いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治と国民と生活。(世論調査) survey of public opinion

2011-09-20 19:43:33 | 日記
 (1)1票の格差是正を巡って最高裁の違憲判決が出たことにより、選挙制度(定数、選挙区)の見直しが国会の緊急な政治課題となっている。首相は、ここ5年で6人が交代する年替わり現象だ。

 直近の世論調査(survey of public opinion)で「国家を運営する仕組みを改める必要がある」と答えた人が85%と、現実の政治停滞、低迷に国民の大多数が不信と不安と不満を抱えている。

 その具体的な改善内容(複数回答制)として、「国のリーダーの選び方」63%、「国会議員の選び方」44%が他の項目を2倍程度も上回って、政治不信、議院内閣制への不信、不満が際立つ結果となっている。
 政治、政治家の資質への問題も、政党、官僚、自治体の人材育成(システム)の必要性を感じて、これに続いている。

 (2)議院内閣制への不信、不満は、国会議員を選ぶシステム(選挙制度)が利益代表の国会の審議で党利党略により、党、議員に都合のいい方法で決められて国民の意思が素直に直接的に反映されない、ていたらくな現実政治への疑念を示すものだ。
 ことに1年単位の首相の交代劇には、首相を選出する議員の資質、国会運営への不満もあって、直接国民が信頼のおける首相を選べない国民不満が高まっている結果だ。

 (3)大統領制で国民が直接国の代表(大統領)を選ぶ米国でも、ねじれ国会の最中で財政危機への適切な対応がとれないでいたが、それは国内経済停滞、雇用不安(高い失業率)による大統領支持率の低下が問題であって、局面の打開では「国民の支持」を背景にしたリーダーシップ力の発揮で与野党協調ムードが高まり難局を乗り切る政治手法を見せる。

 (4)強力なリーダーシップを政治家(指導者)に71%も期待するのは、首相交代劇を毎年見せてくれる自虐的な政治不信改善への国民の願いでもある。
 確かに一国の政治力は、その国の国民の良識の範囲内のものである、国民の政治選択力にも問題はあるとは言え、小選挙区で落選した候補者が比例代表で復活当選する現状政治システムでは国民の手の下しようもない現実もある。
 選挙制度、議院内閣制への国民の不信、不満だ。

 (5)衆院と参院で与野党の勢力が異なるねじれ国会の制度上の改正には、賛成45%、反対46%と本来話し合い主導、相互チェック機能の国会両院の有り様、民主主義政治の原点への国民の一定のバランス感覚は働いており、国民の政治を見る良識、判断、意識には健全なものを感じさせる。
 日本政治の停滞、低迷ほど日本国民の政治感覚、良識は低くないことを証明するもので救いはある。

 (6)「生活程度は低くなっても電力消費を少なくすべき(減原発志向)」と65%が答えてはいるが、共稼ぎによるインバランス(imbalance)な子育て、家庭、夫婦への負担増、影響を強調する社会現象の「不均衡感」との整合性には本来的な問題もある。
 「生活」に見合った収入から、「収入」に見合った生活へのシフトだ。

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言葉のテリトリー。 word territory

2011-09-19 19:36:25 | 日記
 (1)「増税なら議員削減」と、順序逆転のおかしな議論、言葉が民主党税制調査会長から出た。一見、国民投資(税)に負担増を強いるなら議員も相当の責任(定数削減)を負うべきだという政治責任論を振りかざしても、事情、事態は「逆順」が必死の政治状況だ。

 1票の格差が最高裁で違憲と判断されて、国民の権利(投票権)の公正、公平化に早急な見直し改善が必要とされている上に、国家財政予算の財源不足で決定的な効果作用は別にしても、まず議員の報酬、定数削減による自らの政治姿勢の健全化パラダイム(paradigm)を示す政治状況にあるからだ。

 まるで国民の増税負担のために取ってつけたような議員の政治良心のポーズのような受取り方、考え方が、国民生活第一の政治テーゼ(these)がどこへ行ったのかという政治理念の話だ。民主党マニフェストが崩壊したのも当然の税制調査会長の政治認識発言だ。

 その1票の格差是正も、与野党ともに党利党略、党、議員の権利保護の視点に終始してまとまらずに進展しない。1票の格差是正問題を利益当事者の議員個人のエゴイズム(egoism)が基軸の国会に議席の審議を委ねても、革新的、良心的、合憲的な結果を求めることは不可能だ。
 国民を含めた第3者による専門機関、委員会による客観的、整合性のある議員の定数、報酬削減の判断、見直し改善が必要だ。

