今日も従弟から修理対応依頼があった。
消防設備である誘導灯が点灯しなくなったというもの。
停電時のバッテリーでは点灯するという、めったにない現象である。
(多くは、蛍光灯とグローランプの劣化で、交換すると治る)
現場では原因が分からなかったので、取り外して調査することに。
避難口用の小型(10W蛍光灯)タイプです。
グロー、蛍光灯を新品に交換しても点灯せず(グローも光らない)。
停電時切り替えはリレーで行っており、AC入力で動作している。接点の導通は問題無しだが、端子を半田付けしてみても変わらない。
分からないので奥の手?の接点復活スプレーを塗布したら、なぜか点灯する様になる。
しかし、電源を入り切りしてたら、また点かなくなった。
蛍光灯を回してみると点灯する角度がある。
そこで蛍光灯ソケット部を分解してみると、半田剥がれが見つかった。
イモ半田では無いが濡れ面が剥がれていた。長年の使用で、面の腐食が進んだと思われる。
こうした、リン青銅への半田不良が多い様に思われる。
半田を付け直すことで問題無く点灯する様になった。
他の3ヶ所も確認したが、問題無かった。念のため再半田する。
何故バッテリー(停電)の時だけ点灯するのか
蛍光灯というのは、商用周波/電圧では内部ヒーターで余熱してやらないと電子が飛び出さないからで、余熱されるとグローが消えて放電がが継続発生する。
バッテリーの時はヒーターを使わずインバーターにより発生させた高い周波数/電圧を片端子間に印加することにより放電が始まり点灯するからである。
本来であれば、器具交換(現在はLEDタイプ)するのだが、経費削減で私に依頼がくることになる。