いつかはあの頂に

還暦過ぎて少し焦っている老クライマーです。いつかは昔のようにアルパインクライミングへの復帰ができたらいいねえ。

雲南旅行その6(2/4)

2011-03-23 | 旅行 雲南
本日はこれといってすることもないので古城内にあったツアー会社で「茶馬古道体験ツアー」なるものに申し込みしました。

茶馬古道とは雲南のお茶とチベットの馬を交換する交易路を意味し、いまでも一部のチベット族がお茶ではなく日曜雑貨などを車の通えない深い山間の町へキャラバンをしながら物資を届けています。

その茶馬古道の体験ツアーなのですが、期待半分(ひょっとしたら本当の茶馬古道の出発地点のひとつへ連れて行ってくれるかも)と同時に雰囲気だけ味わうホースバックトレッキングに終始するのかも、という失望を覚悟して行ったわけです。

私達のツアーは四川からと湖南から来ている2組の夫婦連れと私の5名。

私たちを乗せた小客車は麗江の西の山を越え、拉市湖に向かいます。この辺りは馬場が多くあり、きっと同様のツアーがたくさんあるのでしょう。

今日の小客車の運転手はこのツアーでお客を指定の馬場に連れてゆくのは初めてらしく、なんども道を聞きながら拉市湖を半周ほど走って一番山際にある馬場に到着しました。



馬場で馬を割り当てられてから馬方2名と馬5頭で出発します。

一人の馬方は2頭の馬を引くのですが、2組の夫婦連れは馬方に引かれて、私の馬はただそれに付いていくだけです。(大丈夫なの?)

最初は村の民家の間をゆっくり進みます。


実は、実は私は馬に乗るのは初めてなんです。

まったく要領も得ず、どうしていいのかわからないのですが、とりあえず私の馬は毎日同じようにツアー客を乗せているわけだし、道だって憶えているのだから、まああまり心配もしていないんですが。

と言うわけで、ただただ馬に乗っかっているだけなんですが、この馬ムラッ気があります。

まず歩くスピードが一定でない。よく勝手に立ち止まる。急に駆け足で前の4頭に追いつこうとする。

そこで私は「てめえボケ!ちゃんと歩けよ!」って大声でもって心の中で叫びます。(笑)

いやあ、口で言ってもいいんですけど、日本語理解できないと思うし。



馬は乗り手の心理状態がわかるそうですね。

そう、こいつは俺をバカにしてます。

山間の日陰はまだ雪が凍って、ときどき馬が少しスリップしたりして、そのとき私の心臓はドキってなるんですが、(たぶん馬は絶対にこけたりしないはずですけど)

それが馬につたわるのかなあ。

一度急に走り出したとき、馬方が私に馬の横腹けっただろう?って言うわけですよ。

ワタクシ絶対に誓って何もシテオリマセン!ってば。ホントウに。


ツアーそのものはやはり雰囲気味わうだけのホースバックトレッキングでした。

しかし馬上で写真を撮るって難しいですね。意外と上下に揺れるし被写体に木々が被ってしまったりして後で見ると全部イマイチでした。

もっとも私が馬を自在に操れれば、そんなこともないんでしょうが。


途中納西族の民家でお茶をいただいた後、拉市湖湖畔近くで馬を降り、小船で少し渡ったところが最初の出発地点の馬場でした。

そこでまた昼食(普通の日本人ツアー客は食えないだろうなあと思うような食事)を取った後、麗江へと戻りました。


本当の茶馬古道には程遠いのもの、初めての乗馬体験はそれなりに楽しかったです。

2時間ただ馬上で揺られていただけなのに、緊張してすっかり肩がこってしまいました。(私は馬を引いたほうが疲れなかったように思います)

ああ、今夜は按摩行こう。


馬場にあった地図をみると本日馬で通った山道は昨日束河古城で登った登山道と玉龍雪山の南尾根で隔てられながらも続いているようです。

もっとも昨日の登山道は少なくとも最近誰かが歩いた形跡はなく、また馬が通過すると道が荒れるのでよくわかるのですが、馬の踏み跡も無い状態でしたが、車道が整備されていなかった昔は実は山を隔てて拉市湖のこの村と束河古城周辺はこの山道を利用して人が行き来していたのでは、と思えるのです。

それは茶馬古道ではないですが、100年前には馬に荷を乗せた馬方が山越えしていたのではと想像すると、茶馬古道の姿が少し見えた気がしました。

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