◇紫のバラ
4月8日の水彩画教室は花が題材でした。何本ものバラを2組に分けてそれぞ
れ生徒さんが気に入ったものを対象にしたのですが、私は紫の(ラベンダー色)バラ
が珍しく、また、1本を横に寝かせた構図にも魅かれて挑戦しました。
バラは花びらが描きにくく、いつも苦労します。横に寝たバラも結果的にラナンキュ
ラスのようになってしまいました。
◇石膏像
毎年石膏像を何体か描きます。光と影を確かにとらえる練習ですが、教室の光
源がいくつもあって陰影が散漫となり、石膏には手垢のような跡が付いていたりし
て、陰影と見極めながら描くという別な苦労もあります。
今回も「ウォッシュ」という水彩画特有の技法で描きました。
時々「ウォッシュ(Wash)」をやります。「ウォッシュ」とは絵の具を平塗り、又は薄
く塗るという意味で使われています。筆遣いのほかに絵の具と水と紙の関係を会
得するためには欠かせない技法だそうです。
◇墨絵の世界へ
「ウォッシュ」の技法には、墨絵の世界と相通ずるものがありそうです。明治時代
の画家・河合新蔵の描いた水彩「綾瀬」をr臨画しました。濃い青(ウルトラマリーン)と
濃い茶(バーントアンバー)との混色で、色の濃淡だけで風景の印象を表現しています。
一色の濃淡だけで表現しようとすると、どこに主眼を置いて描くのか、はっきりとし
た意図の明確化を求められます。