◇ スポーツはドラマの世界
ライブの世界はドラマが起きる。
正月は2日の朝8時からTVの前に座って「箱根駅伝」を観戦するのが習わしになっている。
10時ころになると子供らも起きてきてなにやかやで観戦もとぎれとぎれになる。気がつくと順位
が大きく変わっていたりする。しかしマラソンや駅伝では、まずトップグループに入っていないと
駄目だ。途中からぐんぐん飛ばしてそのままトップでというわけにはなかなかいかない。
復路は8時から酒と肴を目の前に並べて延々と1時まで観戦する。当然酒はどんどん進み途
中でうとうとしたりする。気が付くと7区あたりの展開は知らなかったりする。
旧東海道の走路は自分で歩いたことがあるので懐かしい光景が現れて楽しい。
それにしてもなかなか予想通りに展開しないからスポーツの世界は面白い。
東洋大、駒大の優勝争いかと言われていたが、伏兵と思われていた青学が優勝してしまった。
やはり往路5区の山登りが勝敗を分けるのだ。
復路の東洋大と駒大の抜きつ抜かれつの争いも面白かった。ケニアの選手が抜けた山梨学院
大もどうなることかと思ったが何とかシード権を保った。落胆したのは我らが母校中央大学。3年
ぶりにシード権獲得を狙える8位で復路を走っていたが、10区で突然の脚の故障か最下位とな
った。往年の王者も有力な選手がいないとなかなか勝てない。いい選手は勝てるところに入る。
野球の巨人と同じ。悪循環だ。自分のせいで負けてしまった(シード権を逃した)選手は生涯負
い目を背負って生きることになって、辛いところだ。たかが駅伝なのに気の毒なことだ。監督の
作戦もあろうが、どの区を誰が走るかで結果が大きく違ったりするからこわい。
解説を聞いているとランナーには双子や兄弟が、違う大学のメンバーとなって競い合っている
ということでこれまた面白い。
走るということは身体一つで競うスポーツなので、鍛え方ひとつで自分もそんな土俵に上がれ
そうな気がしてくる。学校での運動会で走ることと競技として走ることはレベルが違うのでそれな
りの訓練が必要だと思うが、訓練の仕方も、走っている最中も、競技の駆け引きも常に自分との
対話の中で結果を出すということで思索的・哲学的である。ランナーは比較的小柄だと思ってい
たら最近は180センチという大柄な選手も増えて来た。体が大きければコンパスが大きく有利
のようだが、大きな身体はそれなりにエネルギー消費量も大きいし、必ずしも有利でもないだろう。
ケニアやエチオピアなどアフリカ系の選手が10人抜きをしたりすると身体能力は彼らの方が勝っ
ているような気がしてくる。
走ることは置いといて、とりあえず明日からまた歩くことに専念しよう。
本年もよろしくお願いいたします。
(以上この項終わり)