目に浮かぶ。春の穏やかな雰囲気がうまく描き出されている。



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