(1)10年にノーベル平和賞を授賞した中国の作家で人権活動家の劉暁波氏の場合は、中国政府が夫妻ともども逮捕、拘束して外部と一切遮断して授賞式への参加も拒否してその動静がまったく伝わってくることはなかった。
国際的権威のあるノーベル平和賞授賞という関心の高さに加えて、西側社会からの中国政府への揺さぶり工作と受け取られての強硬対抗措置と見られていた。
(2)山東省で一人っ子政策推進のため中絶を強制していたとして地元当局を告発していた人権活動家(energetic person of human rights)陳光誠氏の場合は、今までの中国政府、当局の対応とは随分と異なる。
この告発で陳氏は10年から山東省で自宅軟禁が続いていたが、米中戦略経済対話が北京で開催(5月3日)されるのに合わせるかのように4月末に自宅軟禁から「脱出」して、北京の米大使館に保護された。
陳氏は盲目の人権活動家でまして当局の厳しい自宅軟禁生活からの「脱出」というのは、徹底した人権抑圧政策の中国情勢からして到底考えられない行動に映った。
しかも1週間ほどかけて北京の米大使館内に保護されたというニュースには、出来たシナリオと思わざるを得ないあまりの手順の良さだった。
(3)その段階で米中話し合いが行われて、陳氏の意向に添ったと言われる国内での安全保障(生活費も保障)を米中両国が確認して(発表)、脱出時に足を骨折したこともあり北京市内の病院に移動(報道表現)した。
病院内での家族との面会状況も写真で公開して、この病院内から陳氏本人が日本のメディア(NHK)の電話取材にも応じて、陳氏の脱出により当局により暴行を受けたとされる家族ともどもの米国への出国(亡命)希望を伝えている。
北京での米中戦略経済対話開催の中での、今までには考えられなかった、見せなかった中国政府の人権活動家に対する柔軟姿勢だ。
(4)盲目の人権活動家でその告発が中絶強制という国家体制への直接的な抵抗手段ではない社会問題であることを見切っての、影響力を考慮しての北京での米中対話開催を利用した国際社会への中国政府の人権配慮姿勢を発信したものとの印象が強い。
(5)事態は、一旦陳氏の意向によるとみられる国内での安全保障(生活費も保障)で米中両国が確認一致したあとに、陳氏の米国出国(亡命)意向で急転回を見せている。
これほど一連の情報透明な中国を見ることは未だかってなく、中国政府の影響力を見切った最大限限定の寛容姿勢(generous consideration)、リップサービスと見るべきで、一方では現実に領有権を主張する尖閣諸島沖には中国監視船が出没し、公海上とはいえ沖縄近海にも中国艦船のデモンストレーション航海(demonstration voyage)が見られる。(報道)
(6)中国は今年後半には最高指導者(国家主席)の交代を控えて、経済成長を背景にした米国との関係改善にはとりわけ敏感、慎重な見極め姿勢が見られて、今回の人権活動家の一連の情報透明化はそのあらわれとも言える。
GDP世界2位で経済成長の著しい発展途上国代表の中国としては、国際社会からの見合った役割責任も迫られて、国内外に変わらなければならない環境、条件はある。
国際的権威のあるノーベル平和賞授賞という関心の高さに加えて、西側社会からの中国政府への揺さぶり工作と受け取られての強硬対抗措置と見られていた。
(2)山東省で一人っ子政策推進のため中絶を強制していたとして地元当局を告発していた人権活動家(energetic person of human rights)陳光誠氏の場合は、今までの中国政府、当局の対応とは随分と異なる。
この告発で陳氏は10年から山東省で自宅軟禁が続いていたが、米中戦略経済対話が北京で開催(5月3日)されるのに合わせるかのように4月末に自宅軟禁から「脱出」して、北京の米大使館に保護された。
陳氏は盲目の人権活動家でまして当局の厳しい自宅軟禁生活からの「脱出」というのは、徹底した人権抑圧政策の中国情勢からして到底考えられない行動に映った。
しかも1週間ほどかけて北京の米大使館内に保護されたというニュースには、出来たシナリオと思わざるを得ないあまりの手順の良さだった。
(3)その段階で米中話し合いが行われて、陳氏の意向に添ったと言われる国内での安全保障(生活費も保障)を米中両国が確認して(発表)、脱出時に足を骨折したこともあり北京市内の病院に移動(報道表現)した。
病院内での家族との面会状況も写真で公開して、この病院内から陳氏本人が日本のメディア(NHK)の電話取材にも応じて、陳氏の脱出により当局により暴行を受けたとされる家族ともどもの米国への出国(亡命)希望を伝えている。
北京での米中戦略経済対話開催の中での、今までには考えられなかった、見せなかった中国政府の人権活動家に対する柔軟姿勢だ。
(4)盲目の人権活動家でその告発が中絶強制という国家体制への直接的な抵抗手段ではない社会問題であることを見切っての、影響力を考慮しての北京での米中対話開催を利用した国際社会への中国政府の人権配慮姿勢を発信したものとの印象が強い。
(5)事態は、一旦陳氏の意向によるとみられる国内での安全保障(生活費も保障)で米中両国が確認一致したあとに、陳氏の米国出国(亡命)意向で急転回を見せている。
これほど一連の情報透明な中国を見ることは未だかってなく、中国政府の影響力を見切った最大限限定の寛容姿勢(generous consideration)、リップサービスと見るべきで、一方では現実に領有権を主張する尖閣諸島沖には中国監視船が出没し、公海上とはいえ沖縄近海にも中国艦船のデモンストレーション航海(demonstration voyage)が見られる。(報道)
(6)中国は今年後半には最高指導者(国家主席)の交代を控えて、経済成長を背景にした米国との関係改善にはとりわけ敏感、慎重な見極め姿勢が見られて、今回の人権活動家の一連の情報透明化はそのあらわれとも言える。
GDP世界2位で経済成長の著しい発展途上国代表の中国としては、国際社会からの見合った役割責任も迫られて、国内外に変わらなければならない環境、条件はある。