「たらちねの」とか「ちはやふる」といった短歌の枕詞は、すでに形骸化していて現代の短歌には使えないだろうと思っていた。歌人の俵万智さんも、意味がないことに5文字も使うのはもったいないと思っていたそうだ。それが次の歌を見てから変わったという。
なめらかな肌だったけ若草の妻ときめきてたかもしれぬ掌(て)は 佐佐木幸綱
いきなり妻といわずに「若草の」という枕詞をつけたから、照れや初々しさが感じられて、いい感じになったと俵さんはいう。
君の声聞こえぬ時の寂しさは漆黒の闇に勝るものなり ひまわり
俵さんは上の歌に次のように枕詞を使うと、「漆黒の闇」という当たり前の表現にはならず、闇が一層深く感じられるという。
君の声聞こえぬ時の寂しさはぬばたまの闇に勝るものなり
そういわれれば、確かにそんな感じがする。
なめらかな肌だったけ若草の妻ときめきてたかもしれぬ掌(て)は 佐佐木幸綱
いきなり妻といわずに「若草の」という枕詞をつけたから、照れや初々しさが感じられて、いい感じになったと俵さんはいう。
君の声聞こえぬ時の寂しさは漆黒の闇に勝るものなり ひまわり
俵さんは上の歌に次のように枕詞を使うと、「漆黒の闇」という当たり前の表現にはならず、闇が一層深く感じられるという。
君の声聞こえぬ時の寂しさはぬばたまの闇に勝るものなり
そういわれれば、確かにそんな感じがする。