 直近の参院選での民主党の敗北でねじれ国会の2極化の国民判断に、首相交代の中で震災復興で遅れた国民の判断を今年中には総選挙による衆院の勢力図についても、国民に判断、判定を聞く必要は出てくる。(第3代首相は解散総選挙を否定している。)

 今は(次回参院選挙まで)どうやっても衆参ねじれ国会は解消されないとは言え、現実の社会情勢、動向、政治状況を踏まえた直近の国民の意思を政治は最大限、尊重し履行する理念、良心の選挙だ。

 (2)言葉、特に話し言葉というのは、テリトリー(territory)を確認する、識別する手段として使われてきた。方言、業界語などがそれで、そのエリア、関係者にしか分からなくてよくて、それが同族性、安全性、共有性、親近性、機密性を維持する狭い文化テリトリーだった。

 若者語と言われるものも、ネット社会(メールほか)で意思を伝える簡潔な手段としての短縮語、強調語、言葉の記号化として、ほかには分からなくても分かりあえる(あいたい)人群に伝わればそれでいいツール、記号化したものとしての話し言葉だ。

 最近よく使われる短縮して強調する「寒っ」、「痛っ」、「すごっ」、「長っ」は、使う人が60%、使わないが気にもならない20%で80%程度が理解を示している(データ)。
 そもそも、江戸文化にもあった(専門家談)言語方法だと言うことで、新しくもなくグローバル化、価値の多様性社会の中で、パラドックス(paradox)として狭い限られた利益共有エリア、テリトリーの中で(のみ)生活する人群像の多いことを表現するものだ。

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隣国、世界を見て知る。 look over and find out about neighboring nations and world

2011-09-18 19:16:29 | 日記
 (1)あまり他国の国内だけに影響することを、事に隣国の国内事情だけの不手際を取り上げることも気が引けるが、韓国で15日に起きた大規模停電は、韓国プロ野球のナイター試合中の突然の停電が中継画面で発信されて事の重大性、不安をよく認識させられた。

 経済発展、物づくりでは電化製品、パソコン情報機器、自動車で先行する日本にとって代わるほどの国際シェアを占めるほどの経済新興国韓国で起きた社会現象としては、考えられないような制御不能の統治能力を露見した。

 日本と同じく猛暑の続く韓国では電力不足の兆候があったにもかかわらず(報道)、対策として節電を呼びかけるなどの対策はとられずに各地での一斉大規模停電による社会混乱だ。大統領自ら電力会社に乗り込み30分以上も関係者を叱責したと言われる、高まっていた国際信用への不信感だ。

 (2)日本では原発事故による同じような電力供給不足問題が今夏起きていたが、計画停電、大規模使用対象の電力使用制限、企業独自の自主対策(サマータイム、就業日変更ほか)で一部に影響、負担を強いたとはいえ、危機情報を共有して一部地域の限られた計画停電の中で猛暑の夏も混乱回避させた。

 日本の場合は、不測の事態による電力供給不足であったが、韓国の場合は通常の電力供給使用システム嫁動の中でのコントロール不完全によるものだけに、政府のインフラ社会整備の不完全性を示すものだった。

 (3)アジアの経済発展は、雇用拡大と税制優遇、貿易自由化、関税相互撤廃で世界市場に有利な進出条件をつくりだして、急速に順調な経済発展を加速させてきたが国内事情は対効果ほどの統制、整備されていないことも垣間(かいま)見せた。

 中国、インドの新興経済国でも、一定の経済発展のあとの持続性の堅持、揺り戻し、経済停滞、新経済戦略、国内景気の動向の問題もすでに警戒されており、「張り子のトラ」の実像についてよく知ることも大切だ。

 韓国大規模停電は、世界市場への急速な影響力にだけ目を奪われて、他国の国力、国内事情もよく知らずに日本経済の目先の低迷ばかりに心を奪われる、思慮思考回路の狭さを知ることになった。

 (4)新興経済国との世界戦略の「政治力」の差が出ている中、先端的科学技術、生産技術開発、勤勉、販売戦略のかっての日本経済力をいかす、見直す、呼び戻すTPP交渉の必要性、税制優遇の検証など日本経済環境の改善、整備が求められる。

 今夏の電力供給不足問題での国、国民、企業をあげての社会機能回復システム整備で見せた日本社会の統率力は比類のない優れた実効力を持ったものだった。
 日本を知るとは、もっと広い意味で隣国、世界をよく見る、知る(look over and find out about neighboring nations and world)ことだ。

