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とんぼ返りの獣医学会

2013年03月28日 | 仕事・研究
今日は一日だけ獣医学会に参加して、今、帰りの新幹線です。
今日はずうっと特別講演を聞いていました。免疫関係でいろいろ勉強になりました。オートファジーが特におもしろかったな~。前から時々聞いていましたが、もう少し自分でも勉強してみたいと思いました。講師の先生の著書↓

細胞が自分を食べる オートファジーの謎 (PHPサイエンス・ワールド新書)
クリエーター情報なし
PHP研究所



あと、最初の講演で赤痢菌の話がありまして、わたしは消化管免疫の興味から聞いていたんですが、近年、赤痢が軽症化しているという質疑があって、それに対する答えが「途上国であっても栄養状態が良くなってきているので、症状が重篤化しない」ということがあったんですが、ちょっとアンテナにひっかかりました。わたしも普段から授業等でストレスの多い生活をしていると感染症にかかりやすい、寝不足とか栄養不足とか、って「生活指導」の意味でいってるんですが、食べることが病気の軽症化につながるとしたら、そこにあるメカニズムとは、やはり免疫系の正常化だろうと思うんですね。だけど、それって常識すぎて、食べることがいったいどこに効いてるのかっていうと、あんまり明確じゃない気がします。わたしは普段食品免疫もやってるわけですが、いつも、けっこうあいまいに、食べること、栄養っていうのは全体的に体の調子を整える、みたいなことで説明されるんですね。もちろん機能性成分ってのはあって、エビデンスもきちんとしてるんですが、それでもやっぱり医薬品とは違う。今日わたしがポスターで発表したアスタキサンチンの話も、酸化ストレスが体に悪いのは知ってる、だから抗酸化作用のある食品をとると「体にいい」という、ものすごくあいまいなところで意外にもみんなが納得してしまうという、ジレンマがあります。食品免疫の分野がもうちょっとそのレベルを超えていけんものかな。

今回の獣医学会は東大駒場キャンパスで開催。



東大は新入生を迎える立て看板でいっぱい。なつかしいな。わたしの母校も立て看たくさん並んだんですよね。
(宮城大では見たことない)



東大もさくらは満開。



4年生の卒論をまとめたポスター。



ポスター会場も盛況で。



で、明日も聞きたいセッションがあったのに、大学の仕事でとんぼ返り。
あ~残念。
コメント (2)
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