先日地区の自主防犯パトロール代表者会に参加しました。一応町内会長ですので行かなくてはなりません。会場に着くと参加されていた方は全員がマスクをしていました。高齢の方が大半なので警戒されているのでしょう。マスクをしていないのは私ひとりでした。
会合は30分ほどの講演と防犯パトロール員登録用の書類配布でした。この程度の内容ならわざわざ人を呼びつけなくてもできる感じでしたが。依頼は全て紙ベースでこのあたりはすでに分かっていることなのでまぁこんなもんでしょう。相変わらず改善のきざしはゼロです。
頂いた書類の中に「地域安全ニュース」というのがあって、ネットバンキング詐欺のことが書かれていました。税務署職員を名乗る悪いヤツから電話があり還付金があるので氏名、生年月日を教えてほしいと言ってきたので伝えたところ、これで還付金手続きを銀行にしてもらうようにするといって電話を切ったそうです。以下つづきの原文を引用します。
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・・・この電話は、還付金があるといって個人情報を聞き出し、その情報をもとにインターネットバンキングの申し込みをして、その後、犯人は、スマホにインターネットバンキングの送金に必要なパスワードを金融機関から犯人のスマホに送信させ、犯人はスマホで相手の口座のお金全部を犯人が指定した口座に振り込ましだましとるのです。この手口で昨年、桑名市内で70歳代の男性が約700万円の被害にあっております。還付金があるといって生年月日を聞いてきたらそれはインターネットバンキングの不正送金の騙しの手口です。注意、警戒をお願いします。
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氏名、生年月日を聞いただけで第三者がインターネットバンキングをできるようにするのはいくらなんでも無理でしょう。セキュリティが脆弱というかないに等しく、銀行の信用がゼロで大問題です。この文書は警察の説明をもとに書いたそうですが、担当の方に聞いてみましたら、どうもインターネットバンキングがよくわかってらっしゃらないようでした。
別の方でソニー銀行に口座があるという方がいて、その方にも話を伺っていたら、その方の携帯が鳴りました。すかさず取り出したのがガラケーです。あれ?ソニー銀行ってネット銀行だと思うのですが、ガラケーでできるのかな?尋ねてみましたら今朝もソニー銀行から振込をした、三重の固定パスワードがあって安全だとおっしゃる。むむむ、なんか別の時代の人と話しているようで私の頭が混乱してきました。インターネットバンキングの場合はワンタイムパスワードをその都度使い振込をするというのが普通だと思うのですが。
老齢層にはネットに関する知識が全くないということを犯人は知っていてだましてくるのです。地域安全をうたうのであればきちんと啓発活動をすべきです。悪いヤツから身を守るには手口を正確に理解していなければなりません。
いやあ、本当に年配者によってITリテラシーは様々ですね。
長けた人もいれば、印鑑、ペン、紙でないと絶対ダメという御仁もいます。
さらに不景気な日本を反映して、悪い奴らは野蛮になってきています。白昼堂々の犯罪など当たり前で、遠くの国からSNSで仲間を集う集団もあり巧で暴力的な世の中です。日本も世界一安全な国ではもうなくなってきているなと感じます。
私も商売やってますから同年代の年配者よりかは、若い人には負けてないと思ってますが、家に来る押し売り的な業者とか、販売とかは出ないことにしています。
私も大昔はヤンチャで慣らしてましたが、今や体力もなく2,3人で来られたら終わりです。インターホン画面を見て出ない、電話も知らない番号に出ない、それに徹してます。
日本も今後少しづつIT化、デジタル化の波で高齢者も対応せざるを得ない状況に追い込まれるでしょう。すでに私の地域の病院などはオンライン診療が原則で、病院に行って待合室で待ってることもできなくなってます。その他、支払い関係もスマホかPCで料金を見る方式に変わっています。紙の領収明細が廃止、或いは期限付きで紙発行代金を取られている始末です。
昭和生まれの今の80代以上、或いは70代以上の人は家に息子か嫁でもいれば、なんとかなるかもしれませんが、単身高齢者や地域と疎遠な高齢者は取り残され不利益を蒙ることになるのでしょう。。。
悪質な犯罪増加の日本で、まだまだ自己自衛の精神も薄く、国や行政の啓蒙、対策も進まない現状で、不穏な空気だけが蔓延する世相に、おだやかな老後とは程遠いに日本の将来を案じないわけにはいきません。