---SISSI - DIE JUNGE KAISERIN
SISSI: THE YOUNG EMPRESS---
監督:エルンスト・マリシュカ
オーストリア皇后となったものの、狩りや乗馬を何より愛するシシー(ロミー・シュナイダー)と、宮廷の慣例を固守する義母のゾフィー大公妃(フィルマ・デギッシャー )との間には確執が絶えない。
オーストリア最後の皇帝であるヨーゼフ1世の皇后エリザベートの物語。
『菩提樹』
---DIE TRAPP-FAMILIE---
1956年(西ドイツ)
監督:ヴォルフガング・リーベンアイナー
出演: ルート・ロイヴェリーク、ハンス・ホルト、マリア・ホルスト、ヨゼフ・マインラート
修道女から男爵夫人となり、七人の子供とともにトラップ合唱隊をつくったマリア・アウグストの波乱に満ちた若き日を描いた音楽映画。
ゲオルク・フルダレックの脚本により、俳優出身で戦前から監督をしていたヴォルフガング・リーベンアイナーが監督した。
撮影はウェルナー・クリーン、音楽はフランツ・グローテ。
主演は舞台出身のハンス・ホルト(トラップ男爵)、ルート・ロイヴェリック(マリア・トラップ)の二人。
(goo映画より)
TV放送の録画で鑑賞。
「マリア・トラップ夫人がアメリカで書いた回想録を基にしている。」
えっ、これは「サウンド・オブ・ミュージック」のオリジナルなの?
ネット情報によりますと、2作品ともトラップ一家の物語による映画化で、オリジナル、リメイクという事ではないらしいです。
「サウンド・オブ・ミュージック」は出てくる歌も聞き覚えがありエンターテインメントという要素が大きいですが、菩提樹の方はもう少し現実味があります。
”ハイル ヒトラー”なんて台詞が出てくるだけで社会背景が分りますものね。
綺麗な声で歌われる歌は、心に沁みました。
トラップ一家のアメリカでの活動も映画に入っていて、一家の歩みが良く分る映画でした。
私はミュージカル仕立ての「サウンド・オブ・ミュージック」よりこちらの作品の方が好きです。
*制作国は『ウィキペディア(Wikipedia)』に掲載されてます西ドイツと致しました。
『西部戦線異状なし』
---ALL QUIET ON THE WESTERN FRONT---
1930年(アメリカ)
監督:ルイス・マイルストン
出演: リュー・エアーズ 、ウィリアム・ベイクウェル 、ラッセル・グリーソン 、ルイス・ウォルハイム
映画史に残るアメリカ戦争映画の名作。第1次大戦がはじまってまもない、ドイツのある町。
群衆の歓声に送られて、戦場へ向かう大部隊が進軍してゆく。
学校の教室では、老教師が生徒に愛国心を説いていた。
情熱に駆り立てられた若者たちは、ただちに出征を志願するが、前線は飢えと死の恐怖だけの毎日だった……。
数度に渡って繰り広げられる戦闘シーン、全編を貫く戦争批判とヒューマニズム、本作はその迫力とスケールの大きさからいってまさに歴史に残る戦争映画の名作である。
原作は、エリッヒ・マリア・レマルクが第1次大戦中の自らの体験をもとにして書いた同名の長大な記録小説。
今の時代でこそ「地獄の黙示録」や「プラトーン」「フルメタル・ジャケット」など、戦争批判を扱った映画・小説は数多く発表されているが、当時は時勢が時勢だけに、この小説が発表された当時も日本では検閲によって、なまなましい戦闘シーンを始め、ポール(リュー・エアーズ )がフランス兵の死体と一夜をすごすシーンや、帰郷したポールが学校で反戦的な事をのべるシーンなど、戦争の実態を描いたシーン及び戦争批判の箇所がことごとくカットされた。
映画も、日本の公開初日には長蛇の列に憲兵の目が光っていたという。
また本作は日本以外でも、世界各地で物議を醸しだした作品であり、ドイツでは左派・右派の衝突で血の騒動がおきてついには上映禁止となっている。
