院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

子どもを侮るなかれ

2011-07-24 22:43:53 | Weblog
 小学生のころ、道を歩いていたら上から壁塗り用のコテが落ちてきた。見上げると、足場の高いところから、左官がコテを落としてしまったらしい。

 左官はコテを放り投げてくれという。言われるままにコテを拾って、コントロール良く放った。左官はナイスキャッチした。

 そこで、その左官は何と言ったと思いますか?なんと「ありがとうで」ではなく、

   「猫よりましだ」

と言ったのです。

 人の親切をなんだと思っている、と猛烈に立腹したが、相手が大人なので、憮然として私は立ち去った。

 同じく小学生のとき、デパートを一人で歩いていた。当時はデパートにはいろんな品物はもちろん、屋上には遊具、プラネタリウムまであることがあって、デパートは庶民の楽しみの場だった。

 そんなとき、モップで床を拭いている掃除夫がいた。初め掃除夫に気付かないでいると、その掃除夫は「邪魔だから、どけ」と言った。

 えっ?掃除ってお客さんに快適にデパートに来てもらうためにするんじゃないの?子どもでもお客さんでしょう。親子連れや家族連れも多かったし・・・。

 驚いて私はさっとどいたけれども、いくらなんでも「どけ」はないでしょう。子どもだったから文句も言わなかったが、大人に「どけ」と言ったら張り倒されますよ。

 この2例は50年以上たった今でも覚えている。思い出しては悔しい思いを、もう50年間もしている。

 この左官と掃除夫に災いあれ。もう、この世の人ではないかもしれないけれども。