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2月22日信濃毎日新聞
中川博司6月議会質問再掲出
◆1番(中川博司 君)ぜひ、指針を見直し、地域防災計画の中で原子力編として正式に組み込むことも含めて検討いただきたいということを要請をさせていただきたいというふうに思います。
次に、災害時のライフラインの確保についてお伺いいたします。
3月11日の大震災から約2週間ほどの期間、県内では一時的にガソリン、灯油などが不足をいたしました。私が調べましたところ、長野県内には中央東線及び中央西線を通じて東京ルートと名古屋ルートで燃料が貨物輸送をされています。このうち、東日本大震災とその後の計画停電の影響で、東京ルートでは平常時十五、六本の貨物列車が全く動かない、動いても日に四、五本、平常時には西上田まで運ばれるものが全く運ばれなかった状況が続いたとお聞きしております。
さて、予想される東海地震、東南海地震が起きた場合、東京ルートも名古屋ルートもそのどちらもが動かなくなり、燃料輸送のライフラインが遮断される可能性があります。実は、東日本大震災でも岩手・東北本線が寸断されましたが、青森県、青い森鉄道、岩手県、銀河鉄道という並行在来線を通じて燃料が貨物輸送されたとお聞きしました。そこで、思い浮かぶのが信越線です。現在、信越線は長野―北長野間でしか貨物輸送には使われていませんが、緊急時のライフラインの確保策として信越線の活用を視野に入れておくべきと考えます。
今回の東日本大震災の想定外の教訓を踏まえるならば、私は、県内ライフラインを確保する意味からも、信越線、あるいは引き継ぐ並行在来線において緊急時の貨物輸送が行われるべきと考えますが、知事のライフライン確保策についてお考えをお聞かせください。
◎知事(阿部守一 君)災害時のライフライン確保ということで主として鉄道輸送の観点であります。
長野県の場合、中川議員のお話にもありましたように、中央線からの東京方面あるいは名古屋方面からのルートと、もう1本、信越線があるわけであります。現在、貨物輸送は長野―北長野間で行われているのみでありますけれども、JR貨物の運行の免許は長野―直江津間全線という形になっております。そういう意味では貨物列車を運行することは可能な状況であります。
東南海地震などの災害時に東京、名古屋等からのルートが寸断された場合には、日本海側からの燃料等の鉄道貨物輸送が想定されるわけであります。大糸線は貨物列車の運行の免許が取得されていないという状況でありますから、長野―直江津間が唯一の代替路線ということで、私も大変重要なルートだというふうに認識しております。
長野―直江津間、並行在来線として厳しい経営が見込まれているわけでありますけれども、地域住民のみならず、貨物輸送のためにも重要な交通基盤ということで鉄路を何としても維持存続したいというふうに思っております。このため、大規模災害等の緊急時の全国的な輸送ネットワークを維持するという観点も含めて、並行在来線に対する支援充実を国に対して要請していきたいというふうに思います。地域全体でぜひ利用促進にも努めていく中で、何とかこの路線を維持していきたいというふうに考えています。
以上です。
◆1番(中川博司 君)貨物輸送を行う場合には、人を運ぶときと違って重量がかかるものですから日常的な線路のメンテナンスということも一方で必要になりますので、そんな点もぜひお含みおきいただきたいというふうに思います。