ちなみにこの作品が製作された1930年は、トーキーが誕生したばかりで、まだ大半は無声であり、装置が完備していない劇場も多かった為にトーキー版・無声版の2種類が製作され、日本ではトーキー版の方が上映された。
(allcinemaより)
今でこそ反戦映画、国を批判した映画が作られてますが、第一次世界大戦後こんな映画が製作されていたんですね。
解説にもありますように、公開は難しかったようです。
そうでしょうとも・・・。
作品は素晴らしかったです。
とにかく、第一次世界大戦後にこういう映画が作られたことにビックリとともに感激しました。
こういう映画つくりの姿勢が根底に今も流れているのですよね。。。
『會議は踊る』
---DER KONGRESS TANZT---
1931年(ドイツ)
監督:エリック・シャレル
出演: ヴィリー・フリッチ、リリアン・ハーヴェイ、コンラート・ファイト
トーキー初期のドイツ映画が面白い。ナチズムに染まる前の、いわゆるワイマール文化の燗熟を感じさせるからだが、とりわけオペレッタ映画に秀作が多く、中でも本作の楽しさときたら……。
ナポレオン失脚後の欧州の情勢に対処する1814年のウィーン会議が華やかな宴“レセプション”に明け暮れ“会議は踊る、されど進まず”と呼ばれた事実から、ロシアのアレクサンダー一世(ヴィリー・フリッチ)が替え玉を使って、公式行事と手袋屋の娘クリステルとのお忍びの恋を巧みにこなすのを軽妙にロマンチックに描く。
主題歌『ただ一度だけ』はどなたも聞き覚えがあるだろう。
娘に扮した可憐なリリアン・ハーヴェイはこれで一躍国際スターとなったが、第二次大戦勃発で母の祖国イギリスに渡り、そのまま引退してしまったかぐや姫みたいな人。
99年に95分の「ドイツ語完全版」がビデオ・リリースされた。
(allcinemaより)
ナポレオン失脚後のウィーン会議、「会議は踊る、されど進まず」の言葉が示すように各国の利害が絡んで会議は進まなかったという史実から、あんな楽しい映画が生まれるなんて興味深いですよね。
ナポレオンがエルバ島を脱出し、パリに戻るというところで、各国の要人が蜂の巣をつついたように立ち去るシーンでは史実を実感も出来るシーンです。
ロシア皇帝アレクサンダーがお忍びで手袋屋の娘クリステルとデートした居酒屋で歌われた歌、素晴らしかったです。
こんなに楽しい映画だったとは思いませんでした。
『わが命つきるとも』
---A MAN FOR ALL SEASONS---
1966年(イギリス)
監督:フレッド・ジンネマン
出演: ポール・スコフィールド、スザンナ・ヨーク、ロバート・ショウ、オーソン・ウェルズ 、ウェンディ・ヒラー
16世紀のイギリスを舞台に、権力に屈しなかったトーマス・モアの半生を描いた歴史ドラマ。
時の国王ヘンリー8世(ロバート・ショウ)は、王妃と離婚して別の女性と結婚しようとしていた。
だが、トーマス・モア(ポール・スコフィールド )は、断固としてこれに反対、ついに国王の怒りを買ってしまう……。重厚なキャストと、絵画のような映像に支えられた堂々たる作品で、アカデミー作品・監督・主演男優(P・スコフィールド)・脚色・撮影・衣装デザインなど主要なオスカーを総嘗めにした秀作。
(allcinemaより)
英国ヘンリー8世の再婚、少し前「ブーリン家の姉妹」ナタリー・ポートマンが熱演したアン・ブーリンを思いながら、TV放映での再見です。
以前見たときは、歴史の参考書を見るような感じにしか受け取れなかったのです。
しかし、この作品は実に感動的な映画だったのですね・・・。
オスカーの総なめにしたってこと、今になって納得しました(汗)。
トーマスは家族をどん底に落としても、自分を曲げることが出来なかった。
いえ、神を裏切ることが出来なかったのです。
それでも尚、妻、娘はトーマスを最後まで理解し、愛していたことに涙誘われます。
