ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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噺家の噺の組立、公開~柳家花緑

2008-11-17 07:07:45 | 本の少し
落語家はなぜ噺を忘れないのか
柳家花緑
角川SSC新書・800円
☆☆

145本の持ちネタの中でも、花緑さん
①いつでも高座にかけられるネタ・・24本
②二~五回さらえば高座にかけられるネタ・・72本
③高座にかけたことはあるが作り直す必要があるネタ・49本
に分類。それぞれの基準を、それなりに説明。

小さん師匠、小三冶師匠、志ん朝師匠、談志師匠の教えを披露。

小三冶師匠の「おまえはウケさせよう思って演ってるのか?
だったら別に落語で無くてもいいじゃねえか。聞いていても
まったく景色が見えてこねえ。」と

続いて、「もともと噺は面白く作られてるんだから、登場人物をちゃんと
演じてウケさせればいい。落語は本来そういうものなんじゃないのか」

そして、「笑わせようという気持をお客様に悟られてはいけない。」
まさに、私が噺家さんと、ニンが合う合わないの一番の点がこれ。

わざとらしさが、鼻につき、落語本来の良さが薄れてしまう噺家。
逆に、噺をきっちり伝えようとするだけで、ここち良くなる噺家。
私でも、上手い下手とは違うところでの、基準がある。

おもしろくて、笑いがいっぱいが落語だが、そのあとで
その登場人物のひととなりがほのかに残った時が最高ですな。

読みながら、今の自分の落語感を整理するには最適でっせ。

でも、五人のお弟子さんがいて、花緑師匠とはびっくり。

巻末・・・・・花緑版・「笠碁」・・・全文収録のおまけつき

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