(1)万事に洗練された文化を持つ国と持ち上げられるかと思えば、OECDの12年版「より良い暮らし指標(Better Life Index)」によると日本は昨年(19位)を2ポイント下げて21位だった。
こういう評価は個々の順位そのものよりも、暮らし良い国かどうかの総合ゾーン評価の位置の問題だ。統計基準としては、国民投資(税)は高くても社会保障、医療、教育環境も高い水準で整備されている国がより良い暮らしランクが高い。
一般的傾向として、日本は国民投資は低く抑えても国民利益、生活水準は高くとの効率性、福利性重視の理想主義(都合主義)が高い傾向にある。
(2)BLIランク1位は昨年に続きオーストラリア、2位ノルウェー、3位米国と続く。オーストラリアは数十年前に訪れたことがある。ゴールドコースト、ブリスベーンの自然豊かで開放的なアミューズメント・タウンの明るい街並みに、気軽に日本語(こんにちは)であいさつする気さくな市民、メルボーンの街にゴミのないきれいな街並みに文化の香りも高く、シドニーは活気のある近代的な港湾都市のイメージで、北から南へと初夏と冬が同居する自然と文化と都市が「清潔感」を持って機能して、確かにここで暮らしてもいいと思わせる国柄であった。
その後治安も悪化してアジアからの移民も増えて、また日本企業(特に不動産事業)の無秩序な進出もあってアジア、日本への感情も悪化したと聞いていたが、今回の評価でもBLIトップの評価であった。
(3)日本は「安全」と「教育」は最高水準で、「生活の満足度」は27位、男女参画社会比較の「ワーク・ライフ・バランス」は34位と最低に近く低かった。就労率は女性が男性よりも20%低く、世界平均13%を大きく上回る(超える)結果であった。
比例するように1日の家事時間は女性269分で男性は59分と、男性比較同平均131分を大きく下回り最低だった。ワーク・ライフ・バランスとなると習慣、歴史、文化、社会通念と国の独自性もあって一概に比較検証、世界標準化もむずかしいところだ。
(4)日本も近年は男性育児参加、育休取得も話題になって変化はみられ、必ずしも世界平均との比較よりはその国内事情の中での変化比較も大切な評価基準だ。
日本は狭い国土に人口都市集中化の中で、子育て支援整備と合わせての女性の就労には厳しい社会環境、社会構造上の問題もあり、同様の評価はむずかしいところだ。
逆に「安全」、「教育」が最高水準というのも、国内事情比較からすれば今や劣化、低下傾向にあり必ずしも当たらない。
(5)しかしそういう国の独自性、文化、習慣があるからといって、今の日本が比較より良い暮らしになっているかと言えば問題山積だ。
原発の安全性対策不足で福島原発事故の収束も不透明の中で、被災地の生活保障もままならずにデフレ円高不況、雇用不安にさして有効な対策もなく、企業は生産の海外拠点化で不況、生活回復にはさらに暗い影を落として、この際でも政府(首相)は国民の過半数が反対する消費税増税に政治生命を懸けている。
GDPは新興国中国に抜かれての世界3位で、政権マニフェストを自らの手で見直し、中止、廃止し、1票の格差是正も違憲状態で放置のままの信頼のない政治がどう見ても最低ランクでは、このBLIランク(21位)にいること自体がおかしな国内事情だ。
(6)どこを見ても悲観論ばかりだが、相当の危機感は国民にはない。内閣支持率は20%そこそこで政権政党支持率に到っては10%を切るデータもある。
しかしだからといって中東、アラブやEUのような反社会的暴動、倒閣運動が起きるでもなく、万事洗練された文化を持つ国と国外からは見られる「おとなしさ」だ。
おとなしいことは別に思慮深く、冷静で良識的であるとすれば問題はなく、データどおりの意思表示の自信、自覚(be sure of your success)あるのみだ。
こういう評価は個々の順位そのものよりも、暮らし良い国かどうかの総合ゾーン評価の位置の問題だ。統計基準としては、国民投資(税)は高くても社会保障、医療、教育環境も高い水準で整備されている国がより良い暮らしランクが高い。
一般的傾向として、日本は国民投資は低く抑えても国民利益、生活水準は高くとの効率性、福利性重視の理想主義(都合主義)が高い傾向にある。
(2)BLIランク1位は昨年に続きオーストラリア、2位ノルウェー、3位米国と続く。オーストラリアは数十年前に訪れたことがある。ゴールドコースト、ブリスベーンの自然豊かで開放的なアミューズメント・タウンの明るい街並みに、気軽に日本語(こんにちは)であいさつする気さくな市民、メルボーンの街にゴミのないきれいな街並みに文化の香りも高く、シドニーは活気のある近代的な港湾都市のイメージで、北から南へと初夏と冬が同居する自然と文化と都市が「清潔感」を持って機能して、確かにここで暮らしてもいいと思わせる国柄であった。
その後治安も悪化してアジアからの移民も増えて、また日本企業(特に不動産事業)の無秩序な進出もあってアジア、日本への感情も悪化したと聞いていたが、今回の評価でもBLIトップの評価であった。
(3)日本は「安全」と「教育」は最高水準で、「生活の満足度」は27位、男女参画社会比較の「ワーク・ライフ・バランス」は34位と最低に近く低かった。就労率は女性が男性よりも20%低く、世界平均13%を大きく上回る(超える)結果であった。
比例するように1日の家事時間は女性269分で男性は59分と、男性比較同平均131分を大きく下回り最低だった。ワーク・ライフ・バランスとなると習慣、歴史、文化、社会通念と国の独自性もあって一概に比較検証、世界標準化もむずかしいところだ。
(4)日本も近年は男性育児参加、育休取得も話題になって変化はみられ、必ずしも世界平均との比較よりはその国内事情の中での変化比較も大切な評価基準だ。
日本は狭い国土に人口都市集中化の中で、子育て支援整備と合わせての女性の就労には厳しい社会環境、社会構造上の問題もあり、同様の評価はむずかしいところだ。
逆に「安全」、「教育」が最高水準というのも、国内事情比較からすれば今や劣化、低下傾向にあり必ずしも当たらない。
(5)しかしそういう国の独自性、文化、習慣があるからといって、今の日本が比較より良い暮らしになっているかと言えば問題山積だ。
原発の安全性対策不足で福島原発事故の収束も不透明の中で、被災地の生活保障もままならずにデフレ円高不況、雇用不安にさして有効な対策もなく、企業は生産の海外拠点化で不況、生活回復にはさらに暗い影を落として、この際でも政府(首相)は国民の過半数が反対する消費税増税に政治生命を懸けている。
GDPは新興国中国に抜かれての世界3位で、政権マニフェストを自らの手で見直し、中止、廃止し、1票の格差是正も違憲状態で放置のままの信頼のない政治がどう見ても最低ランクでは、このBLIランク(21位)にいること自体がおかしな国内事情だ。
(6)どこを見ても悲観論ばかりだが、相当の危機感は国民にはない。内閣支持率は20%そこそこで政権政党支持率に到っては10%を切るデータもある。
しかしだからといって中東、アラブやEUのような反社会的暴動、倒閣運動が起きるでもなく、万事洗練された文化を持つ国と国外からは見られる「おとなしさ」だ。
おとなしいことは別に思慮深く、冷静で良識的であるとすれば問題はなく、データどおりの意思表示の自信、自覚(be sure of your success)あるのみだ。