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20200914 「イラクってどんな国」医療支援に携わって JCF加藤丈典さん

2020-09-20 19:31:00 | 憲法・平和・沖縄

20200914 「イラクってどんな国」

波田地区憲法学習会39回目は「イラクってどんな国」についてチェルノブイリ連帯基金(JCF)の加藤丈典さんからお話を聞いた。
 
JCFは、もともとチェルノブイリの原発事故による被ばくした子どもたちを助けるために活動してきたが、2003年以降イラクでの小児白血病の子どもたちを助けるために活動を開始した。
1981年にイラクにあった核施設を空爆したため、放射能が漏れた。イラク戦争でも空爆され、イエローケーキ(ウランの粉)が入ったドラム缶から被爆している。湾岸戦争で劣化ウラン弾が使われた。30万発使われたと言われている。加えて、米軍は対IS空爆で5265発劣化ウラン弾を使っている。
その結果先天的奇形が15%発生している。高濃度の放射能や水銀が検出されている。無差別攻撃の結果だ。いまだに除染はできていない。数千ケ所汚染地域があると国連はみている。悪性リンパ腫など多くの国民が亡くなってるが、その事実が最近分かってきたこと。
がんや白血病の治療はイラクではできない。医療費は予算の3%程度。イラク国内で治療ができるようにJCFは支援をしてきた。スンナ派は病院にも通えない。骨肉腫の疼痛があっても、その痛みに耐えながら死んでいく。
ISとの戦争が終結した後もミサイル弾で亡くなっている子どもたちがいる。
避難民が医療を受けられる診療所をJCFはつくってきた。少しずつ復興が進み、今年から小児白血病の治療にかかれる状況になってきた。
避難民・難民が920万人いる。イラクから医者も避難している。診断できる医者の育成。クルド自治区にあるブラッドバンクをサポートしている。
昨年10月大規模なデモが起こり、700人が亡くなり、2万人がケガした。原因は汚職と若者の失業率が高い。小学生がデモで亡くなった人の魂に祈りますという絵を描いている。
依然として米国とイランの対立の付けを払わせられている。絶望的だが、ガンと腐敗と戦う市民の対政府活動は続いている。
新型コロナの影響、イラクは保健はしっかりしているので、徹底封鎖をしようとした。最初は功を奏したが、解除後広がった。アラブ諸国の中でサウジアラビアに次いで2番目に多い。27,8万人、死者7,8千人。感染防具を送っているが、間に合わない。ブラッドバンクでも感染者が出ている。感染リスクが高いけれど献血を止めるわけにはいかない。血漿療法をしている。コロナから回復した患者の血漿を採取して治療に使っている。
イラクは大家族が多い。三世帯が一緒に住んでいる。宗教行事があり、密の機会が多いので感染が広がる。手洗いなどの習慣もないことも一因。病院に入れない患者は自分で酸素ボンベを買ってきている。
 
JCFの支援は続く。
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