(1)2年前にリベラルなオバマ議員が米国大統領に就任してから、パラドックス(paradox)とし
ての同盟国、米国の底辺に流れる本質、本体がよく見えるようになってきた。
米国大統領は国民の直接選挙で選ばれる。議会の勢力とはかかわらず、国民の意思、期待
の総意をそのリーダーシップに託す。
その大統領の2年間の政策実行力、効果、政権運営に対する国民の審判が問われるのが中
間選挙(off-year election)だ。民主党のオバマ政権は、2年間の評価により下院(日本でいう
衆院)で60議席を失う敗北により、国民から大きく信任を失う結果となった。
従来の米国政治からは、基準、見方の違うあたらしい理念での国民の意思が働いた。今まで
は、国際緊張を制御する世界の軍事リーダーとして唯一の米国の威信のもとの軍事戦略が、過
度の危険を国民に負わせる外交失点として、大統領への批判が高まる構図が常であった。
オバマ政権は、前政権(共和党)のそうした軍事戦略の国民批判を受け継いだあと、イラクから
の撤退やあらたな国際緊張を拡大する路線はとらずに、ロシアとの新戦略兵器削減条約の締結
に見られるように平和協調主義をとってきた。
(2)この流れの基本となったのが、唯一の核兵器使用国としての道義的責任を認め、核兵器の
ない世界を目指したオバマ大統領のプラハ宣言だった。米国では、いまだに国民の60%が核兵
器の使用に好意的で、このオバマ政権の平和協調志向には批判的な国だった。
平和協調主義で国民の過度な危険を減らす効果が、パラドックス(paradox)として核兵器のない
世界志向への批判となって過半数を占める米国の保守的ナショナリズムの存在を際立たせた。
(3)さらに国内問題では、景気低迷が長引き、2桁の失業率が回復せずに基幹産業の自動車産
業の崩壊で、国内経済はドルの信用低下の混迷が続く(円高となって日本経済を直撃)。
オバマ政権が、支持層でもあった貧困層への助成として最優先課題とした皆国民が公平に医療
を受けられる医療保険制度導入の改革が、負担は該当者、受益者個人が負うものとの強烈な個
人主義の社会の前に反発を招いた。
(4)日本社会では、相互扶助の社会理念のもとに当然のように定着している医療保険制度が、
米国社会の規範では国民全体の負担増ではなくて受益者個人が企業が独自に負担するのが公
平との理念のもとに、容易には受け入れられない。
米国の強烈な個人主義は、サクセスストーリー(american dream)としては日本にも受け入れら
れていたが、反面負荷として他人に頼らない唯我の受益者本位の社会規範として米国社会の底
辺に根差していたことがはっきりと噴出してきた。
オバマ政権の2年間の評価が浮き上がらせた「米国イメージ」は、やけに排他的で保守的、一方
的な社会本質、本体のものだった。
同盟国米国とつき合う上でも避けては通れない、より慎重、深謀な対応が求められるものだ。
日本外交としては、心すべきことだ。
ての同盟国、米国の底辺に流れる本質、本体がよく見えるようになってきた。
米国大統領は国民の直接選挙で選ばれる。議会の勢力とはかかわらず、国民の意思、期待
の総意をそのリーダーシップに託す。
その大統領の2年間の政策実行力、効果、政権運営に対する国民の審判が問われるのが中
間選挙(off-year election)だ。民主党のオバマ政権は、2年間の評価により下院(日本でいう
衆院)で60議席を失う敗北により、国民から大きく信任を失う結果となった。
従来の米国政治からは、基準、見方の違うあたらしい理念での国民の意思が働いた。今まで
は、国際緊張を制御する世界の軍事リーダーとして唯一の米国の威信のもとの軍事戦略が、過
度の危険を国民に負わせる外交失点として、大統領への批判が高まる構図が常であった。
オバマ政権は、前政権(共和党)のそうした軍事戦略の国民批判を受け継いだあと、イラクから
の撤退やあらたな国際緊張を拡大する路線はとらずに、ロシアとの新戦略兵器削減条約の締結
に見られるように平和協調主義をとってきた。
(2)この流れの基本となったのが、唯一の核兵器使用国としての道義的責任を認め、核兵器の
ない世界を目指したオバマ大統領のプラハ宣言だった。米国では、いまだに国民の60%が核兵
器の使用に好意的で、このオバマ政権の平和協調志向には批判的な国だった。
平和協調主義で国民の過度な危険を減らす効果が、パラドックス(paradox)として核兵器のない
世界志向への批判となって過半数を占める米国の保守的ナショナリズムの存在を際立たせた。
(3)さらに国内問題では、景気低迷が長引き、2桁の失業率が回復せずに基幹産業の自動車産
業の崩壊で、国内経済はドルの信用低下の混迷が続く(円高となって日本経済を直撃)。
オバマ政権が、支持層でもあった貧困層への助成として最優先課題とした皆国民が公平に医療
を受けられる医療保険制度導入の改革が、負担は該当者、受益者個人が負うものとの強烈な個
人主義の社会の前に反発を招いた。
(4)日本社会では、相互扶助の社会理念のもとに当然のように定着している医療保険制度が、
米国社会の規範では国民全体の負担増ではなくて受益者個人が企業が独自に負担するのが公
平との理念のもとに、容易には受け入れられない。
米国の強烈な個人主義は、サクセスストーリー(american dream)としては日本にも受け入れら
れていたが、反面負荷として他人に頼らない唯我の受益者本位の社会規範として米国社会の底
辺に根差していたことがはっきりと噴出してきた。
オバマ政権の2年間の評価が浮き上がらせた「米国イメージ」は、やけに排他的で保守的、一方
的な社会本質、本体のものだった。
同盟国米国とつき合う上でも避けては通れない、より慎重、深謀な対応が求められるものだ。
日本外交としては、心すべきことだ。