東京オリンピック開催に賛成？反対？

と聞かれても、直ぐに答えられない。
開催されれば大勢の外国人が日本を訪れ、日本を世界にPRする絶好の機会でもあるし、諸々の経済効果もあって何となく日本が活性化されるのではという期待感もある。更には間近で感動を味わえる。
オリンピック開催は、閉塞感が漂う今の日本にとって起爆剤になるかも、という気がしなくもない。

一方で、開催するとなるとインフラ整備を含め多額の金がかかる。なるべく既存の施設を利用することで費用を抑える計画のようだが、それでも何千億という単位の税金が投入されることになるだろう。　

破綻寸前の深刻な国の財政状況を考えると、そんな事に税金を使っている場合ではないだろうと言う多くの声があることも事実。
経済効果により、オリンピック関連支出をカバーするだけの税収増が伴えば別かもしれないが。

因みに国全体の経済効果は約3兆円との試算がある。単純に考えると、消費税率を増税後の10％とすると消費税だけで3000億円の税収、企業の利益が増えれば法人税の増加も見込める。

オリンピック関連支出が、これら税収の範囲内なら反対論も少なくなるかもしれないが、ただこの経済効果とやら、何を加えるかによってかなりバラつきがあるようだし、オリンピック開催により逆にマイナスの影響を受ける分野だってあるが、この負の部分は考慮されていない。　
長野オリンピックの際は、長野新幹線の建設費用も経済効果に含まれていたというから、かなり恣意的に算出されている可能性もある。　
そうなると、この経済効果をもって開催是非を判断することは危うい。

やはり、最終的には数値には表せない開催メリットをどう評価するかに掛かって来る。
VISAカードのCMに、「何物にも代えられない価値がある、PRICELESS」というキャッチフレーズがあったが、正にそれである。
ただ、この判断は人ぞれぞれの価値観に依るだけに、意見が分かれるところ。

国の借金がもっと少なければ、難しく考えなくて良いのかもしれないが。