第229回・和泉ワンコイン寄席~2023.12.16
円笑さんの「淀五郎」良かったですな。円笑さん、40分の長講に足が痺れたようですが、私達は噺に大いに痺れました。
一、月亭希遊・・・・・「ふぐ鍋」
若手の注目の希遊さん。季節柄の「ふぐ鍋」を。メリハリが効いていて、正統派でじっくりと噺を聞かせてくれる。入門5年目の伸び盛り、これからどう個性を活かしながら、どのような落語家さんになるのかたのしみですな。
二、笑福亭伯枝・・・・「悪酔い」
二日ほど前に座骨神経痛になられて、高座に上がるのも痛い様子。人力車に乗って途中立ち上がるシーンが二回あったのですが、省くことなく痛みをこらえてきっちりと。この噺、さらに進むと「替り目」ですが、途中の嫁さんがおでん屋へ行く前で終わる、伯枝さん得意の「悪酔い」。
口周りの呂律も大事ですが、やはり落語も体力勝負、下半身の腰、膝、背骨、大事ですな。でも、腰痛言わなければわからないぐらいの伯枝さんの渾身の熱演でおました。
三、笑福亭円笑・・・・「淀五郎」
今年最後の良い噺を聞かせてもらいました。来年年男で84歳になる、円笑さん。ますますお元気ですな。
40分もの長講「淀五郎」を・・・。今よく聞く「中村仲蔵」が出てきて、主人公の淀五郎に演技を教示する。歌舞伎のしきたりの中で芸とは何かと問う重みのある噺。でも。こういう四段目判官切腹の場が噺の主題になるとは、やはり昔は歌舞伎が多くの人に行き渡っていたんですな。
長講に高座を下りてから「足がしびれました」と言われた円笑さん、私達は円笑さんの噺に「心がしびれました」で・・・・。
第229回・和泉ワンコイン寄席
2023年12月16日(土)午後2:30開演
和泉シティプラザ・3階
一、月亭希遊・・・・・「ふぐ鍋」
二、笑福亭伯枝・・・・「悪酔い」
三、笑福亭円笑・・・・「淀五郎」