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裁くから国民の利益を守る司法。 judgment ability of judicature

2011-09-17 20:13:37 | 日記
 (1)行政、立法、司法の三権分立は、組織、判断の決定に不当介入して正当な独立制を損なうことのないための制度だ。国会が議員構成(選挙制度)を審議する場合、自己、自党に有利な党利党略による選挙区割り、定数に偏って、国民の意思が正当に反映されない事態を放置してきた。

 司法は、1票の格差をデータ分析に基づいて判断して、公平で公正な参政権の持続を求める。最高裁は、すでに衆院の1票の格差を違憲と判断(判決)しているから、次回総選挙には事前に1票の格差是正を国会が判断しなければ実質次回は選挙無効とされる。裁く司法から、国民の権利利益を守る司法だ。

 国会の党利党略で一向に判断できない(しない)国民権利行使の保護、保障のために、独立した司法が適正な判断を示す(judgment ability of judicature)三権分立の原則論だ。国の政策としても、それが国が保障すべき国民の生命、財産、安全、生活に障害となる現実があるなら、司法は判断を示す必要がある。

 「原発」の安全性について、過去訴訟にかかわった裁判官が一様に原発問題を司法で扱うことは困難と考えていることがわかった。(報道) 
 その通り、過去の原発運転差し止め訴訟ではすべて原告敗訴(却下)と判断している。

 原発運転中止の司法判断、指示が財政、エネルギー、経済に及ぼす影響力の大きさから高度な行政判断は国会で議論すべきことが望ましいという立場だ。しかし、国会は党利党略の多数決原理が政策を決定するから、必ずしも国民の権利利益を守る、保障するばかりとは言えないのが現実だ。

 福島原発事故は、政府、事業者の安全性への準備、対応、工夫、配慮に欠けて、自然破壊(大津波)にまったく打つ手もなくて、未来にわたって被災地住民の生命、財産、安全、生活を奪う結果にした。

 本来、国が保障すべき国民の権利利益がおびやかされる政策の不備、不足には、独立した司法の適正な判断は欠かせない。司法はあらゆる条件、意見、知識、経験則を駆使して高度な行政判断にも齟齬(そご)があるものには適正な判断を示す必要性が、責任がある。

 (2)普天間基地移設先問題も、政府が一向に前向きに取り組まずに、政府足元が揺らいで取り組めずに辺野古移設の日米合意のまま、それに反対する沖縄と対峙が続く。米国、沖縄双方に顔向け出来ない事態だ。
 政治手法は、従来からの辺野古移設と振興策の懐柔一体論のままで、ここ数年の住民の生活安全へシフトの沖縄県民、自治体とのミゾは深まるばかりだ。

 政治が国民、県民の意識の変化と正しく向き合っていない現実だ。国際情勢を見れば米軍基地国外移設論は、テーゼ(these)として有効な政策だ。
 そこへ持っていくための協力、支援、行政の有り様が問題なのだ。第1代首相の時は、国策としての位置づけに不十分で政府、国民一体となった結束力が示せずに、米国を動かすことも出来ずに安易な判断(期限設定)が自らを追いつめていった。

 ここでも国民の安全、権利、利益が政策で損なわれている。国際関係、同盟関係という高度な政治判断とは言え、司法の立場からも国民の生命、財産、安全、生活の保障について考察し判断を示すことも必要だ。

 同盟関係による国民の権利、利益の保障と言うこともある、同盟関係が及ぼす国民の権利の不利益と言うこともあるこの比較度合い、許容範囲について、独立した立場の司法の判断(judgment ability of judicature)も示して、「国一体」となっての米国を交えた話し合い解決策だ。

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私的な小田和正検証。 private verification about k. oda

2011-09-16 19:50:10 | 日記
 小田和正さんというミュージシャンも正体不明像のよくわからないところがある摩訶不思議な存在の方です。東北大学から早大大学院で建築専門学を学び、しかしその道には進まずに(off course)音楽の世界に進んだ。

 当時大学院に進むとは資格取得か学究への道ということだ。しかし、道は違っても建築と音楽の創造プロセス、構図は同じだ。単なる興味、関心だけではない構造的な共通性がある。
 中世ヨーロッパでは建築と音楽融合のバロック(baroque)建築音楽様式による宮廷芸術もある。

