大田区は、国民健康保険の「高額医療費資金貸付」と「出産資金貸付」のための基金を需要が減っているため減額する条例改正案を提出しました。
賛成多数で、基金は減額されることになりましたが、奈須りえは、以下の理由から減額すべきではないと考え、ただ一人でしたが反対しました。
以下、反対討論です。
第13号議案 大田区国民健康保険高額医療費資金貸付基金条例の一部を改正する条例第14号議案 大田区国民健康保険出産資金貸付条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論いたします。
これらの議案は、高額医療費の支払いのための貸付、出産費用の貸付、ともに需要が減っているため基金を減額する条例改正です。
貸付需要が減っているのは、窓口負担を軽減するための措置がとられているからです。
しかし、今後、医療費負担が大きくなることが、予測、心配されています。
そのため、民間金融ではない行政の福祉目的の貸し付けは、需要が高まる可能性があります。
しかも、混合診療が拡大すれば、区民の医療負担はさらに大きくなる可能性があります。
そうなると、今は、保険部分への貸付だけですが、貸付の範囲をどこまでにするのかの議論が必要な時も来るかもしれません。
基金積立額は、高額医療、出産費用基金それぞれ1000万円は、いま、取り崩すのではなく、今後の医療保険制度の動向と区民の必要性を見極めるべきで、取り崩しには反対です。