ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

よってたかって古今亭志ん朝~志ん朝一門

2008-10-04 06:39:24 | 本の少し
よってたかって古今亭志ん朝
~志ん朝一門~
文春文庫・543円
☆☆☆

これからは、子供の時の読書感想文を思いだして、
おもしろかた書物を紹介致します。

志ん朝の素顔を弟子たちが語る。
落語から感じる師匠と、実際の師匠とは正反対。

私が、唯一何度もCDを繰り返し聴く江戸の噺家さん。
好きなのは「火事息子」、「厩火事」、「鰻の幇間」など。

「前座」・・・弟子たちは前座の間は満足に口をきいてもらえない。

まずは、「掃除、洗濯。炊事」・・・」お前は、噺家になるために入ったが
何でこんなことをしなくちゃいけないんだろうと思っているかも
しれないけれど、これも修行だよ。」よく見てるなと弟子のこと
その一言で、何もかもうれしくなる。

「名前」・・というものに対する、各噺家の思い入れがすごい。
だからこそ、師匠の名跡を誰が継ぐで、あれだけもめるのか。

「稽古」・・・案外大雑把に出来ない志ん朝さん、教えるのは面倒くさい。
弟子は、それでもつけて貰おうと、悪戦苦闘・・すざましい。

「志ん朝のこだわり」・・・・「真打」、「スジ」、「上方」
「芝居」、「着物、扇子、手ぬぐい」など、修行の厳しさが
ヒシヒシと伝わる。

私の、落語暦の空白時期が長かっただけに、
志ん朝師匠の生の落語を聴き逃したこと、
同じ時代に生きながら、不覚としか言いようがない。

この書、外からは解らぬ落語家の師匠と弟子の世界を
少しでも、垣間見ることができる。









コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 豪華な舞台。豪華な演者~第... | トップ | 「ごまめ」・も・「いちょか... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本の少し」カテゴリの最新記事