(1)1960年から米国、ヨーロッパで音楽家、指揮者活動を本格化した小澤征爾さん。
02年にウィーン・フィルハーモニー・オーケストラのニューイヤーコンサートを日本人と
して初めて指揮し、その後定期的に同オーケストラを指揮し、ボストン交響楽団・ウィーン
国立歌劇場の音楽監督を歴任して、日本人音楽家、指揮者の海外活動の先駆者(pioneer)
として長年リード、活躍している。
今年、世界最高峰のオーケストラのひとつと言われるウィーンフィルハーモニーオーケス
トラの名誉団員に、日本人音楽家、指揮者として初めて小澤征爾さんが選ばれた。
どこでも「日本人初めて」の付く、クラシック音楽家のパイオニアだ。
芸術文化、音楽、生活の基本リズムが違うアジア圏、日本からの類のないクラシック音楽
の理解力、表現力、情熱、貢献力が高く評価された。
かって、小澤征爾さんの音楽ドキュメントを見たことがあるが、分厚い譜面が擦り切れる程
くり返し読み解く努力、情熱に圧倒されたものだ。クラシック音楽の本場の欧米での活動に
は人知れずの苦労も当然つきものだが、それを感じさせない情熱と意欲と気迫が、小澤さん
を極めて楽天主義的に見せていた。
大病を克服して、今夏の松本市のサイトウ・キネン・フェスティバルでは7分間、オーケスト
ラを力強く指揮して復帰してみせた。
(2)秋晴れの陽の射す日曜ともなると、あちこちからピアノの旋律が聞こえてきて気分を思
わず軽やかにしてくれる。もうどこでもめずらしくない日常の光景だ。
小澤征爾さんは、毎年、恩師をしのびサイトウ・キネン・フェスティバルの開催のために帰国
した際に、夏休みを利用したクラシック音楽塾を開いて、若手音楽家、子ども達を指導してき
た。日本のクラシック音楽の底辺拡大にもたえず尽力する、ハートフル(heartful)でパッショ
ネート(passionate)な音楽家のパイオニアでもある。
(3)そのクラシック音楽の底辺拡大の効果が見られた。今秋ドイツで開催されたバイオリニ
ストの国際的な登竜門コンクールで、13才~21才の若い日本人女性バイオリニスト4人が、
全3部門で受賞、表彰された。国際コンクールで日本人参加者が一度に4人もが受賞、表彰
されるのは大変めずらしい快挙(報道)だそうだ。
(4)日本人は、総じて日常生活では「箸(はし)」を使って食事をする器用性を自然習慣として
持ち合わせて手先が器用と言われて、音楽の技術的な表現力(artistic skill)では本来的に
特殊な能力があるのだろう。
あとは、伝統的な芸術、音楽文化のリズムの違いの中で、欧米音楽の旋律、クラシック感
性をどう体内に取り込むのか。子どもの頃からの音楽教育の感性の果実が、ピアノの辻井伸
行さんに続き、若いバイオリニストの受賞につながっている。
世界的な日本を代表する音楽家、指揮者の小澤征爾さんの日頃からの子ども、若手音楽家
育成の「こころ」が、多くの音楽指導者にも流れて日本のクラシックをはじめ音楽の底辺拡大
を促進しているのは確かだという、今回の快挙だった。
(5)ここ10年間で世界6番目という日本人研究者のノーベル賞受賞者、世界共通芸術文化
のひとつの音楽分野での国際的な評価、存在感は、日本の研究力、文化力、芸術力、情緒力
の高さを示すもので、先進的、平和で文化的な国際社会に貢献できる日本の役割、スタンス
の意義もある。音楽、芸術力がつくる「世界観(world wide view)」を大事にしたい。
02年にウィーン・フィルハーモニー・オーケストラのニューイヤーコンサートを日本人と
して初めて指揮し、その後定期的に同オーケストラを指揮し、ボストン交響楽団・ウィーン
国立歌劇場の音楽監督を歴任して、日本人音楽家、指揮者の海外活動の先駆者(pioneer)
として長年リード、活躍している。
今年、世界最高峰のオーケストラのひとつと言われるウィーンフィルハーモニーオーケス
トラの名誉団員に、日本人音楽家、指揮者として初めて小澤征爾さんが選ばれた。
どこでも「日本人初めて」の付く、クラシック音楽家のパイオニアだ。
芸術文化、音楽、生活の基本リズムが違うアジア圏、日本からの類のないクラシック音楽
の理解力、表現力、情熱、貢献力が高く評価された。
かって、小澤征爾さんの音楽ドキュメントを見たことがあるが、分厚い譜面が擦り切れる程
くり返し読み解く努力、情熱に圧倒されたものだ。クラシック音楽の本場の欧米での活動に
は人知れずの苦労も当然つきものだが、それを感じさせない情熱と意欲と気迫が、小澤さん
を極めて楽天主義的に見せていた。
大病を克服して、今夏の松本市のサイトウ・キネン・フェスティバルでは7分間、オーケスト
ラを力強く指揮して復帰してみせた。
(2)秋晴れの陽の射す日曜ともなると、あちこちからピアノの旋律が聞こえてきて気分を思
わず軽やかにしてくれる。もうどこでもめずらしくない日常の光景だ。
小澤征爾さんは、毎年、恩師をしのびサイトウ・キネン・フェスティバルの開催のために帰国
した際に、夏休みを利用したクラシック音楽塾を開いて、若手音楽家、子ども達を指導してき
た。日本のクラシック音楽の底辺拡大にもたえず尽力する、ハートフル(heartful)でパッショ
ネート(passionate)な音楽家のパイオニアでもある。
(3)そのクラシック音楽の底辺拡大の効果が見られた。今秋ドイツで開催されたバイオリニ
ストの国際的な登竜門コンクールで、13才~21才の若い日本人女性バイオリニスト4人が、
全3部門で受賞、表彰された。国際コンクールで日本人参加者が一度に4人もが受賞、表彰
されるのは大変めずらしい快挙(報道)だそうだ。
(4)日本人は、総じて日常生活では「箸(はし)」を使って食事をする器用性を自然習慣として
持ち合わせて手先が器用と言われて、音楽の技術的な表現力(artistic skill)では本来的に
特殊な能力があるのだろう。
あとは、伝統的な芸術、音楽文化のリズムの違いの中で、欧米音楽の旋律、クラシック感
性をどう体内に取り込むのか。子どもの頃からの音楽教育の感性の果実が、ピアノの辻井伸
行さんに続き、若いバイオリニストの受賞につながっている。
世界的な日本を代表する音楽家、指揮者の小澤征爾さんの日頃からの子ども、若手音楽家
育成の「こころ」が、多くの音楽指導者にも流れて日本のクラシックをはじめ音楽の底辺拡大
を促進しているのは確かだという、今回の快挙だった。
(5)ここ10年間で世界6番目という日本人研究者のノーベル賞受賞者、世界共通芸術文化
のひとつの音楽分野での国際的な評価、存在感は、日本の研究力、文化力、芸術力、情緒力
の高さを示すもので、先進的、平和で文化的な国際社会に貢献できる日本の役割、スタンス
の意義もある。音楽、芸術力がつくる「世界観(world wide view)」を大事にしたい。