クラシック音楽のコンサートは大都市であっても入場者が減っているとよく一地方都市である桑名市ではどんな状況なのでしょうか。2018年に発行された、桑名市における各公共ホールのイベント案内を元に調べて見ました。
桑名市でクラシック音楽のコンサートが開催できる会場は次の通りです。
(1)NTNシティーホール大
(2)同 小
(3)コミュニティ・プラザ
(4)六華苑
(5)時のホール(メディアライヴ1F多目的ホール)
(1)のNTNシティーホール大は1967年にオープンしたホールで、元は桑名市民ホールという名前でしたが、ネーミングライトを桑名発祥のNTNが買って命名したものです。City Hallというと市役所のことを言うと思うんですけど、まぁいいか。
プロのコンサートとアマチュアのコンサートとわけて数えてみますと:
(教室の発表会、自由参加形式のコンサートは除く、学校の部活のコンサートは含む)
クラシック音楽の大ざっぱな定義ですが、古楽、古典、ロマン派、近代、現代あたりと、これにポップスの要素が入った音楽(ジョン・ウィリアムスの映画音楽とか)なんかも入れておきましょう。
プロの部
(1)吹奏楽1回
(2)オペラ1回、ギターとヴァイオリン1回、ピアノ1回、リコーダー1回、マリンバ1回
(3)ピアノトリオ1回
(4)声楽1回、古楽1回、ギター1回、ギターデュオ1回
(5)古楽4回
アマの部
(1)吹奏楽4回※、コーラス2回
(2)吹奏楽1回、コーラス1回、ピアノとフルート1回、フルートオケ1回、声楽1回、ピアノ1回
(3)吹奏楽2回、ピアノ1回
(4)コーラス1回
(5)なし
※部活発表会という性格上、ポップスもかなりあります。
こんだけ~!って感じですねぇ。(笑)プロの部の(4)(5)の内7回は私がプロデュースしたコンサートです。この調査結果から読み取れるのは:
吹奏楽だけ特別に盛んだが、他のジャンルにへの広がりは見られず、全体としては全く低調と言えます。スイスのバーゼル市で開催されるクラシック音楽のコンサートは年間1000回に達すると言われていますが、ほぼ同じ人口の桑名市とは雲泥の差です。
自分のプロデュースしたコンサートのことをいうのもナンですが、結構コアな古楽曲が中心のプログラムであるにも関わらず、聴きたいとおっしゃる方がいらっしゃいます。もう少しジャンルの幅を広げればもっといらっしゃるのではないでしょうか。要はいかに市民のみなさんに周知させるかということと、企画の立て方次第だと思います。
三重県内では、多分一定の予算が組まれている津市とか財政的に余裕がある(ありそう?)な四日市ではそこそこオーケストラや室内楽の公演があります。これらのコンサートの運営状況はよくわかりません。入場者が少ないので、県議会や市議会で削減すべきだという意見が議員から出ているかも知れませんし、実は大人気であるのかも知れません。確実に言えそうなのは、どの市町村でも一定のクラシック系の音楽愛好者は確実にいるということです。
愛知県の扶桑町ではもう20年以上に、音楽専門の学芸員が企画した「ロビー・コンサート」が現在も継続中です。私も2,3回出演させていただきましたが、学芸員のHさんは、その道のプロでした。演奏家ときちんとコンタクトを取ることができましたし、運営の仕方にも精通していました。その後Hさんは転勤され、別の方が後を継いでいますが、そのノウハウはきちんと伝えられています。
お金を一杯出して、有名どころばかり呼んで、でも全然人が入らず何年かしたらお取り潰しというような例はよく聞きますが、扶桑町の例は参考になるのではないでしょうか。何もテレビに出たりマスコミに知られている人ばかりがクラシック音楽の担い手ではありません。誰がとは言えませんが、中には全然大したことがない人もいるみたいです。地道な草の根的な取り組みが必要だと思います。草の根的というと、行政はタダでアマチュアの演奏家を呼びがちですが、ちゃんとしかるべきギャラを払いプロを呼ばなくてはいけません。何事もタダではできません。お金を使う以上は目が利く人にまかせ自律的に育つようにしていくべきだと思います。
桑名市でクラシック音楽のコンサートが開催できる会場は次の通りです。
(1)NTNシティーホール大
(2)同 小
(3)コミュニティ・プラザ
(4)六華苑
(5)時のホール(メディアライヴ1F多目的ホール)
(1)のNTNシティーホール大は1967年にオープンしたホールで、元は桑名市民ホールという名前でしたが、ネーミングライトを桑名発祥のNTNが買って命名したものです。City Hallというと市役所のことを言うと思うんですけど、まぁいいか。
プロのコンサートとアマチュアのコンサートとわけて数えてみますと:
(教室の発表会、自由参加形式のコンサートは除く、学校の部活のコンサートは含む)
クラシック音楽の大ざっぱな定義ですが、古楽、古典、ロマン派、近代、現代あたりと、これにポップスの要素が入った音楽(ジョン・ウィリアムスの映画音楽とか)なんかも入れておきましょう。
プロの部
(1)吹奏楽1回
(2)オペラ1回、ギターとヴァイオリン1回、ピアノ1回、リコーダー1回、マリンバ1回
(3)ピアノトリオ1回
(4)声楽1回、古楽1回、ギター1回、ギターデュオ1回
(5)古楽4回
アマの部
(1)吹奏楽4回※、コーラス2回
(2)吹奏楽1回、コーラス1回、ピアノとフルート1回、フルートオケ1回、声楽1回、ピアノ1回
(3)吹奏楽2回、ピアノ1回
(4)コーラス1回
(5)なし
※部活発表会という性格上、ポップスもかなりあります。
こんだけ~!って感じですねぇ。(笑)プロの部の(4)(5)の内7回は私がプロデュースしたコンサートです。この調査結果から読み取れるのは:
吹奏楽だけ特別に盛んだが、他のジャンルにへの広がりは見られず、全体としては全く低調と言えます。スイスのバーゼル市で開催されるクラシック音楽のコンサートは年間1000回に達すると言われていますが、ほぼ同じ人口の桑名市とは雲泥の差です。
自分のプロデュースしたコンサートのことをいうのもナンですが、結構コアな古楽曲が中心のプログラムであるにも関わらず、聴きたいとおっしゃる方がいらっしゃいます。もう少しジャンルの幅を広げればもっといらっしゃるのではないでしょうか。要はいかに市民のみなさんに周知させるかということと、企画の立て方次第だと思います。
三重県内では、多分一定の予算が組まれている津市とか財政的に余裕がある(ありそう?)な四日市ではそこそこオーケストラや室内楽の公演があります。これらのコンサートの運営状況はよくわかりません。入場者が少ないので、県議会や市議会で削減すべきだという意見が議員から出ているかも知れませんし、実は大人気であるのかも知れません。確実に言えそうなのは、どの市町村でも一定のクラシック系の音楽愛好者は確実にいるということです。
愛知県の扶桑町ではもう20年以上に、音楽専門の学芸員が企画した「ロビー・コンサート」が現在も継続中です。私も2,3回出演させていただきましたが、学芸員のHさんは、その道のプロでした。演奏家ときちんとコンタクトを取ることができましたし、運営の仕方にも精通していました。その後Hさんは転勤され、別の方が後を継いでいますが、そのノウハウはきちんと伝えられています。
お金を一杯出して、有名どころばかり呼んで、でも全然人が入らず何年かしたらお取り潰しというような例はよく聞きますが、扶桑町の例は参考になるのではないでしょうか。何もテレビに出たりマスコミに知られている人ばかりがクラシック音楽の担い手ではありません。誰がとは言えませんが、中には全然大したことがない人もいるみたいです。地道な草の根的な取り組みが必要だと思います。草の根的というと、行政はタダでアマチュアの演奏家を呼びがちですが、ちゃんとしかるべきギャラを払いプロを呼ばなくてはいけません。何事もタダではできません。お金を使う以上は目が利く人にまかせ自律的に育つようにしていくべきだと思います。
同感ですね。
音楽専門の学芸員・・・、そうなんです。
こうした精通した方が、その見識を持ってプロ演奏家を招き、しかるべきギャラが払われ、聴衆も満足し、リピーターが増え、良き循環が生まれ地域の文化振興に貢献していく流れが大事なんです。
ところが、音楽とは無縁の一般事務員等が「仕事の一貫」で招致活動をしてもロクなことにならないと思います。
たしかに、一部の自治体などが、アマチュア音楽家の演奏経験を底上げするために晴れの舞台を提供する目的のものはあります。ですが、クラシック、古楽といった分野では、やはり、その方面に精通した見識を持つ専門家が演奏家にコンタクトを取り、仕切り役を任せるべきだと思います。
現在は、お気軽な軽いカルチャーが持て囃される時代であり、古典的、芸術的、歴史的背景を無視し、軽んずる風潮には辟易しますね。
礼には礼を持って遇すといいますが、お笑いや大衆芸能は別としても、リュート演奏会、クラシック音楽の分野には、それ相応の対処を主催者にはお願いしたいものです。
またそういうことが重んじられる文化を醸成していかないといけないのです。
最近の日本の世の中を見ていても実に多く?がつくことが多いと感じます。
扶桑町は、さすがですね。他の自治体等も見倣って欲しいです。
「演奏会場はどこですか?」
「そこのベランダでどうでしょうか?」
というような面倒くさい話が出てくるわけです。