国と川崎市は、羽田空港を離発着する飛行機は、石油コンビナート上空は飛ばないことを約束をしていましたが、羽田空港を離発着する飛行機を対象外とする文書を取り交わしてしまいました。
3000ftの飛行制限は、これまでもすべての航空機にかけられていましたが、離陸直後の飛行機が、コンビナート上空を飛ぶことは、リスクも高いことから制限をかけていたのでしょう。
羽田空港に隣接する自治体が、羽田空港を離発着する飛行機の飛び方を例外として、どう市民の安全を守れるのでしょう。
石油コンビナート火災は、燃料が燃え尽きるまで消火できないと専門家は指摘しています。石油コンビナートのある浮島には、原子力研究所があります。ひとたび事故になれば、対岸の大田区にも深刻な影響を及ぼすことは、想像に難くありません。
新旧の文書を掲載します。
旧
1.東京国際空港に離着陸する航空機は、原則として、川崎石油コンビナート地域上空を避け、適切な飛行コースをとらせること。
2.東京国際空港に離着陸する航空機以外の航空機は、川崎石油コンビナート地域上空における飛行を避けさせるとともに、やむを得ず上空を飛行する必要のある場合は低高度(3000ft以下)の飛行は行わせないこと。
新
1.東京国際空港に離着陸する航空機は、原則として、川崎石油コンビナート地域上空を避け、適切な飛行コースをとらせること。
1.東京国際空港に離着陸する航空機以外の航空機は、川崎石油コンビナート地域上空における飛行を避けさせるとともに、やむを得ず上空を飛行する必要のある場合は低高度(3000ft以下)の飛行は行わせないこと。
2.川崎石油コンビナート地域での事故・災害発生時には、救助活動等の妨げとならぬよう、状況に応じて配慮した運用を行うこと。