ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

一人で始める短歌入門~枡野浩一

2012-05-04 05:18:29 | 本の少し
一人で始める短歌入門 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆

この頃、短歌にまつわる本をたて続けに読んでいる。
実は、この本の前に読みはじめた本があったけれど、中身の解かり易さと読み易さで
枡野浩一さんの「一人で始める短歌入門」の方が先に読了。

この本を読み終えて、もっと詳しいことを知りたくなったら、
ロングセラーになっている「かんたん短歌の作り方」を手にとって欲しいと・・・。

この本は、CHINTAIの「いい部屋みっかっ短歌」のコンテスト作品の中から
百首を紹介・・・それに著者の解釈が、ああそうなんだ、そこまでは考え過ぎとか、
ツッコミ入れながらページが進むのが楽しい。

普段使いなれた、聞きなれたことばでの短歌はやはり、すぐ自分のそばにあり
短歌の言おうとしている世界が共感できる・・・。

かんたん短歌 VS 本物の短歌、枡野浩一 VS 穂村弘 という構図で
枡野浩一的短歌が軽んじられてると筆者はいうが、伝えたいことが伝わるかどうかで言えば、
私にとっては枡野浩一 も 穂村弘も同じ範疇で、古文短歌 VS 現代短歌で言えば、解りやすい
簡単ことばでの短歌に共感を覚えますな。


気に入った、10首、ご紹介・・・。

お隣のこどもが親のいうことをきかないみたい こどもがんばれ

新しいキーホルダーを買いに行く 合鍵くれた彼とふたりで

好きなものしか置かないと決めた部屋だからあなたを入れられません

お客様、 そんなお部屋はありません あれば住みますこのわたしが

隣人運 吉と出たけれどお隣さん あなたはどうです このわたしくで

音量を下げても下げても下がらない だって隣の部屋からだもの

ものすごく狭いのですが一人ならお招きしますリカに内緒で

一人でも生きていけると思うのはひとりではない証拠なのです

引越しを手伝ってもらえばよくわかる できる男かダメ男かが

あの頃の通学路沿いに引っ越して制服の君にまた振られたい



・・あと、二冊、短歌にまつわる本が手元にあるので、すぐさま読了しなければ・・。




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和泉市久保惣記念美術館

2012-05-03 18:27:25 | 街で

和泉市久保惣記念美術館

連休の初日、雨が上がったので近場の美術館へ
引っ越ししてきて十年以上経つが、初めて訪れる・・・もっと早くに来れば良かった。

和泉市久保惣記念美術館は開館三十周年を迎えるが、庭も建物もすべて綺麗に管理されており、
近場の方のみならず、遠方の方も足をのばして来て頂く価値ある美術館です。

西洋絵画もマネ、ルノアール、ピカソとか、知っている絵も多く馴染み易い。


本館から茶室へ渡る洗塵橋と茶室正門。


茶室とイスノキ(?)に興味津々の嫁さん。


本館の建物と、その庭園、雨あがりの風が心地好い。


新館横のお庭・・・落葉一つない、端整なるお庭に、静けさが漂う。


市民ギャラリー、真向いには市民ホールもあり、ミニコンサートも開催されている。

5月6日(日) Charme accorde ~魅惑のデュオ~
(p)河内仁志、(p)金田仁美
5月26日(土) 進化するチェロリスト
(c)吉川よしひろ
6月16日(土) 燻し銀の響き 若尾圭介オーボエスペッシャルコンサート
(Ob)若尾圭介、(p)エドモンド・アーカス

休みの午後のひととき、楽しめる場、見つけました。


追伸

作品の中に、前漢時代の青銅の扁平形の酒壺の名称が
扁壺(へんこ)・・・・・これって大阪弁の「へんこ」の語源?



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第一回・北野田駅前寄席~笑福亭喬介

2012-05-02 23:03:29 | 落語

第一回・北野田駅前寄席・お祝いのお花・・・登美中OB27年会一同様より・・


北野田駅前、東文化会館、間違って最初に行って迷った、こちらはホール。


右手前のアミナス北野田、こちらの3階、文化会館の一室。


会場は、120名の大入り満員。・・・喬介さんの地元だけに、大勢のご近所の方、顔見知り方。


かわいい、手作り、見台と膝隠し。


でも、喬介さん熱演の二席、大ネタの「ねずみ」、力はいってましたな・・・。

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・・・・「金の大黒」

この噺、初めて聴いたのがうん十年前の絶頂期の仁鶴さん。
頭の隅にあるので、どうしても壺での笑いの少なさを感じる。

長屋の連中、タダで飲み食いしているが、
長屋に祝い事ができて、心底喜んでいるのがこの噺のキモ。

もっと、もっと、長屋の連中の遠慮しながらも
、無邪気なはしゃぎが欲しかったですな。


二、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「時うどん」

はじける喬介さんの「時うどん」。

でてくるなり、大入満員に感謝。
でも、落語会最初はそれなりに入りますが、二回目、三回目と段々減っていくのが常、
是非、次回からも続けてお越しいただきますよう・・・・・。

今日は、お母さんや昔からの顔見知りの方も多く、本当のところ演り難い
昔は結構、シャイで言葉数も少なく、こんな普通のハナシは苦手、
でも落語が好きで、この世界に・・・・・・・・では、落語、演ります。

と、得意の「時うどん」、いつもにも増して、パワフル。

途中ででてくる「頭に、カブト虫、湧いてるのと違うか」
喬介さん、「あんたが頭に、カブト虫、湧いてるのと違うか」と突っ込みたくなるぐらい
奇天烈でいておもしろい。(でも、うどんを食べる音なんぞはきっちりと上手い。)

