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クラフト・エヴィング商會での本は数冊読んでいるが、
吉田篤弘さんでの本は二冊目ぐらいか・・・・。
吉田篤弘さんでの本は二冊目ぐらいか・・・・。
めったに読まない小説でしたが、読み終えるまで1週間ほど掛かりました。
まあ、いつものように他の本も含めて三冊ほど並行して読んでたんですが。
わたしが小説を読まない理由のひとつに、面白過ぎて眠る間も惜しんで
読みふけることをおそれてですが、この本、逆に時間が掛かったのは、
なぜか、性に合わないのか、毎晩1、2章ずつしか読めなかったです。
ハナシは、大人のおとぎ噺みたいな、優しい風が吹き抜けるような、
心地よさはあるんですが、あまりにも、現実世界とは乖離しすぎて、
この鯨の眠る町に同化するのは難しかったです。
でも、気になる箇所に、「自分の思惑を超えたところにある視線。
私はずっと、それを身につけたいとあがいてきた。わたしの好きな詩人は、
皆、そのあたりをわきまえていた。彼や彼女たちは、そのもうひとつの目・・・
もうひとつの視野を先天的に携えてこの世に生まれ出てきた。だから、
何も無理していなくて、自然と彼らはそのもうひとつの目で、もうひとつの世界をとらえることができる。そこには、背伸びをしたインチキな自分というものがなくて、自分も知らない自分の野性に近い・・・・野性とひとつになるような視線がある。」
この頃、短歌で壁にぶち当たる時、悩んでいること、そのままです。
湧きあがって読む歌ではなく、こねくりまわしてつくる短歌。
それも出来上がったものは、客観的にみても駄作・・・・辛いですな。
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