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祝ノーベル賞

2018年10月02日 | 仕事・研究
本庶先生がノーベル賞を受賞されました。
おめでとうございます!!!

私は、大学を卒業して最初に勤めた大阪府立公衆衛生研究所で、ウイルスの遺伝子解析をすることになりました。当時は分子生物学が躍進し始めた時期。私は大学でほとんど分子生物学を習わずに卒業したので、いろんな本を読んで自分で勉強しました。そのころ、当時の國田所長から、「わしはこれを読んで勉強したんや」と勧められたのが本庶先生の「遺伝子が語る生命像」。どうも國田所長はご本人に聞いて、読んだらしかったです。

遺伝子が語る生命像―動く遺伝子をさぐる (ブルーバックス)
本庶佑
講談社


この本、もう手元になくて、すごく残念なんですが、もし私の記憶間違いでなければ、先生が最初に研究を始めるとき(たぶん学部生?)、半年くらい山のように論文を読んで今何がわかっていて何がわかっていないのかということを突き詰め、そこから研究を始めたということが書いてあったと思います。←記憶違いかどうか、図書館にある蔵書であとで確認します(他のキャンパスにあるので今すぐ見られない)。

今回のノーベル賞は、先生の研究が臨床=病気を治すことにつながったというところに対する評価が大きいと思いますが、先生のこれまでの粘り強い基礎研究が結びついた結果ですから、学生達にもぜひその理論を理解してもらいたいと思い、明日の私の生理学ではPD-1の話を紹介しようと資料を変更しました。わたしも免疫老化の研究の中で、PD-1の解析をしています。ですから、うちの研究室の学生にも今回のノーベル賞にはもっと湧き上がってもらいたい感じです。

がんの免疫療法は、不幸な過去があって(今もですが)、非常に怪しげに感じている方も多いと思います。今回のノーベル賞をきっかけに、今、免疫療法がこれほど進歩しているということもぜひ知っていただければと思いますね。

【2011年夏、蔵王での免疫学会サマースクールにて】

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
違いました (Motoko)
2018-10-03 15:54:56
半年論文を読んで、、のくだり、本が手元に来て確認したら、違いました。いったいどなたの書かれたものと勘違いしたのか、、気になります!
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抗体医薬 (クマ)
2018-10-03 21:12:39
森本先生

お久しぶりです。

自分も今回のノーベル医学生理学賞の受賞には親近感を覚えました。
今の外勤先も中小ではありますが、一応製薬会社なので、知財Gから毎日送られてくるメールや、回覧されてくる薬業雑誌などで、PD-1やPD-L1は嫌という程目にしますね。
特にPD-1のリガンドであるPD-L1に対する抗体医薬が最近では本当に注目されており、国内だとオプジーボ(小野薬品)、外資だとキイトルーダ(米メルク)の2社がこれに関してはほぼ独占している状態で、初めは2剤ともメラノーマ(悪性黒色腫)にのみ適応されていましたが、徐々に適応拡大も進んできていますね。
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