院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

競輪開催には医者が必要

2008-10-21 08:26:55 | Weblog
 競輪を開催するには医者が付いていなければならないと法律で決まっているらしい。

 その場に医者がいないと、競輪は開催できないのだそうだ。

 私も昔、競輪用の医者がいないというので1日だけ競輪に付き合ったことがある。

 事故さえ起きなければ、医者は競輪場にただ居るだけの存在となる。たいくつなこと、甚だしい。拘束されて、競輪場の外ににも出られないし、通信も許されない。

 通信が許されないのは、医者は当日の選手の健康状態を把握しているので、「今日はこの選手は調子が悪い」といった情報を外へ流せないようにするためだ。

 昼飯もむろん競輪場内。

 選手たちはもっと哀れだ。競輪開催期間中は宿舎から外へ出られない。それが4日も続くのである。私なら参ってしまうだろう。

 私が競輪の医者をやったとき、集団での転倒事故が起きた。それに。すばやく対応したのは競輪場著直属の看護師たちだった。彼女らはすばやく動き、選手を治療した。

 精神科医である私の出る幕はなかった。必要なのは私の救急の手腕ではなく、医師免許証だけだった。

 それ以外は恐ろしいほどヒマだったので、競輪を見ていた。私なりに予想をしてみた。競輪場直属の看護師によると、出身地が判断の大きな目安だそうだ。人情で選手たちは同郷者を勝たせようとするのだそうだ。

 私の予想は全部外れた。私には賭け事は向いていない。

 そもそも競輪場の医者は、その日は車券を買ってはいけないことになっている。