ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

前立腺歌日記~四元康祐

2023-01-21 05:05:05 | 本の少し
☆☆☆

オシッコの回数、流れの勢い、途中で止めることができるか。モレはあるのかないのか。著者が医者から訊ねられた質問。これって私と一緒、まさにあるあるでどこか親しみを感じる。

前立腺の著者が、ミュンヘンで治療を受ける。手術の後遺症、ずばり尿漏れと性的不能。でも彼は性感神経を残してもらって、その後の恋心も維持している。これを知って、失敗したと地団駄の気持ち。

私の手術の際には、担当の副主治医の女医さんが、手術の前日ベッドで「もう、精嚢も一緒にとりますが良いですよね」との問いかけ、「はぁい」と気のない返事をしましたが、そこには嫁さんんも、子供たちも居るのに、まだ必要ですとは言えなかったですな。

でも、著者はその後も、女医さんや街のウェイトレスにもワクワクと恋心を焦がす、羨ましい限りですな。

まあ、前立腺手術してから、この三月で丸三年。

あの瞬間だけのために、男たちは、なんべんでも恋をする。(金子光晴) 



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