いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

大臣と思想、信条。 a minister and thought , belief

2023-10-19 20:10:02 | 日記
 (1)民主主義国家の日本では政治家の政治思想、信条は自由が保障されている。極右から保守、リベラル、革新、極左まで幅が広く、思想信条を同じくする者が集まり政党を構成してあるいは無所属で国民の審判、支持を受けて、当選すれば議員として国民の負託に応える政治活動で国家、国民のために政治思想、信条にもとづいて貢献することが求められる。

 (2)政治家になって大臣に任命されて職務を遂行することになれば、政府機関の最高責任者として政治思想、信条にかかわらず政府方針にもとづいて公平、公正、適正な判断能力による職責を負うことになる。
 財務相は政府方針による政府予算をとりまとめ、国会の承認を受けて国家、国民、社会の基本的な権利、身分、生活を保障する財政的裏付け、措置、執行を講じなければならない。

 (3)防衛相は国家、国民の主権を守り、生命、権利、生活、安全を保障し守らなければならない責務を負う。その組織として実力組織の自衛隊を統轄して文民統制の方針が貫かれている。
 政治家としては政治思想、信条は自由だが、防衛相となれば国家、国民、社会を公平、公正、適正に対処する責務を負う。

 (4)実力組織の自衛隊は特に法律により政治的中立が求められており、文民統制の基本原則となって自衛隊(員)を政治的に利用することは法律で厳しく制限されて、防衛相の役割、責任、立場は大きい。
 今問題になっているのが、9月の岸田改造内閣で防衛相に任命された木原稔防衛相が衆院補選で自衛隊の重要拠点(報道)がある佐世保市での応援演説で「しっかり応援していただくことが自衛隊ならびにそのご家族のご苦労に報いることになる」(同)として、選挙での隊員の投票行動を誘因するような発言をして、自衛隊を選挙で政治利用したとの批判を受けている。

 (5)新聞のコラムでは、随分前に当時木原稔議員を取材した記者が事務所を訪れた時に壁に三島由紀夫を信奉する掲示物、戦前の思想を表現する掲示物を見かけたことを書いていたが、もちろん本人には言い分もありこれだけで右翼思想との関連性とは言えないが、木原防衛相となって選挙応援で自衛隊(員)を政治利用するとみられる発言があったこと、本人もその後批判を受けて同発言の一部を撤回したことを考えると、木原防衛相の政治家個人としての政治思想、信条が思わず出たのではないかとの問題、疑念はある。

 (6)木原防衛相の大臣としての資質、理念が問われている。

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