院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

知識の盲点を補ってくれる「放送大学」

2014-01-30 06:01:37 | 教育
 第16代のアメリカ大統領リンカーンが奴隷解放を宣言したことは、あまりにも有名である。その結果、奴隷制を固守しようとする南部の州が連邦から脱退し、南北戦争につながったことまでは、なんとか知っている。

 だが、私はアメリカの奴隷制が具体的にどのように行われていたのかを知らなかった。奴隷の供給源はアフリカである。だから私は、アメリカ人の奴隷商人がアフリカに行って、奴隷狩りをして無理やり首カセや鎖をつけて、船でアメリカにさらってきたのだと漠然と考えていた。

 ところが実態は全然違っていた。アフリカの黒人奴隷は、いきなり大西洋を渡らせられたのではなく、まずイギリスに送られた。その作業を奴隷商人がやったのだが、彼らはアメリカ人ではなくアラブ人だったという。そんなことは知らなかった。

 さらにアラブ人の奴隷商人が、アフリカから黒人を調達するのに武力は使用しなかった。実はアフリカには黒人を王とする王国があり、奴隷はその王国の「資源」として、システマティックに「輸出」されていたらしい。

 以上のことを初めて知った読者も多いのではないか。私は「放送大学」の番組で知った。「放送大学」はとても面白い。漠然としていた知識を明瞭にさせてくれる。

 東京では地デジで「放送大学」が見られる。当地では見られなかったが、このほど遅まきながらBSアンテナを付けたので、BSで「放送大学」を見ている。