洞窟の魚はなぜ白くて目がないのだろうか？

　洞窟や鍾乳洞の中でのみ生息している魚は、白くて目が退化している。これは何故だろうか？

　「適者生存」説から見れば、白くて目がないほうが暗闇では生存に有利だということになる。でも、どこがどう有利なのか分からない。色があっても目があっても、別に不都合ではないようにも思える。

　「目的論」から考えると、暗闇で目があることは不必要だから、なくなったということになる。でも、不必要の基準が分からない。哺乳類は４本足で、昆虫は６本足で、蜘蛛は８本足である。哺乳類の足の本数が少ないのは、不必要だからなのだろうか？

　体に色がついていることも、暗闇では不必要で、だから洞窟の魚は白いのか？逆に言えば、洞窟の外の生物は、保護色は別として、色がついている必要があるのだろうか？

　暗闇の魚に色がついていたって、別によいのではないか？たぶん、適者生存とか目的論とかの単純な理由ではなく、生態系全体として何かの作用が働いているのだろう。