◇ツーク・シュピッツェ山
今日(9月26日・水曜日)も時折小雨という悪天候。しかし折角ここまで来
てるんだから行って見ようということで海抜2,963mのZugspitzeに登っ
た。ガルミッシュからはケーブルで登るルートとアプト式の登山電車で岩山のトンネル
を登るルートとがある。我々は後者を選んだ。およそ10kmを1時間かけて
登っていく。
終点駅の外は雪。周辺の山々など何も見えない。そこから更にゴンドラ
に乗り換えて山頂へ。そこには強い風が吹き渡っていた。
電車で乗り合わせた台湾の学生グループの一人が「写真をお撮りしましょ
うか」と流暢な日本語で話しかけてきた。これまで殆ど日本人は見かけな
かったので、アジアの人であっても異国で日本語を聞くのは嬉しい。
次第に雪も納まって周辺の様子も見えてきたが、何しろ寒いので山頂の
カフェテラスでカフェラテなどとって一休みし、滞在時間2時間ほどで早々に引き
上げた。
今夜の夕食は自炊。近くのスーパーで食材を買い込んで若夫婦が共同で
調理したポトフ風スープ、野菜サラダ、バゲット、いわしの酢漬け、ピスタチオといっ
た山荘風無国籍料理とビールで小宴会をした。
登山電車始発駅 アプト式電車のレールと歯車 ツークスピッツェ周辺概念図
登山電車終点駅 ピーク スーパーに「BONSAI」が売られていた!
夕食
◇ノイシュバンシュタイン城へ
翌日(9月27日・木曜日)は少し肌寒いものの雨も止んだので、近くの有名な
ノイシュバンシュタイン城(「新白鳥城」として日本のツアーでは定番)に向かう。バスだ
とあちこち回って3時間は掛かるというがTAXIで1時間足らずでフュッセンの城
下に到着した。途中オーストリアとの国境を出入りすることになる。
城の近くまでは直行できない。小型の専用バスに乗り換える。紅葉が始まっ
ているがこの辺は黄色のみ。若干風情に欠ける点は否めない。
場内は入場制限していて、小1時間待つ間寒さしのぎにホットワインなど呑んだ。
この城を築城したバイエルン王ルードゥイッヒⅡ世は、終世傾倒していたワーグナーの
楽曲に着想を得て工夫を凝らした部屋をこしらえている。ルードウィッヒⅡ世は
城造りに夢中になり過ぎて財政破綻を招き、国民に愛想をつかされ軟禁状
態になった挙句奇怪な死を遂げている。
険しい岩山の、谷間に架かるマリエン橋から見る城の全容は、背景となる緑の
フュッセンの平野、湖などと相俟って壮麗優美である。記念写真を撮る人が押し
寄せて、余りの人の多さに橋がしなっている感じ。つい「橋が落ちるよ~」と
叫びたくなる。
霧の中の城 ノイシュバンシュタイン城の全容 マリエン橋