◇ 魚の干物を写生
前々回に水彩画の教室で干物を描いた。イワシの干物だった。少し半生という感じで
本物の干物を描きたいと思っていたが、「角上」という鮮魚店でウルメイワシを見つけた。
当然晩酌の肴になるのだが、その前に絵の題材にと早速1パック4連の品を買い込んだ。
目がうるんで見えるからウルメイワシというらしいが、ウルメイワシはイワシ系の干物では
最高級に属する。いい干物は肌が銀色に輝いている。さっと炙ってかじると口の中には
豊饒な海の幸の味わいが広がり、併せて吟醸辛口の人肌燗の酒を含めば、一とき幸せ
感に満たされる。
さてそのウルメイワシの干物は陶器の中皿の上に載ったものの単品ではさびしい感じ
なので庭先の南天の枝を手折り添えてみた。緑の葉と赤い実がイワシの銀色とよく調和
して落ち着いてきた。
CLESTER F8
(以上この項終わり)