『鉄道員』
---IL FERROVIERE---
1956年(イタリア)
監督:ピエトロ・ジェルミ
出演: ピエトロ・ジェルミ、エドアルド・ネヴォラ、ルイザ・デラ・ノーチェ、 シルヴァ・コシナ、サロ・ウルツィ、レナート・スペツィアリ
第2次世界大戦後のイタリアに生きる庶民の人生の歓びや哀しみを、ある一人の初老の鉄道機関士の姿を通して描いた、映画史に残る感動作。
50歳のクリスマスを迎えたイタリアの鉄道機関士アンドレア・マルコッチ( ピエトロ・ジェルミ)は、末っ子のサンドロ(エドアルド・ネヴォラ)から英雄のように慕われていたが、長女のジュリア(シルヴァ・コシナ)と長男のマルチェロ(レナート・スペツィアリ)からは、その厳格さや律儀で一徹な態度から敬遠されていた。
しかしそんな彼らもやさしく献身的な母サーラ(ルイザ・デラ・ノーチェ)がいるおかげで毎日平穏に暮らしていた。
そんなある日、娘の流産や息子の不良化に気を病んでいたアンドレアが列車を運転していた所、彼の前に一人の若者が身を投げた。
急いでブレーキをかけたアンドレアだったが、間に合わずにその青年を轢いてしまう……。
いたいけな少年サンドロの純真な眼を通して、親子の愛情や夫婦の愛、そしてイタリアの地に生きる庶民たちの喜怒哀楽を、全編に流れる温かい人間愛で描いた映画史に残る名編。
(allcinemaより)
有名な映画で、一度は見てみたかった映画の1本です。
TV放送を録画しての鑑賞でした。
「全編に流れる温かい人間愛で描いた映画史に残る名編。」と解説にありますように、これは本当に素晴らしかったです。
何故今まで見なかったのだろう、、、と思います。
第2次大戦後のイタリア。
日本の戦後と状況が似てるのでしょうか。
社会の様子や、家庭のあり方、父親のあり方・・・。
機会があったら是非見ていただきたいです♪
『山猫』
---IL GATTOPARDO
THE LEOPARD---
1963年(イタリア/フランス)
監督:ルキノ・ヴィスコンティ
出演:バート・ランカスター、アラン・ドロン 、クラウディア・カルディナーレ
巨匠L・ヴィスコンティ監督が実在の貴族ランペドゥーサの小説を基に、バート・ランカスター、アラン・ドロンら豪華競演陣を配して貴族の斜陽を重厚に描いた壮大なドラマ。
日本公開においてはまず64年に大幅に短縮された英語国際版が上映され、次いで81年にイタリア語のオリジナル版、そして2004年に完全復元版が公開された。
1860年春、統一戦争下のイタリア。
腐敗した貴族支配からの解放を目指す統一運動の波は、ここシチリア島にも押し寄せる。
そのシチリアを300年の長きに渡って統治してきたのは“山猫”の紋章を持つ名門貴族サリーナ公爵家だった。
自らの終焉を感じながらも、これまで通り優雅に振る舞う公爵(バート・ランカスター)。一方、彼が目をかけていた甥のタンクレディ(アラン・ドロン)は革命軍に参加し、機敏に立ち回る。
ある日、片目を負傷し休暇の出たタンクレディは、避暑に向かうサリーナ公爵一家と合流、やがてそこで新興ブルジョワジーの娘アンジェリカ(クラウディア・カルディナーレ )と出会い恋に落ちるのだった。
(allcinemaより)
TV放送で見ました。
今回は2004年の完全復元版で放送されました。
以前から見たいと思っていたのですがなかなかチャンスがなく、TVで見られてラッキーでした。
バート・ランカスター が斜陽の貴族を重厚に演じていました。
私は、アラン・ドロンは若いときの映画より渋くなってからの方が好きなのですが、この若きドロンは本当に素敵!
しかし、長かった・・・。
やはり短縮版くらいで、良かったかもしれないです。
貴族の終焉はどこの国でも哀れですね。
民衆が力を勝ち取ることが素晴らしいのは、もちろんなんですけど。