3月11日、東京慰霊祭に行く前に寄るところがあり
新宿西口を歩いていたら、「ビッグイシュー」の
販売のおじちゃんが、赤い帽子をかぶり最新号の
ビッグイシューを天に向かって目一杯手を伸ばし
アピールしていました。
「ビッグイシュー」は350円ですが、そのうちの
180円が販売者の収入となり、ホームレスの人の
自立を支えている雑誌です。
一度読んでみたいと思っていたので、おじちゃんを
見つけた時は嬉しくなりました。
がざごそと財布を探していると、おじちゃんは
目ざとく私に気づき、目と目がバッチリ
合いました。
「1冊下さい」と言うと、満面の笑顔で
びっくりするほど大きな声で「有難うございます」
と…
手渡された雑誌は、福島のことが特集になっていて
慰霊祭へ向かう私の背中を押してくれたような気が
しました。
ビックイシューを売っているおじちゃんは、
きっと一度は、この社会からはじき出された
人かもしれません。
生きる力が、萎えてしまったこともあったと
思います。
なのに、新宿の街ゆく人たちの中で、一番
はつらつとした顔をしているように思えました。
おじちゃんは「ビッグイシュー」を売ることに
自信に満ちた顔をしているのです。
そして、その雑誌はおじちゃんの自信を
裏打ちするような内容なのです。
販売する人も、買った人も「よっしゃー」と
元気にする雑誌です!
こういう雑誌が世界で販売されていることに
世の中捨てたもんじゃないという、希望の光を
感じます。
3月15日発売の次号の特集は「どこにもない食堂」
『あなたが行ったこともない食堂が生まれている。
どこにもないという意味での”ユートピア”食堂。
生きていく元気が沸くような4つの食堂誕生の
経緯、目指すもの、起業に込められた思いを聞く』
と、書いてあり
おじちゃんのところに、また買いに行きたく
なりました~