熟年男の歳時記

趣味のバイク、料理、DIYや旅行記を中心に日々の暮らしと感じた事など気ままに綴って行きます。

北アルプスでの遭難事故に思う

2012-05-06 08:14:38 | 日常の出来事・雑感
北九州市からの登山者6名が北アルプスの白馬岳山頂を目指す途中で亡くなられた。
報道によれば、皆さんの服装は軽装で手袋もしておらず、死因は低体温症とのことだ。
4日午後からの天候悪化により、北アルプスでは強風に加え吹雪になっていたというから、夏山の服装なら体温低下はあっと言う間だっただろう。

それにしても、4人の医師を含む見識豊かな60代から70代の一行が、まだ5月のこの時期、3000メートル近い残雪の山に軽装で登ったことが不思議でならない。
仮に雪解けが進んだ7月と言えども雨・風が強くなるとシャツと雨合羽程度では寒さをしのげないことは、3000メートル級の経験がある方なら容易に想像がつくと思うが、5月のこの時期となればなお更である。
ただ、小屋泊となると昼間行動中の装備だけに目がいってしまい、甘くなり勝ちなことは否めない。テント泊なら朝晩の冷え込みを意識しての装備をするところだが。

斯く言う私も、何年か前、白馬岳から下山中、普段使われない登山道を使ったため、途中から道に迷い危うく遭難しそうになった苦い経験がある。幸い近くを通り掛かった方の好意により、一緒に下山させて貰い事なきを得た。

原因は、地図にある。
白馬岳周辺は迷いやすいルートは無いとの先入観から、その時は大雑把な地図しか携行していなかった。ルートガイドの記載は無かった。
帰宅して詳しい山岳地図を眺めると、迷いそうになったルートには「残雪時ルート不明瞭、迷いやすい」「利用者少なく経験者向き」との注意書きがあった。この地図を携行していれば、この道には入らなかっただろう。

一昨日の事故は、防寒対策の不備が重なり重大事故につながったようだが、服装に限らずあらゆる装備品は万全の準備をしたうえで、山に臨む必要があることを改めて認識させられた。
コメント
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