仙台の姉のところに遊びに行った時に、姪からNECのノートブックPC-LL750FS6W(Windows7なので、まだ新しい)の電源が入らなくなったので、ダメ元で見てもらえないかとのことで、預かった。
私に依頼する前に、近くのパソコン修理専門店に見てもらったところ、本体側の不良で修理代が相当掛かるとの診断だったとのこと。今回は車に一式、部品と測定器を載せていったので、取り敢えず泊まったホテルでACアダプターの電圧を測定する。単独では表示通りDC19Vが出ているのだが、パソコンに差し込むと保護回路が動作するらしく、0Vになり、コンセントから抜かないと復旧しない。
アダプターの不良も考えられるので、ジャンク品が入手出来るハードオフが近くにないかスマホで検索すると、偶然かホテルの裏手にあったので翌朝出掛けた。だが、あいにくと、この様な大容量のアダプタは無かった。バッテリーを外して放置したりとか考えられる原因については試したがダメだった。
自宅に帰り、実験用定電圧電源で供給するも、やはり動作しないが電源LEDだけは点灯する。
ダメ元で良いとのことだったので、分解することにした。
ノートブックの分解経験は少なく、自信は無かったのだが・・・
原因が電源部らしいことは想像が付くのだが、どの部分が電源部なのかも、今時のスイッチング電源は高効率で部品も他の電子回路と見分けが付きにくい。テスターで測定するとチップのヒューズ(10Aらしい)が切れていたがチップ部品は無いのでミゼットヒューズをスペースにテープ絶縁して押し込む。それでも、DC/DCの出力がどこかでショートしている様なので、原因となりやすい電解コンデンサやセラミックコンデンサを外して行く。最後にマイラーシートを剥がした部分にあったチップセラコンを見ると放電した様な外観になっていて、シートにもその痕跡があった。早速、外して測定すると0Ωだった。
10uFだがチップタイプが無いので手持ちのリード線タイプのセラコンに付け替える。そして、電源を入れると正常に動作した。
原因が見つかって安堵した。外したねじもぴったり過不足無く組立出来て、送ったところ問題無く動作して感謝との返事だった。
他人のであれば、ここまでリスクを負って修理に挑戦することは無いが。