本日は、社民党北信越ブロック幹事会を富山で開催。引き続き又市征治氏の集会に参加しました。
民意に基づく野党共闘で社民・リベラル勢力の結集を
社民党幹事長・又市征治
参院選後の国会は、衆院では自民・公明の与党が67.7%、参議院では55.8%を占めました。また改憲勢力と見られる自民、維新の会、みんなの党などは衆院では76%、参院では60%に上ります。
こうした情況を背景に安倍内閣が、「集団的自衛権行使」の憲法解釈の変更、そのために内閣法制局長官の首のすげ替え、「専守防衛」の国是を超える自衛隊への海兵隊機能の付与、「武器輸出三原則」の変更、「秘密保全法」の制定などの「解釈改憲、なし崩し改憲」を矢継ぎ早に進めようとしています。同時に安倍内閣は、「選挙で国民の信任を得た」として、小泉「構造改革」の焼き直しである「アベノミクス」を強引に進め、社会保障制度の改善もないまま消費税増税を押し進め、原発事故の解明もないまま原発推進と輸出に転換し、国民生活に多大の悪影響が懸念されるTPP参加も強引に押し進めています。
これへの対決は大きな政治課題です。そこで「野党再編」が取り沙汰されています。
確かに自公が衆・参両院で過半数を制しました。しかしそれは、民主党政権が国民の期待に反した反動であって、国民多数が自民党を全面的に支持したことを意味しません。それは、参院比例代表の自民党の得票率は34.6%に過ぎず、また各種の世論調査でも、「景気回復による雇用と暮らしの改善」、「社会保障制度の確立」、「消費税増税反対」、「脱原発」、「TPP参加反対」、そして「憲法9条改悪反対」などが国民多数の声であることに表れています。つまり自民党の個別政策には反対が多く、国民と政権・与党との間に政策面では大きな「ねじれ」があるということです。民意の代弁者たる政党・政治家にとって、この「ねじれ」の解決をはかることが使命であり、とりわけ野党の重要な課題です。
そのためには、野党がこうした国民的諸課題の実現を目指して可能なかぎり共闘して闘うことが大事です。課題の一致に基づく野党共闘の条件は多くあります。例えば憲法問題では、「96条改悪反対」で民主党の大半、生活の党やみどりの風、そして共産党も結集が可能です。また「社会保障制度改革抜きの消費税増税反対」ではみんなの党もそうでしょう。さらに「TPP問題」では、民主党も自民党にも反対者が多数います。そして「脱原発」ではもっと広範な結集が可能です。もとよりこれは、院内外呼応した闘いが不可欠ですから、院外の大衆運動の構築が重要です。こうした野党共闘と院外大衆運動の接着剤の役割が、これまでの経過からして社民党の大きな使命だと考えています。