前回の花緑さんに続いての東京の噺家さんとの二人会。
最高によかったですな、充実の落語会でおました。
一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」
小梅ちゃんの初高座も「平林」、あれから来月で丸二年。
早いもんですな、あの時も感心しましたが、真面目さは変わらないですが、
こちら側に安心感があるのか、笑いは数倍増えている。
へんな笑いではなく、定吉という性格が理解すればするほど、
じわりじわりと笑いが増えていく、小梅ちゃんの落語、
前座噺なのに常にたっぷり聴いた充実感を感じるのはなぜか、
いつも不思議な魔法をかけられたようでおます。
二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
昨日は朝「もう半分」という怪談噺をし、昼は交通科学博物館で「鉄道落語」をし、
今日はここで二席、我ながらどれが本当の自分なのか呆れますな・・・と。
ほんま、九州などの落語会もありいの、プログを拝見していると“撮り鉄”は
夜中からの出勤だし、“朝ドラ”は欠かせないと・・・
いくら体があっても足りないぐらいの活躍でおますな。
この「おごろもち盗人」、梅團治さんでは初めてですが、さすが真打の演じる噺、
ドタバタ劇の中に、お店の広さ、静けさなんぞが感じるなんて、かっこ良いでおます。
「延陽伯」に「向う付け」「時うどん」なんぞ、是非梅團治師匠で聴いてみたくなりましたな。
三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」
良かったですな、さすが本家本元、
上方の落語家が演じる「幾代餅」とか「紺屋高尾」とは雲泥の差。
坊ちゃんというよりは、老舗の若旦那。
笑いに餓えてなくて、それでいて周りから自然に笑いが興る。
いいな、親父さんである三平師匠とは違った道を目指してるようで、
良家の家柄の良さが、芸との相乗効果で語り口にも味が、・・・・・・・。
あと十年も、二十年もすると、昔こぶ平と言ってた時があったんだと、
自慢できる時代がもうすぐですな、九代目正蔵さんの、感動の高座でおました。
四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
一輝さん、このまえの豊来家板里に続いての豊来家さんの「太神楽曲芸」。
芸の内容はほぼ同じながら、芸風というか味付けがちょいと違う。
一輝さん、言葉少なく、一途に曲芸を、途中二三回、スーッとできないだけに
いかに難しいのが、ハラハラドキドキと共に伝わってくる。
そこまで、計算されての芸だったら完敗ですが・・・。
最後の、口で咥えた棒の上での茶瓶廻しは、凄い・・・・。
シンプルだけに、一点に集中、目が点になるとはこのことか。
素朴さが、全面に出た豊来家一輝さんの・「太神楽曲芸」でおました。、
五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」
鏡を知らない者たちが次々起こす勘違い。
親孝行な正直者の男、それの嫉妬深い女房、夫婦喧嘩の仲裁に入った尼さん、
鏡を見て勘違いするとネタばれしている噺を更に進めるのは、辛いだろうといつも思うが、
正蔵さんのは、田舎へ行けばこんな人たちもいまだにいてると、
お伽噺の絵本を見ている様な、ほのぼの感いっぱいになりましたな・・・。
六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」
この会がいつも夏なので、季節に合わせると夏の噺ばかりになるので、敢て冬の噺を・・。
遊芸稼ぎ人の説明なしに噺に・・・。
で、サゲは、「さっきまで、宙に浮いとりました」だったかどうか定かではおまへん、
ああ好きな落語なのに、一週間も経つとあやふや、なさけなく記憶力も衰えましたな。
噺は、かじかんだ手が湯呑から離れ無かったり、屋根でオシッコしたり、
いたって、笑福亭っぽく、骨太「不動坊」・・・。
いつもながら、濃度高く、凝縮された、虎屋の羊羹のような梅團治さんの落語。
嫁さんは、梅團治さんの声が良いと絶賛。(よく似た南光さんは聴きづらいと)
帰りにご機嫌の嫁さんと呑んだ酒は、一段と旨おましたで。
第1回・桂梅團治憧れの東西二人会
2013年7月21日(日)午後6:30開演
天満天神繁昌亭
一、桂小梅・・・・・・・・・・「平林」
二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
三、林家正蔵・・・・・・・・・・・「幾代餅」
仲入り
四、豊来家一輝・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
五、林家正蔵・・・・・・・・・・・「松山鏡」
六、桂梅團治・・・・・・・・・・・「不動坊」
三味線・・・・中田まなみ
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