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読み始めたときは、やはりエッセイは身近なもの遠い古き半世紀前のおはなしに違和感。でも読み進んでいくうちに、そのセピア色の世界に引き込まれる。語っていることは、いたって今風、「私は自分が、傍に好きなものを置いていることが天国のように楽しいことには、大きな幸福を感じている」と、世間の評価、常識に左右されることなく自分を貫き、自分だけの、自分一個人の美の観念に合ったものと生きていく。それが戦後間もない時代にですよ。
読み始めたときは、やはりエッセイは身近なもの遠い古き半世紀前のおはなしに違和感。でも読み進んでいくうちに、そのセピア色の世界に引き込まれる。語っていることは、いたって今風、「私は自分が、傍に好きなものを置いていることが天国のように楽しいことには、大きな幸福を感じている」と、世間の評価、常識に左右されることなく自分を貫き、自分だけの、自分一個人の美の観念に合ったものと生きていく。それが戦後間もない時代にですよ。
例えば「男のうそ、女のうそ」という50年前のエッセイの中で、「うそを吐くという現象について、男はこんなうそを吐く、女はこんなうそを吐くと言って定義づけるようなことは絶対に反対である」と、ジェンダーや男女平等などと言った大会委員の発言で大騒ぎになっていたのが一年前。お歳ではなく、その人の価値観、しいていえば人格ではないでしょうか。
本を手にしてから知ったのですが、森茉莉さん1957年の東京生まれで、森鴎外の長女さんでおます。
本を手にしてから知ったのですが、森茉莉さん1957年の東京生まれで、森鴎外の長女さんでおます。
著者の歯に衣を着せない物言いには、スカッとしますな。
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