ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

スプーン~林あまり

2012-05-31 06:07:08 | 本の少し
スプーン
クリエーター情報なし
文藝春秋



遅まきながら、官能短歌ともいえる、林あまりさんの歌集を読む。

「ふたりエッチ」、「ベットサイド」など、題名から過激なのは後回しにして、
まずは「スプーン」を図書館で借りて読了。

各章ごとに、エロっぽさは微妙に違う。


わたしのからだの重さをいつも知ってきた たったひとりのこの腕と胸

ほかのだれも知らない美点をみつけてくれる いとしさは日々深まってゆき

眠りかけたあなたの指がゆっくりと持ち上げられて さびしい眺め

くちづけで起こされるのはいい気持ち 朝ならもっとうれしいだろう

約束はいつでも次の季節まで 「春になったら植物園へ」

このひとは目を見なくても怒らない ベンチで話す 日が落ちるまで

ほんのりと好きな男にほんのりと優しく返され それだけのこと

コートのポケットに入れてつなぐ手 うきうきと 冬の夜道を歩きつづける

むかしむかしの春の歌ひとつ教わって くちずさむうち ねむたくなった



愛することのせつなさと 遅々として進まぬ時・・・・
そんな心のもろさや迷いが、けだるくうたわれる。


坂本冬実さんの「夜桜お七」は、林あまりさんが作詞されたとか、
燃えて燃やした女の情念、「さくら、さくら」聴いてみたくなりましたな。



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