![]() | スプーン |
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文藝春秋 |
☆
遅まきながら、官能短歌ともいえる、林あまりさんの歌集を読む。
「ふたりエッチ」、「ベットサイド」など、題名から過激なのは後回しにして、
まずは「スプーン」を図書館で借りて読了。
各章ごとに、エロっぽさは微妙に違う。
わたしのからだの重さをいつも知ってきた たったひとりのこの腕と胸
ほかのだれも知らない美点をみつけてくれる いとしさは日々深まってゆき
眠りかけたあなたの指がゆっくりと持ち上げられて さびしい眺め
くちづけで起こされるのはいい気持ち 朝ならもっとうれしいだろう
約束はいつでも次の季節まで 「春になったら植物園へ」
このひとは目を見なくても怒らない ベンチで話す 日が落ちるまで
ほんのりと好きな男にほんのりと優しく返され それだけのこと
コートのポケットに入れてつなぐ手 うきうきと 冬の夜道を歩きつづける
むかしむかしの春の歌ひとつ教わって くちずさむうち ねむたくなった
愛することのせつなさと 遅々として進まぬ時・・・・
そんな心のもろさや迷いが、けだるくうたわれる。
坂本冬実さんの「夜桜お七」は、林あまりさんが作詞されたとか、
燃えて燃やした女の情念、「さくら、さくら」聴いてみたくなりましたな。
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