アホが真似して、最後にお金を払うところで、
うどん屋「いりまへん、今日はよろしいわ」
・・・「えぇ・・・・とって、頼む・・・」
うどん屋「それやった、半分の八文で・・・・」
・・・「あかん・・・」と
すんなり、16文のオチへ入らない。
まあ、大抵知っている噺だけに、最後での焦らしは効果的です。
こんなところが、喬介さんの魅力ですな。

一席目は演りなれた十八番、二席目は多少緊張のある大ネタと
やはり一晩に二席聴けるのは、こちらの気もほぐれて、よろしおますな。


三、笑福亭竹林・・・・・・・・・・・・「相撲場風景」

でてくる来るなり、喬介さんは大物になる、その兆しがある。
この様な会を始めるのもその一つ、是非暖かく応援してやって欲しいと・・・。

始まる前にはお客さんに、空調は・・「暑いですか、寒いですか」と
竹林師匠、お客さんに喜んでもらい、若手の会が成功するようにと、
ほんま、見かけとは違い、気づかいたっぷりの優しい師匠でございます。

マクラは、竹林さんも近くにお住まいとかで、この北野田に因んだハナシ。

噺は、さすが笑福亭、さすが笑福亭十八番という「相撲場風景」。
前の人の頭をどかすところから入り、前の人の帯を掴み、握り飯を振り回す、
そして最後は「ジョンジョロリン、ジョンジョロリン」まで、たっぷりと。

ほど良く上品と下品の間で、笑いを誘う。
竹林さんの、豪快さと繊細さの両方がいっぺんに観れた「相撲場風景」。

竹林さんの色んなネタを、ますます聴きたくなりましたな。


四、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「ねずみ」

岡山弁が、もろにでてくる「ねずみ」、梅團治さんからの伝授か。
村人二人が、「ねずみ」の彫り物を前に喋る岡山弁は秀逸。

途中、子供の声が青年の声になったり、ねずみ屋の親父が5才ほど若返ったり
子供、老人の使い分けに、喬介さん苦労。

でも、30分の長い噺に、変なギャグで逃げることなく、格調高く推し進めた喬介さん。
次のトリネタは、何。・・・・・どんな風にされるのか、興味津々・・・。

次回は「金明竹」と「お楽しみ」になっていますが、プロ野球の先発予告と同じように、
前もって、ネタ出しをして頂いて、私どもの興味も盛り上げて欲しいもんですな。

喬介さんの勉強会、時間の許す限り、今後とも足を運ばなければ・・・。


第一回・北野田駅前寄席~笑福亭喬介
2012年5月2日(水)午後7:00開演
堺市東文化会館(アミナス北野田 3階)

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・・・・「金の大黒」
二、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「時うどん」
三、笑福亭竹林・・・・・・・・・・・・「相撲場風景」
仲入り
四、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「ねずみ」


12-18-89


次回のご連絡

第2回・北野田駅前寄席~笑福亭喬介
2012年6月6日(水)午後7:00開演
堺市東文化会館(アミナス北野田 3階)

一、月亭八斗・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
二、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「金明竹」
三、笑福亭銀瓶・・・・・・・・・・・・「おたのしみ」
仲入り
四、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「おたのしみ」

~笑福亭喬介の北野田駅前寄席は毎月第一水曜日に開催。
     (ただし、8月と1月は事情によりお休み)


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KITANO~北野武、ミシェル・テマン

2012-05-01 05:48:24 | 本の少し
Kitano par Kitano: 北野武による「たけし」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
クリエーター情報なし
早川書房

☆☆

フランスのジャーナリスト、ミッシェル・テマンが四十数回にわたってのインタビューにおいて北野武が語る「たけし」論・・
普段、私達が描いている「たけし」とは違う、海外から見た逆輸入的評価で溢れている。

一番の違いは、映画においてである、「その男、凶暴につき」(1989)で映画監督デビューは鮮烈であり、
本人曰くヤクザとか警察が軸になる暴力映画とかみられやすいが、実は血、血筋を語る映画だと・・・。

「3-4×10月」(1990)、「あの夏、いちばん静かな海」(1991)、「ソナチネ」(1993)、「みんな~やってるか!」(1995)、
「キッズ・リターン」(1996)、「HANA-BI」(1998)、「菊次郎の夏(1999)」、「BROTHER」(2001)
「Dolls」(2002)、「座頭市」(2003)、「TAKESHI`S」(2005)、「監督、ばんざい!」(2007)、「アキレスと亀」(2008)

と、次々に作品を発表、カンヌ映画祭やベネチア国際映画祭で数々の賞を受賞するが、
「監督ならみんな同じだと思うけど俺だって映画人としての誇りは持っているよ。・・・・・・・
・・・北野は映画を愛している、映画を撮るのが好きだ、いい映画を作ったと認めてもらいたいよ・・・。
でもね、繰り返すようだけど、俺は自分の映画は嫌いだね。全部、例外なしに嫌いだね。」
自分の本当の感情がうまく伝えられないと、毎回、最後の作品と思って撮っていると。

でも、暴力的なヤクザなどが登場する映画がなぜ、ヨーロッパで受けるのか評価が得るのか、
親分の為、愛する人のために、命を投げだす、この精神がフランス人には自分たちにはない精神構造だけに、
その想いが、日本的、憧れも込めて、しいては北野武作品の高い評価に繋がっているのではと・・・。

と言いながら、テレビ放映ぐらいでしかじっくり観た事がないKITANO作品、
この連休に「HANA-BI」あたり、VIDEOでも借りようと・・・・「世界のキタノ」が多面体というのは、解る本。

でも、それを理解するには、私にとっては、多面過ぎて時間がなさすぎますな。


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12-B30


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