院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

寿司ネタはナマである必要がない

2008-10-30 08:36:01 | Weblog
 私は小学校4年生ころから、父によく寿司屋に連れて行かれた。こんなにうまいものが世の中にあるのかと思った。

 当時はナマのネタは少なかった。冷蔵庫が普及していなかったので、一度、火を通したネタが多かった。

 ナマのイカなんてなかった。すべて煮たイカだった。タコは今でも火を通してある。むろんハマグリも煮たもの。アナゴは今でも煮たもの。マグロだけは近海ものの刺身があった。

 あるいは10歳くらいまでに味覚の基本が決まってしまうからかも知れない。私はナマのイカの寿司をおいしいと思わない。煮たほうがよほどおいしい。当時、私にはワサビが辛かったので、煮たイカにサビヌキでタレをかけて食べた。これが、すこぶるおいしかった。

 魚肉も獣肉もふつうは火をとおしたほうがおいしい。ホタテ貝も少しあぶったほうがおいしいから、今でもそうしてもらっている。

 おいしい寿司ネタに生暖かい寿司飯がくっついているのだもの、まずいはずがない。

 かんぴょう巻きとカッパ巻きがおいしかった覚えがある。一流のかんぴょう巻きを出す店は今は少数になってしまった。

 私が寿司を食べ始めたころ、軍艦巻きというのが銀座・九兵衛で発明され、またたくまに全国に伝播した。これによって、イクラが寿司ネタとして使えるようになったが、当時からイクラはナマではなく、今でも塩漬けである。

 ナマの流行は私には面白くない現実である。