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「いねむり先生」とたばこ(その4)

2025年02月13日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
「いねむり先生」とたばこのつづき(その4)です。

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運転手はまたスピードを上げた。
ボクは運転手のほうに身を乗り出して、煙草の自販機があったら、停車するように告げた。
環状八号線沿いの自販機の前でタクシーは停車した。車を降りて、運転手に1000円札の両替を頼んだ。硬貨を受け取りながら運転手に、ゆっくり走るように念をした。 
ボクは自販機で煙草を買うと、そこに立って煙草を一本吸った。
見上げると秋の月が皓々とかがやいていた。

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丸眼鏡は丁寧に頭を下げた。
玄関口でボクは丸眼鏡に、先刻、煙草を買った折、すぐ先にまだ店を開けていた果物屋で包んでもらった果物を差し出した。

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先刻のダフ屋が鞄を膝の上に置いて何やらメモを見ながら煙草をくゆらせてていた。
もう仕事仕舞いなのだろう。
男の吐き出した煙が綺麗なリングとなって流れた。(その5につづく)



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