(1)年の瀬を迎えて恒例の14年新語、流行語大賞のノミネート50語が発表された。昨年は「今でしょ!」ほか3語が同時受賞したようにインパクト(impact)の強い言葉が多かったが、今年のノミネート50語を見ると平凡で時事用語のような固有名詞が多く目に付き、政治、経済に翻弄(ほんろう)された1年で言葉としてはインパクトのないものだった。
むしろ師走を迎えて解散総選挙が行われるこれからがインパクトのある言葉が出てくる期待はある。まさに「師走」選挙となった12月衆院選はアベノミクス効果に反作用が見られ始めて、安倍首相が来年10月の消費税10%引き上げを18か月先延ばしてこれにより国民に信を問うとして、解散総選挙を実施することになった。
(2)安倍首相は特定秘密保護法の強行採決にも、集団的自衛権の行使容認の閣議決定でも「そのうち」国民に信を問うと言っていたので、ようやくその機会が来た解散総選挙だ。
ところが与党自民党に大きく支持率で水をあけられた虚弱野党は、これを受けて立つと言いながらの『大義のない解散』(a dissolution hasn't the great moral obligation)として批判する「ピンボケ野党」ぶりだ。
安倍首相からの、それでは今のまま(連立与党の衆参絶対安定多数政治)でやっていいということなのか(報道)とあげ足をとられてイヤミを言われる始末だ。
(3)民主党はようやく特定秘密保護法、集団的自衛権容認問題も選挙の争点にすると表明した。それでも内閣、与党自民党の支持率が安定して、野党が軒並みヒト桁台の支持率では勝負になるのかの不安もあるが、むしろ自民党内の勢力争いの方に焦点、興味、関心が集まるようだと、解散総選挙の私物化として政治無関心(unconcern of politics)が加速することになるだけだ。投票率が低くなれば自民党に利するだけだ。
政治無関心層が今の安倍政権の不思議な(重要法案にことごとく国民の過半数が反対の中で)内閣支持率安定を支えるダイナミズム(dynamism)だ。何しろデタラメな政治資金管理運用問題で引責辞任して説明責任を果たさないままの前経産相も自民党公認で立候補(報道)することが伝えられているのには驚くばかりだ。
(4)冒頭の流行語大賞にノミネートされていないが、野党の言うピンボケの『大義のない解散』がパラドックス(paradox)としていまのところ今年のワード大賞(word awards)候補だ。
同ノミネートでは「STAP細胞あります」が入っていた。小保方さんは自身は200回以上も作製に成功している(会見)というSTAP細胞だが、その後自身がかかわる実験検証でもその他研究機関からも一度もSTAP細胞作製成功ニュースは聞かれずに、これまた「ピンボケ」研究だった。
同会見で言い切った「STAP細胞あります」の言葉の強さはインパクトがあった。むしろノミネートされていないが、この会見での『コツがあるんです』(it's nothing if you once get the knack of it)は確かに世の中にはそういうことはあるので、妙にインパクトはあったからこちらの方がワード大賞に推奨したい。
ただし、小保方さん、科学的実証分野で「コツがあるんです」は通用しません。
(5)日銀の結果として株高操作につながる大胆な金融緩和策で賃上げにつなげた「うわべ」だけの経済金融政策はここにきて実体(物価高が賃上げ効果を上回る)が見え始めて、これも「ピンボケ経済」(japanese economics is out of focus)であった。『ピンボケ経済』もワード大賞に入れたいものだ。
さて、12月総選挙の結果で今年最後のインパクトのある言葉が用意されているのか、興味だけでない日本のこれからが凝縮されているはずだ。
むしろ師走を迎えて解散総選挙が行われるこれからがインパクトのある言葉が出てくる期待はある。まさに「師走」選挙となった12月衆院選はアベノミクス効果に反作用が見られ始めて、安倍首相が来年10月の消費税10%引き上げを18か月先延ばしてこれにより国民に信を問うとして、解散総選挙を実施することになった。
(2)安倍首相は特定秘密保護法の強行採決にも、集団的自衛権の行使容認の閣議決定でも「そのうち」国民に信を問うと言っていたので、ようやくその機会が来た解散総選挙だ。
ところが与党自民党に大きく支持率で水をあけられた虚弱野党は、これを受けて立つと言いながらの『大義のない解散』(a dissolution hasn't the great moral obligation)として批判する「ピンボケ野党」ぶりだ。
安倍首相からの、それでは今のまま(連立与党の衆参絶対安定多数政治)でやっていいということなのか(報道)とあげ足をとられてイヤミを言われる始末だ。
(3)民主党はようやく特定秘密保護法、集団的自衛権容認問題も選挙の争点にすると表明した。それでも内閣、与党自民党の支持率が安定して、野党が軒並みヒト桁台の支持率では勝負になるのかの不安もあるが、むしろ自民党内の勢力争いの方に焦点、興味、関心が集まるようだと、解散総選挙の私物化として政治無関心(unconcern of politics)が加速することになるだけだ。投票率が低くなれば自民党に利するだけだ。
政治無関心層が今の安倍政権の不思議な(重要法案にことごとく国民の過半数が反対の中で)内閣支持率安定を支えるダイナミズム(dynamism)だ。何しろデタラメな政治資金管理運用問題で引責辞任して説明責任を果たさないままの前経産相も自民党公認で立候補(報道)することが伝えられているのには驚くばかりだ。
(4)冒頭の流行語大賞にノミネートされていないが、野党の言うピンボケの『大義のない解散』がパラドックス(paradox)としていまのところ今年のワード大賞(word awards)候補だ。
同ノミネートでは「STAP細胞あります」が入っていた。小保方さんは自身は200回以上も作製に成功している(会見)というSTAP細胞だが、その後自身がかかわる実験検証でもその他研究機関からも一度もSTAP細胞作製成功ニュースは聞かれずに、これまた「ピンボケ」研究だった。
同会見で言い切った「STAP細胞あります」の言葉の強さはインパクトがあった。むしろノミネートされていないが、この会見での『コツがあるんです』(it's nothing if you once get the knack of it)は確かに世の中にはそういうことはあるので、妙にインパクトはあったからこちらの方がワード大賞に推奨したい。
ただし、小保方さん、科学的実証分野で「コツがあるんです」は通用しません。
(5)日銀の結果として株高操作につながる大胆な金融緩和策で賃上げにつなげた「うわべ」だけの経済金融政策はここにきて実体(物価高が賃上げ効果を上回る)が見え始めて、これも「ピンボケ経済」(japanese economics is out of focus)であった。『ピンボケ経済』もワード大賞に入れたいものだ。
さて、12月総選挙の結果で今年最後のインパクトのある言葉が用意されているのか、興味だけでない日本のこれからが凝縮されているはずだ。