 団塊の世代真っただ中で、その後日本の高度経済成長期を支えた世代としては建築専門学をいかして活躍する未来余地の開けたステージは整っていたにもかかわらずに、逆に歩いたのは成功持続する確率も不透明な音楽のステージだった。
 学生時代からフォークグループ(オフコース)で音楽活動をしていたので、それほどに音楽にも強い関心と魅力を抱いていたということなのだろう。

 福岡代表のチューリップ(発展的フォーシンガーズ)も参加した当時のヤマハライトミュージックコンテストで2位になったことがキッカケでプロミュージシャンの道に進むことになったと思われますが、建築専門と音楽の人生を賭けた冒険対効果を考えるとはなはだ冒険の好きなかなり思い切りのいい決断力のある大胆な性格の持ち主とお見うけします。

 現在とは違って、黎明期をむかえる可能性に満ちあふれた日本社会構図を前にしての決断です。やり直しの効く相当の自信家とも言えますが、建築専門と音楽の構図は同じとはいえそれまでの準備のプロセスからの進む方向性のギャップ、当時の社会建設志向の世相の中での針路変更の決断です。
 なぜなら、当時の社会情勢に乗ったそのための大学院に進んでの建築専門学への進路でもあったはずです。本来のもしあったとする志望が叶わなかったとすればの比較となると、何んとも言葉にできない世界だ。

 小田さんの音楽の志向は、メロディ優先というよりリズム、テンポ中心のわかりやすい力強い明快なポップスサウンドと言うところでしょう。バロック音楽(明るく明快な通奏音楽)に通じるものがある。

 ハイトーンボイスですがよくのびる声質というよりは、力強く押し切るはき出すハイトーンボイスです。同世代の財津和夫さんの水あめのようによくのびて、メロウな透明感のあるハイトーンボイスとは異なります。
 小田さんの声量は力強くて、現在もテレビでお見かけするところでは年令的な変化はあまり感じられません。

 音楽的には、異論もあるとは思いますが、財津和夫さんの創りだすメロディ中心の転調の効いたアレンジも含めて流れるように揺れてリンクする美しいメロディラインの技法が優れていると思いますが、小田さんの音楽には明快なわかりやすい発信力、テーマ力があります。
 ポップスの特徴をとらえた明快さ軽快さ快適性で自分の世界に引き込ませるサウンド効果はあります。テレビドラマの主題歌にもよく起用される音楽性です。
 プロデュース力(個人的に楽しんでいるようにも見えます)もあって、若手ミュージシャンとのコラボも何の違和感もなく積極的にやってのけます。小田さんの魅力、人間力の大きさを感じるところです。

 サービス精神も旺盛で、ステージング(ホール中央に長い通路、自転車によるホール内周回)にも工夫を凝らして、聞くところによると観客全体への気配り、セットリストにも変化、配慮、工夫もあって感心します。
 小田さんのコンサートは、財津さんがゲストで出演した野外コンサート(台風一過のコニファーフォレスト)1回のみの参加ですが、大きな野外会場の真ん中に設定した円形ステージで等距離間を演出してそこから最後席を見て「あそこも同じ料金ではかわいそうだ」と言う言葉が印象的です。

 他のミュージシャンの歌も器用に歌いこなす実力、積極的な交流、コラボも信頼される人柄を示してまたその通りに見えて、絶大な人気の高さを実証しています。
 60才を過ぎても今でもドームを満員にする破格の人気度、アルバム発売も含めて音楽活動にはいつも最年長記録がついてまわるほどの実力、人気です。

 これも異論はあるとは思いますが、他のミュージシャンへの楽曲提供、その注目度(ヒット)からも財津和夫さんの音楽性の高さ(松田聖子・沢田知可子)は突出したものがありますが、小田さんの音楽に対する思い、思考、工夫、サービス、人柄があってのゆるぎない絶大な人気です。その思いの背景には、建築専門学から音楽へのオフ・コースへの決断があると考えられます。

 観客に伝える音楽の手法、考え方の違いです。小田さんは、観客の志向、一体感、サービスを重視し、財津さんは、自分の音楽観をまず伝える音楽性、責任優先です。
 小田さんは、わかりやすく言えば誰のところにも飛び込んでいく自由奔放、ポピュリズム、プロデュース力で主張し、財津さんはどちらかと言えば孤高です。

 小田さんは海外(アジア)公演も積極的で、視野の広い多様な音楽活動の中に小田和正さんの実体像が徐々に浮かびあがってきます。

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