いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

孤立無援。 isolated nonsupport

2020-11-16 19:55:33 | 日記
 (1)かっては野党第1党として100名近い議員のいた社会党が前身の現社民党は、国会議員4人のうち3人が立憲に移り福島党首ひとりとなった。事実上の党分裂で孤立無援(isolated nonsupport)だ。

 ②政治が思想、信条主義から冷戦崩壊により経済産業構造主義に変わって、思想、信条にこだわった脱皮できない政党が取り残された結果だ。かっての社会党は安保条約による日米軍事同盟の自民党政権に対して非武装中立論を唱えて石橋政嗣委員長が予算委員会で口を真一文字に結んで保守自民党政権、首相に舌ぽう鋭く切り込んで論戦を闘わす姿が印象的だった。

 ③当時、農業、重厚長大産業の第1次、2次産業の岩盤支持に支えられた自民党長期政権時代に数(議員)の力では到底及ばずに「反対のための反対」の野党と揶揄(やゆ)されたが、野党第1党としてそれなりの存在感、政治に緊張感をもたらしていた。

 土井たか子委員長の自民党政策の「ダメなものはダメ」、94年には「自・社・さ」連立で社会党村山富市委員長をかついでの政権も誕生した。

 ④資本主義、民主主義の後退が指摘されて、比較、共産主義、社会主義の中国習体制、ロシアプーチン体制の長期政権の影響力が大きくなる国際情勢の中で、時代に乗り遅れた、変化を読み切れない社民党議員福島党首ひとりという孤立無援だ。

 (2)トランプ大統領は米大統領選開票がすべて終わって選挙人選出で大差をつけられても「敗北」を認めない。今回トランプ大統領は劣勢予想の中でも7100万票を獲得して固い経済弱者の岩盤支持層の支持、声を受けて、それなりの大きな存在感を示した。

 ②今回は潔(いさぎよ)く「敗北」を認めて、7100万票の「力」、「影響力」を温存して共和党内のトランプ基盤を強固にして「次」を目指す戦略もあっただろうが、本人には年令的にも「次」はないと踏んでの今回の選挙不正、開票停止の訴訟徹底抗戦なのだろう。

 ③しかし7100万票の「潔い敗北(があれば)」はたとえ政界を去ったとしても米社会に存在感は大きく、「潔い敗北」はトランプ前大統領として米社会で恩恵のない経済弱者の声をすくい上げた大統領として評価は上がった、見直された(かもしれない)ことも考えられた。

 影響力を残すやり方はあったと思うが、先が見えない、見ない、今の置かれた状況も見えない、見ないトランプ大統領の孤立無援だ。

 ④トランプ大統領4年間の世界秩序、規範、協調無視、拒否、崩壊による米民主主義、自由主義、理想主義に失望を与え続けた責任は大きく、行き着く先は孤立無援でしかないのだろう。

 

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