~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

がんばろう!の向こう側にあるもの

2012-03-07 22:49:53 | 日記
あの3月11日からもうすぐ一年です。

テレビでは毎日のように「あれから一年」のような番組が

放映されています。

「がんばろう日本!」「絆」の向こう側にあったものが、今ようやく

少しづつ表に出て来ています。

せっかく助かった命が、孤独死や自死で失われていく現実が

あります。
 
仮設住宅に住んでいる人が、震災はまだまだ続いていると

ぽつんと言っていました。

震災以後、料理が作れなくなったというおばちゃんが、「今でも

怖いよーいっぱい流されて行ったもの…と、呟いていました。

そして、ふりしぼる様に「生きて行くのも難しい」と言っていました。

たくさんの命を見送り、生きていることがどんなに尊いかを

知っている人達が、孤独と不安のなかで死を見つめていることを

知りました。

昔から「死ぬ気になれば何でも出来る」と言いますが

あれは、本当の苦しみを知らない人が言った言葉では

ないかと、私は思います。

生きて行く方が、ずっと辛く苦しい時があるもの…

でも、初女先生の言葉の「今、ここ から目をそむける

のでなく、大きくこころを開いてみれば、どんな状況であっても

喜びを感じるものです。」この人間の力を信じて行きたいと

私は思っています。

震災以後、料理が作れなくなったというおばあちゃんが、

流されて無くなってしまったと思っていたアルバムを

見つけた時、嬉しくて涙がでるよと言って泣いてました。

そしてその後、おばあちゃんは仮設住宅の窓に大根を

4切れ干して、「これにスルメと南蛮入れて食べると

美味しいんだよ。」と言って笑ってました。

がんばろう!の向こう側にある人の心を受けとめて行くことを

忘れてはいけないと思いました。

後4日で、あれから一年です。

コメント
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